応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高専の物理(第5版)、高専の物理問題集(第3版)、ビジュアルアプローチ力学(以上森北出版)
担当教員 榊原 和彦

目的・到達目標

1. 光の波としての性質と分散および偏光現象を理解し、干渉について計算ができること。静電界関する基本公式を理解するとともに、そこから各種計算ができること。
2. 静電界と静磁界および電流の作る磁界の基本公式の証明などが理解でき、計算問題ができること。
3. 電磁誘導,ローレンツ力の基本公式の証明が理解でき、各種計算問題ができること。
運動の三法則を相互関係まで含め理解し、ベクトル・微積分の概念で理解できること。落下運動などの簡単な運動方程式の立式と解析ができること。
4. 抵抗下での運動、単振動,減衰振動,強制振動の運動方程式を立式でき,解析できること。抵抗下での落下運動とオームの法則の関係が、また振動に関しては等価な電気回路を同じ微分方程式で記述できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1光の回折、反射、屈折、干渉について各種公式がホイヘンスの原理から導出ができる。特に光の干渉に関しては、2重スリット、薄膜などいくつかの例題で、具体的な計算が可能である。スペクトルおよび偏光現象の利用法が説明できる。光の回折、反射、屈折、干渉についての公式を覚えて利用できる。特に光の干渉に関しては、2重スリットおよび薄膜具体的な計算が可能である。スペクトルおよび偏光現象の利用法が説明できる。光の回折、反射、屈折、干渉についての公式を覚えていない。スペクトルおよび偏光現象の利用法が理解できない。
評価項目2静電界・静磁界の考え方(ガウスの法則)と、関する基本公式をその導出および関連まで理解でき、さらに公式を利用してコンデンサーなどの数値的な計算に応用できる。電流の微視的理解、電流の作る磁界、電磁誘導,ローレンツ力の基本公式の導出をその相互関係を含み理解できること。さらに公式を利用して各種発電機などの数値的な計算に応用できる。静電界・静磁界の考え方(ガウスの法則)と、関する基本公式を理解できる。電流の作る磁界、電磁誘導,ローレンツ力の基本公式の導出を理解できる。もしくは公式を記憶し,数値的な計算に応用できる。静電界・静磁界の考え方(ガウスの法則)と、関する基本公式を理解できす、電流の作る磁界、電磁誘導,ローレンツ力の基本公式の導出を理解できず、公式を記憶して数値的な計算にも応用できない。
評価項目3運動の三法則を相互関係まで含め理解し、ベクトル・微積分の概念で理解し計算もできること。落下に関する運動方程式の立式と解析、速度比例の抵抗力が働く場合の運動方程式の立式と解析ができる。運動の三法則を相互関係まで含め理解し、ベクトル・微積分の概念で理解できること。簡単な運動方程式の立式と解析ができる。運動の三法則を相互関係まで含め理解できず、ベクトル・微積分の概念で理解できない。簡単な運動方程式の立式と解析もでない。
評価項目4単振動,減衰振動,強制振動の運動方程式を立式でき,微分方程式の知識を使い論理的に一般解の導出ができること。また等価な電気回路を同じ微分方程式で記述できることから共振振動数を求められること。単振動,減衰振動,強制振動の運動方程式を立式でき,解析できること。等価な電気回路を同じ微分方程式で記述できること。単振動,減衰振動,強制振動の運動方程式を立式できず,解析もできない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 急激に進歩している近年の科学技術は、我々の生活の隅々に入り込む一方であらゆる装置の「ブラックボックス化」を招き、個人の無知やミス、悪意と言ったものによって社会に対して重大な悪影響を与える事が可能となっている。このような時代・世界において、特に技術者が責任ある行動や決断を行うためには、背景にある科学的原理を理解する事により、自分自身の理解力、洞察力を高める他に方法はない。
 このような状況を受け、3年次の物理では、あらゆる専門科目の基礎となる事項を学ぶと同時に、科学の基本的方法(原理)を学ぶことを目的とする。具体的には、いわゆる「高校の物理」の内容を完結して「大学の物理」への入口を開き、また、科学の理解とは単なる問題の解答を見つける能力とは異なる事を認識し、創発的思考や論理的考察、自ら間違いを訂正する能力を訓練していきたい。
授業の進め方と授業内容・方法:
 応用物理Iは専門科目の基礎に当たるので、「理解する」ということがどういうことかを理解していくことが重要となる。したがって、授業中にこちらから質問を投げかけるので、それらに答えられるように授業の内容を「理解」していくこと。また、講義時間は限られたものであるので、各自演習問題を解くなどの復習を必ず行い、各週の講義の「理解」を確認すること。
注意点:
関連科目  物理Ⅰ、Ⅱ、数学
事前学習 あらかじめ講義内容に該当する部分の教科書を読み、理解できるところ、理解でき ないところを明らかにしておく。 また1、2年次の物理分野と数学の最低限の知識が必要となる。しかしながら、複雑な数学的取扱いに関しては可能な限り講義中に補完していく予定であるが、できる限る復習をしてから授業を受ける事。
事後展開学習 進度に合わせ、教科書の問題や問題集を参考にして自学・自習で解いておくこと。また順番に教科書の問を当てておくので、黒板で解答する事

