機械設計製図Ⅲ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械設計製図Ⅲ
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「手巻ウインチの設計」、パワー社、立矢 宏 著
担当教員 小柴 孝

到達目標

1.物体(直線、平面)の投象を理解し、図により表示できる。物体の断面図を投象より作図することができる。
2.手巻ウインチの構造ならびに動作を説明することができる。手巻きウインチの設計手順を説明することができる。各部品の設計計算を行い、計算書にまとめることができる。
3.機械製図に関する規格に基づいて、手巻ウインチの各部品の製図を行うことができる。手巻ウインチの組立図の製図を期限内に完成させることができる。
4.歯車およびすべり軸受の強度計算を行うことができる。計算書の検証を行い、自ら修正を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物体(直線、平面)の投象を理解し、図により表示できる。物体の断面図を投象より作図することができる。直線および平面の投象を理解し、図示することができる。物体の投象が理解できない。
評価項目2手巻ウインチの構造ならびに動作を説明することができる。手巻きウインチの設計手順を説明することができる。各部品の設計計算を行い、計算書にまとめることができる。手巻ウインチの構造ならびに動作を説明することができる。各部品の設計計算を行うことができる。手巻ウインチの各部品の設計計算を行うことができない。
評価項目3機械製図に関する規格に基づいて、手巻ウインチの各部品の製図を行うことができる。手巻ウインチの組立図の製図を期限内に完成させることができる。機械製図に関する規格に基づいて、手巻ウインチの各部品および組み立て図の製図を行うことができる。手巻ウインチの各部品および組み立て図の製図を行うことができない。
評価項目4歯車およびすべり軸受の強度計算を行うことができる。計算書の検証を行い、自ら修正を行うことができる。歯車およびすべり軸受の強度計算を行うことができる。歯車およびすべり軸受の強度計算が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械製図は,ものづくりのプロセスにおいて重要なステップの一つである。規格に基づいて作成された図面は、加工を容易にするだけでなく、装置の改善・改良に適切な情報を与える。本講義では、1、2生で学んだ製図スキルの向上と設計プロセスの学習とを目的に手巻ウインチを題材としてその設計と製図を行う。
授業の進め方・方法:
製図は、図学による物体表示の一つである。まず,図学を学んで投影法の理解を深める。その後、手巻ウンチの設計について学習する。そして、各仕様に合わせて具体的な設計を行い、設計計算をもとに図面を仕上げる。
注意点:
機械製図の基礎(製図)を復習しておくことが大切である。機械要素は規格表に基づいて選定する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 図学 直線の投象を各方法により行うことができる。
2週 図学 平面の投象を副投象により行うことができる。
3週 図学 平面の投象を回転法により行うことができる。
4週 手巻ウインチの設計 手巻ウインチの構造,設計手順を説明することができる。
5週 手巻ウインチの設計 ワイヤーロープと巻胴の設計を行うことができる。
6週 手巻ウインチの設計 歯車装置の設計を行うことができる。
7週 手巻ウインチの部品製図 巻胴軸および巻胴歯車の設計を行うことができる。
8週 手巻ウインチの設計 制動装置の設計を行うことができる。
2ndQ
9週 手巻ウインチの設計 中間軸の設計を行うことができる.
10週 手巻ウインチの設計 つめ車の設計を行うことができる。
11週 手巻ウインチの設計 クランクハンドルおよびハンドル軸の設計を行うことができる。
12週 手巻ウインチの設計 軸受およびフレームの設計を行うことができる。
13週 設計計画書の作成 計算結果をもとに計算書としてまとめることができる。
14週 設計計画書の作成 計算書をもとに計画書にまとめることができる。
15週 前期末試験 試験問題に対して,正しい解答を記述することができる。
16週 試験返却・解答 試験結果を確認し,解説により理解不十分な箇所を充足することができる。
後期
3rdQ
1週 計画図の作成 設計計算書および計画書をもとに手巻きウインチの計画図を作成する。
2週 計画図の作成 設計計算書および計画書をもとに手巻きウインチの計画図を作成する。
3週 計画図の作成 設計計算書および計画書をもとに手巻きウインチの計画図を作成する。
4週 手巻ウインチの製図 手巻ウインチの組立図および部品図を作成する。
5週 手巻ウインチの製図 手巻ウインチの組立図および部品図を作成する。
6週 手巻ウインチの製図 手巻ウインチの組立図および部品図を作成する。
7週 手巻ウインチの製図 手巻ウインチの組立図および部品図を作成する。
8週 手巻ウインチの製図 手巻ウインチの組立図および部品図を作成する。
4thQ
9週 手巻ウインチの製図 手巻ウインチの組立図および部品図を作成する。
10週 手巻ウインチの製図 手巻ウインチの組立図および部品図を作成する。
11週 手巻ウインチの製図 手巻ウインチの組立図および部品図を作成する。
12週 手巻ウインチの製図 手巻ウインチの組立図および部品図を作成する。
13週 強度計算 機械要素の強度計算を説明することができる.
14週 強度計算 機械要素の強度計算を説明することができる.
15週 学年末試験 試験問題に対して,正しい解答を記述することができる。
16週 試験返却・解答 試験結果を確認し,解説により理解不十分な箇所を充足することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4前1
製図用具を正しく使うことができる。4後1
線の種類と用途を説明できる。4後1
物体の投影図を正確にかくことができる。4前2,前3,後1
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4後1,後2,後3
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4後1,後2,後3
部品のスケッチ図を書くことができる。4後1,後2,後3
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4後1,後2,後3
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4前4,前5,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12
機械設計標準規格の意義を説明できる。2後13,後14
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。2後13,後14
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。2前8
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。2前8
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。2前8
軸の種類と用途を理解し、適用できる。2前7,前9,前10,前11
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。2前7,前9,前10,前11
キーの強度を計算できる。2前7,前9,前10,前11
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。2前7,前9,前10,前11
滑り軸受の構造と種類を説明できる。2前12
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。2前12
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。2前6
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。2前6
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。2前6
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。2前6
歯車列の速度伝達比を計算できる。2前6

評価割合

試験製図計画書合計
総合評価割合404020100
基礎的能力10101030
専門的能力30301070
分野横断的能力0000