エネルギー工学

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 エネルギー工学
科目番号 0051 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「知っておきたい熱力学の法則と賢いエネルギー選択」, リチャード・S・スタイン,ジョセフ・パワーズ著, 阿部明廣,NTS
担当教員 矢尾 匡永

到達目標

前期末試験:  原子力発電の是非について,各人が一定の見識を持つ.

後期中間試験: 環境・エネルギー・資源・食料問題について,総合的な見地から,一定の知識を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1エネルギーについて問題点を挙げることができ,客観的な議論ができる.エネルギーについて問題点を挙げることができる.エネルギーに関連した問題点が全く説明できない.
評価項目2化石燃料の利用が引き起こす問題点を挙げることができき,客観的な議論ができる.化石燃料の利用が引き起こす問題点を挙げることができる.化石燃料の利用が引き起こす問題点が全く説明できない.
評価項目3原子力発電に関わる得失を挙げることができき,客観的な議論ができる.原子力発電に関わる得失を挙げることができる.原子力発電に関わる得失が全く説明できない.
評価項目4エネルギーと環境・経済との関係やエネルギーと食料・水問題について理解し,客観的な議論ができる.エネルギーと環境・経済との関係やエネルギーと食料・水問題について理解している.エネルギーと環境・経済との関係やエネルギーと食料・水問題について全く説明できない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-1) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現行のエネルギーシステムの基礎知識を習得し, このようなシステムの地球環境への影響や地球環境にやさしいといわれる新エネルギー利用技術 (太陽エネルギーや風力エネルギーなど) 開発の動向を学習する. 併せて, 省エネルギー技術, エネルギー利用と地球環境とのかかわり, 持続可能な文明社会の構築につき理解を深める.
授業の進め方・方法:
ノート講義とする. 各自,ノートをとることを通してこの分野の知識を習得するとともに,最新の工学的理解を得る方法を会得することを目的にする.
注意点:
関連科目:物理, 化学, 機械, 電気の基礎知識に基づいて授業を進める. エネルギーや環境の分野は目まぐるしく移り変わっており, 最新の情報を提供したい.
学習指針:教科書および適宜提供する演習問題を通して,理解を深めるようにして欲しい.
自己学習:新聞・インターネット等各種メディアで,最新の情報に関心を払うことが重要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 東京原発 エネルギー工学のキーワードを上げることができる.
2週 東京原発 東京に原発を建設する場合の得失を上げることができる.
3週 エネルギー問題 3Eのトリレンマについて説明できる.
4週 問題への対処 3Rについて説明できる.
5週 エネルギーと熱力学 熱力学からみたエネルギー工学について考える.
6週 エネルギーの節約 省エネルギーの中身について説明できる.
7週 現存のエネルギー源 化石燃料の現状について説明できる.
8週 原子力発電1 核分裂のメカニズムについて説明できる.
2ndQ
9週 原子力発電2 BWRとPWRの得失について説明できる.
10週 原子力発電3 核廃棄物の現状について説明できる.
11週 原子力発電4 核燃料サイクルについて説明できる.
12週 原子力発電5 核融合発電について説明できる.
13週 原子力発電6 原子力発電について考える.
14週 原子力発電7 原子力発電は是か否か.
15週 前期末試験
16週 試験返却・討論 試験を見直し,理解が不十分な点を解消する.
後期
3rdQ
1週 代替エネルギー源1 バイオ燃料について説明できる.
2週 代替エネルギー源2 風力・水力について説明できる.
3週 代替エネルギー源3
地熱,その他の再生エネルギーについて説明できる.
4週 代替エネルギー源4 太陽光の利用について説明できる.
5週 代替エネルギー源5 太陽熱の利用について説明できる.
6週 省エネルギー技術1 インバーターの活用について説明できる.
7週 省エネルギー技術2 ヒートポンプの活用について説明できる.
8週 省エネルギー技術3 地域熱供給システムについて説明できる.
4thQ
9週 後期中間試験
10週 試験返却・討論 試験を見直し,理解が不十分な点を解消する.
11週 エネルギーと環境1 環境問題を概観できる.
12週 エネルギーと環境2 環境問題と対策について説明できる.
13週 エネルギーと環境3 温暖化問題とパリ協定について考える.
14週 エネルギーと水 水問題について考える.
15週 エネルギーと食料 食料生産とエネルギー消費について考える.
16週 まとめ 3Eのトリレンマへの解決方法について考える.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力6010000070
専門的能力300000030
分野横断的能力0000000