数値解析

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 数値解析
科目番号 0041 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「Cによる数値計算法入門」森北出版,堀之内總一他著
担当教員 平 俊男

到達目標

1. 方程式の求解法として,ニュートン法,二分法を図形的に理解し,手計算とプログラミングによって数値解を求められるようになる.
2. 補間法として,ラグランジュの補間法を図形的に理解し,手計算によって数値解を求められるようになる.
3. 数値積分法として,台形公式,シンプソン法を図形的に理解し,手計算とプログラミングによって数値解を求められるようになる.また,これらの精度を求められるようになる.
4. 微分方程式を解くために,オイラー法,ルンゲ―クッタの二次公式(修正オイラー法),ルンゲ―クッタの4次公式を図形的に理解し,手計算とプログラミングによって数値解を求められるようになる.また,これらの精度を求められるようになる.
5. 数値の内部表現を理解し,数値計算過程における誤差の要因などを説明できるようになる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (c) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工学で用いる様々な方程式は解析的手法によって厳密解が求まることは少なく,実用的な近似解を得るためにコンピュータを用いた数値解法がよく用いられている(いわゆるシミュレーションもその1つである).本講義では,段階を経て様々な数値解法のアルゴリズムを理解し,それらを使いこなせる能力を身につける.
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である.講義項目ごとに演習問題に取組み,各自の理解度を確認する.また,定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する.
注意点:
関連科目: 数学・物理,情報処理(Cによるプログラミング)との関連が深い.
学習指針: アルゴリズムの理解には,プログラミングや数学に関する知識が必要にはなるが,対象とする方程式を図形的にイメージできるようになること.
自己学習: プログラミング,微分積分学などの基礎事項については,これまでの教科書および参考書を用いて,十分に予習を行うこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 2分法 方程式の数値的求解法である2分法を理解し,手計算により数値解を求められる.
2週 ニュートン法 方程式の数値的求解法であるニュートン法を図形的に理解し,手計算により数値解を求められる.
3週 プログラミング演習(1) 2分法,ニュートン法をプログラミングすることができ,その結果に基づき,これらの手法の考察ができる.
4週 ラグランジュ補間 ラグランジュの補間法を理解し,手計算により数値解を求められる.
5週 台形公式 台形公式について図形的に理解し,手計算により数値解を求められる.また,この手法の近似精度を求められる.
6週 シンプソン法 シンプソン法について図形的に理解し,手計算により数値解を求められる.また,この手法の近似精度を求められる.
7週 中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる.
8週 試験返却・補充 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
2ndQ
9週 プログラミング演習(2) 台形公式,シンプソン法を用いるプログラミング演習を行い,これらの手法について考察する.
10週 オイラー法による微分方程式の解法 微分方程式の数値的な解法であるオイラー法について,図解的に理解し,数値解を求められる.
11週 ルンゲ―クッタ法による微分方程式の解法 微分方程式の数値的な解法であるルンゲ―クッタ法について,図解的に理解し,数値解を求められる.
12週 2階微分方程式の解法 2階微分方程式を数値的に解く方法を理解できる.
13週 プログラミング演習 オイラー法,ルンゲ-クッタ法を用いたプログラミングができ,その結果に基づいてこれらの手法の近似精度について考察できる.
14週 数値計算における精度と誤差 数値計算の際に生じる様々な誤差を理解し,その回避法を説明できる.2進法と10進法の相互変換ができる.
15週 期末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる.
16週 試験返却・補充 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習課題プログラミング合計
総合評価割合602020100
基礎的能力20101040
専門的能力20101040
分野横断的能力200020