応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高専の物理(第5版)、高専の物理問題集(第3版)、ビジュアルアプローチ力学(以上森北出版)
担当教員 新野 康彦

目的・到達目標

1. 静電界・静磁界に関する基本公式を理解するとともに、そこから各種計算ができること。
2. 電流の作る磁界、電磁誘導,ローレンツ力の基本公式の証明が理解でき、各種計算問題ができること。
3. 核エネルギー,放射線に関する基本公式を用いた計算、実験ができること。運動の三法則を相互関係まで含め理解し、ベクトル・微積分の概念で理解できること。簡単な運動方程式の立式と解析ができること。
4. 単振動,減衰振動,強制振動の運動方程式を立式でき,解析できること。等価な電気回路を同じ微分方程式で記述できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静電界・静磁界に関する基本公式をその導出および関連まで理解でき、さらに公式を利用してコンデンサーなどの数値的な計算に応用できる。静電界・静磁界に関する基本公式をその導出および関連まで理解できる。または公式を記憶し,数値的な計算ができる。静電界・静磁界に関する基本公式をその導出および関連まで理解できず、公式を記憶し,数値的な計算もできない。
評価項目2電流の作る磁界、電磁誘導,ローレンツ力の基本公式の導出をその相互関係を含み理解できること。さらに公式を利用して各種発電機などの数値的な計算に応用できる。電流の作る磁界、電磁誘導,ローレンツ力の基本公式の導出を理解できる。もしくは公式を記憶し,数値的な計算に応用できる。電流の作る磁界、電磁誘導,ローレンツ力の基本公式の導出を理解できず、公式を記憶して数値的な計算にも応用できない。
評価項目3核エネルギー,放射線に関する基本公式を用いて核融合や核分裂に伴って放出されるエネルギーの計算や、放射線強度の距離依存性の実験結果を報告できること。 運動の三法則を相互関係まで含め理解し、ベクトル・微積分の概念で理解し計算もできること。落下に関する運動方程式の立式と解析、速度比例の抵抗力が働く場合の運動方程式の立式と解析ができる。核エネルギー,放射線に関する基本公式を用いた計算、実験ができること。運動の三法則を相互関係まで含め理解し、ベクトル・微積分の概念で理解できること。簡単な運動方程式の立式と解析ができる。核エネルギー,放射線に関する基本公式を用いた計算、実験ができるない。運動の三法則を相互関係まで含め理解できず、ベクトル・微積分の概念で理解できない。簡単な運動方程式の立式と解析もでない。
評価項目4単振動,減衰振動,強制振動の運動方程式を立式でき,微分方程式の知識を使い論理的に一般解の導出ができること。また等価な電気回路を同じ微分方程式で記述できることから共振振動数を求められること。単振動,減衰振動,強制振動の運動方程式を立式でき,解析できること。等価な電気回路を同じ微分方程式で記述できること。単振動,減衰振動,強制振動の運動方程式を立式できず,解析もできない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 急激に進歩している近年の科学技術は、我々の生活の隅々に入り込む一方であらゆる装置の「ブラックボックス化」を招き、個人の無知やミス、悪意と言ったものによって社会に対して重大な悪影響を与える事が可能となっている。このような時代・世界において、特に技術者が責任ある行動や決断を行うためには、背景にある科学的原理を理解する事により、自分自身の理解力、洞察力を高める他に方法はない。
 このような状況を受け、3年次の物理では、あらゆる専門科目の基礎となる事項を学ぶと同時に、科学の基本的方法(原理)を学ぶことを目的とする。具体的には、いわゆる「高校の物理」の内容を完結して「大学の物理」への入口を開き、また、科学の理解とは単なる問題の解答を見つける能力とは異なる事を認識し、創発的思考や論理的考察、自ら間違いを訂正する能力を訓練していきたい。
授業の進め方と授業内容・方法:
 応用物理Iは専門科目の基礎に当たるので、「理解する」ということがどういうことかを理解していくことが重要となる。したがって、授業中にこちらから質問を投げかけるので、それらに答えられるように授業の内容を「理解」していくこと。また、講義時間は限られたものであるので、各自演習問題を解くなどの復習を必ず行い、各週の講義の「理解」を確認すること。
注意点:
関連科目  物理Ⅰ、Ⅱ、数学
学習指針  1、2年次の物理分野と数学の最低限の知識が必要となる。しかしながら、複雑な数学的取扱いに関しては可能な限り講義中に補完していく予定である。進度に合わせ、教科書の問題や問題集を参考書も参考にして自学・自習で解いておくこと。 講義内容は予定であり、学生の理解度を考慮して多少の変更をする可能性があります。

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入 応用物理Ⅰの導入
2週 静電場 電場,ガウスの法則,電位に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
3週 電流と電圧 電流,電圧,オームの法則,抵抗に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
4週 コンデンサー① コンデンサーの公式の説明とそれを使った計算ができる。
5週 コンデンサー② コンデンサーのエネルギーに関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
6週 エネルギーと電力 ジュール熱と電力の公式の説明とそれを使った計算ができる。
7週 磁場① 磁石による磁場,電流の作る磁界に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
8週 中間試験 問題を解答することができる。理解が不十分な点を解消できる。
2ndQ
9週 磁場② 電流が磁場から受ける力,ローレンツ力に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
10週 電磁誘導① 電磁誘導に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
11週 電磁誘導② 電磁誘導の法則の応用に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
12週 現代物理① 光の粒子性,物質の波動性に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
13週 現代物理② コンプトン散乱の公式の説明とそれを使った計算ができる。
14週 現代物理③ ボーアの原子模型の公式を理解し,その導出ができる。
15週 現代物理④
同上
16週 前期末試験 問題を解答することができる。理解が不十分な点を解消できる。
後期
3rdQ
1週 現代物理⑤ 放射線と質量エネルギーに関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
2週 実験 放射線の実験を行い、実験結果をレポートにまとめ、提出することができる。
3週 運動の法則① ニュートンの三法則の意味を理解できる。
4週 運動の法則② 重心の定義を理解し,その導出ができる。
5週 運動の法則③ 位置,速度,加速度に関わる公式の導出ができる。
6週 落下運動 落体の運動,水平投射,斜方投射に関わる公式の導出ができる。
7週 抵抗力を受ける運動 抵抗のある運動について解析できる。
8週 中間試験 問題を解答することができる。理解が不十分な点を解消できる。
4thQ
9週 導体中の電子の運動 導体中の電子の運動からオームの法則を導出できる。
10週 単振動① 単振動の方程式と解析のための数学的な準備を行い、習得できる。
11週 単振動② 単振動の運動方程式を解くことができる。
12週 減衰振動① 減衰振動の運動方程式をたてることができる。
13週 減衰振動② 運動方程式の解と運動の解析を行うことができる。
14週 強制振動 強制振動の運動方程式をたて,解を求めることができる。
15週 LCR回路 LCR回路を振動の運動方程式との対応から理解できる。
16週 後期末試験 問題を解答することができる。理解が不十分な点を解消できる。

評価割合

試験レポート・小テストなど合計
総合評価割合7030100
基礎的能力421860
専門的能力281240