概要:
材料学Ⅰで学んだ知識を活用し,前期は鋼を中心として,その状態図と組織,精錬,熱処理方法と各種合金元素添加による強度特性の変化,様々な鉄鋼材料の特性・用途およびJIS規格による表記を習得する. 後期は鋼と鋳鉄の知識を踏まえたうえで,非鉄金属材料について,特徴と用途,加工性,分類,JIS規格などを習得する.通じて,金属材料を機械技術者として正しく選定使用できる能力を修得する.
授業の進め方・方法:
教科書に示された図や記述の行間の解説を受け,理解するパッシブな授業形式とする.質疑応答のやりとりを毎回行うとともに,適宜演習課題を配布して理解度を確認する.ICT機器は使わない.実験・実習で実際に使用する材料も多いので関連を明確にしながら進める.
注意点:
関連科目
機械工作法,機械工作実習,機械設計製図,機械工学実験など,機械材料を扱う全ての科目
学習指針
専門用語,JIS記号など,学習事項が非常に多いため集中して理解し,質疑応答内容もノートや教科書に書き込みする.時間外では適宜ノートを清書した後に教科書の演習問題に取り組み,学内外の端末で教科書出版社Webサイトに公開されている解説を確認する.わからない点や聞き漏らした事項はまず先輩や同僚に聞く.それでもわからないことはオフィスアワーを活用されたし.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
鉄鋼精錬 |
鋼材がどのように製造されるか基礎事項を説明できる.
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2週 |
鋼の状態図 |
鋼の状態図の読み方と標準組織が説明できる.
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3週 |
鋼の組織とその性質 |
鋼の組織計算ができ,性質変化を説明できる.
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4週 |
冷却と変態 |
冷却と変態,マルテンサイト変態を説明できる.
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5週 |
連続冷却変態曲線 |
炭素鋼のS曲線,TTT曲線,CCT曲線と組織の関係を説明できる
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6週 |
各種熱処理工程 |
熱処理の種類と生成組織の関係を説明できる.
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7週 |
中間試験 |
到達目標1に関する知識が定着している.
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8週 |
試験返却・解答 |
理解が不十分な事項を認識し,正しく理解できる.
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2ndQ |
9週 |
鋼の焼入れ |
ジョミニー試験と理想臨界直径,サブゼロ処理を説明できる.
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10週 |
焼戻し,焼なまし,焼ならし |
それぞれの目的と生成組織,留意点を説明できる.
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11週 |
鋼の分類・構造用鋼 |
鋼の種類と対応するJIS鉄鋼記号,一般構造用鋼を説明できる.
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12週 |
機械構造用合金鋼 |
性質と組織の基礎知識及び規格と用途を説明できる.
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13週 |
工具鋼・工具材料 |
工具鋼を中心に工具材料の種類・特徴,組織を説明できる.
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14週 |
特殊用途用鋼 |
特殊用途用鋼の特徴と分類,留意点を説明できる.
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15週 |
前期期末試験 |
到達目標2に関する知識が定着している.
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16週 |
試験返却・解答 |
理解が不十分な事項を認識し,正しく理解できる.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
鋳鉄の組織と状態図 |
鋳鉄の組織と状態図,Maurerの組織図を説明できる.
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2週 |
実用鋳鉄とその性質 |
実用鋳鉄の特徴と分類,留意点を説明できる.
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3週 |
展伸Al合金 |
展伸Al合金の特徴と分類,留意点を説明できる.
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4週 |
鋳造用Al合金 |
鋳造用Al合金の特徴と分類,留意点を説明できる.
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5週 |
純銅の性質 |
純銅の物理的・化学的・機械的性質を説明できる.
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6週 |
Cu合金 |
Cu合金の特徴と分類,留意点を説明できる.
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7週 |
後期中間試験 |
ここまでの知識が定着している.
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8週 |
試験返却・解答 |
理解が不十分な事項を認識し,正しく理解できる.
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4thQ |
9週 |
チタンとその合金 |
工業用TiとTi合金の特徴と分類,留意点を説明できる.
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10週 |
ニッケルとその合金 |
NiおよびNi合金の特徴と分類,留意点を説明できる.
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11週 |
コバルトとその合金 |
Co合金の種類と特徴,おもな用途が説明できる.
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12週 |
マグネシウムとその合金 |
Mg合金の特徴と分類,留意点を説明できる.
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13週 |
無機材料 |
無機材料の分類と結晶粒径の相関,機械的性質を説明できる.
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14週 |
ガラス・セラミックス |
ガラスおよびセラミックスの特徴と使用例を説明できる.
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15週 |
学年末試験 |
ここまでの知識が定着している.
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16週 |
試験返却・解答 |
理解が不十分な事項を認識し,正しく理解できる.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 材料 | 機械材料に求められる性質を説明できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。 | 4 | 前11,前12 |
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。 | 3 | 前11,前12,前13,前14,後13,後14 |
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。 | 3 | 前11,前12 |
金属と合金の結晶構造を説明できる。 | 3 | 前2,前7,前8 |
合金の状態図の見方を説明できる。 | 3 | 前2,前3,前7,前8 |
鉄鋼の製法を説明できる。 | 2 | 前1,前7,前8 |
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。 | 3 | 前2,前3,前7,前8 |
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前7,前8 |
焼きなましの目的と操作を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7,前8,前10 |
焼きならしの目的と操作を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7,前8,前10 |
焼入れの目的と操作を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7,前8,前9 |
焼戻しの目的と操作を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7,前8,前10 |