講義内容は予定であり、学生の理解度を考慮して多少の変更をする可能性があります。

学修単位の履修上の注意

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入 応用物理Ⅰの導入
2週 波動現象の復習 ホイヘンスの原理から、回折、反射、屈折、干渉の法則が導かれたことを思いだす。光波の基本と回折・反射ついて理解する。
3週 光波1 光波の偏光・分散(分光)について理解する。
4週 光の屈折の実験 ガラスの屈折について、各自実験を行う。また水中のガラス、オイルの中のガラスを見て、屈折率の違いを認識する。
5週 光波2 光の干渉について理解し、その計算ができる。
6週 光波3 光が電磁波の一種であることを理解する。
7週 電気現象 電荷間の基本法則(引力・斥力)について理解できる。クーロンの法則を使える。
8週 クーロンの法則 クーロンの法則を理解し、色々な設定で、力の大きさを計算できる。
2ndQ
9週 静電場 電場,ガウスの法則,電位に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
10週 電流と電圧 電流,電圧,オームの法則,抵抗に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
11週 コンデンサー① コンデンサーの公式の説明とそれを使った計算ができる。
12週 コンデンサー② コンデンサーのエネルギーに関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
13週 エネルギーと電力 ジュール熱と電力の公式の説明とそれを使った計算ができる
14週 磁場① 磁石による磁場,電流の作る磁界に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
15週 磁場② 電流が磁場から受ける力,ローレンツ力に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
16週 前期末試験 問題を解答することができる。理解が不十分な点を解消する
後期
3rdQ
1週 電磁誘導① 電磁誘導に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
2週 電磁誘導② 電磁誘導の法則の応用に関わる公式の説明とそれを使った計算ができる。
3週 運動の法則① ニュートンの三法則の意味を学ぶ。
4週 運動の法則② 重心の定義を理解し,その導出ができる。
5週 運動の法則③ 位置,速度,加速度に関わる公式の導出ができる。
6週 落下運動 落体の運動,水平投射,斜方投射に関わる公式の導出ができる。
7週 抵抗力を受ける運動 抵抗のある運動について解析できる。
8週 中間試験 問題を解答することができる。理解が不十分な点を解消する。
4thQ
9週 導体中の電子の運動 導体中の電子の運動からオームの法則を導出できる。
10週 単振動① 単振動の方程式と解析のための数学的な準備を行う。
11週 単振動② 単振動の運動方程式を解くことができる。
12週 減衰振動① 減衰振動の運動方程式をたてることができる。
13週 減衰振動② 運動方程式の解と運動の解析を行うことができる。
14週 強制振動 強制振動の運動方程式をたて,解を求める。
15週 LCR回路 LCR回路を振動の運動方程式との対応から理解する。
16週 後期末試験 問題を解答することができる。理解が不十分な点を解消する。

評価割合

試験レポート・小テストなど合計
総合評価割合7030100
基礎的能力421860
専門的能力281240