1. 方程式の求解法として,ニュートン法,二分法を図形的に理解し,手計算とプログラミングによって数値解を求められるようになる.
2. 補間法として,ラグランジュの補間法を図形的に理解し,手計算によって数値解を求められるようになる.
3. 数値積分法として,台形公式,シンプソン法を図形的に理解し,手計算とプログラミングによって数値解を求められるようになる.また,これらの精度を求められるようになる.
4. 微分方程式を解くために,オイラー法,ルンゲ―クッタの二次公式(修正オイラー法),ルンゲ―クッタの4次公式を図形的に理解し,手計算とプログラミングによって数値解を求められるようになる.また,これらの精度を求められるようになる.
5. 偏微分方程式の型が分類でき,式の特徴を説明できるようになる.
6. 行列計算および固有値問題などを数値的に解く方法を説明できるようになる.
概要:
工学で用いる様々な方程式は解析的手法によって厳密解が求まることは少なく,実用的な近似解を得るためにコンピュータを用いた数値解法がよく用いられている(いわゆるシミュレーションもその1つである).本講義では,段階を経て様々な数値解法のアルゴリズムを理解し,それらを使いこなせる能力を身につける.
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である.講義項目ごとに演習問題に取組み,各自の理解度を確認する.また,定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する.
注意点:
関連科目: 数学・物理,情報処理(Cによるプログラミング)との関連が深い.
学習指針: アルゴリズムの理解には,プログラミングや数学に関する知識が必要にはなるが,対象とする方程式を図形的にイメージできるようになること.
自己学習: プログラミング,微分積分学などの基礎事項については,これまでの教科書および参考書を用いて,十分に予習を行うこと.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 3 | 後1 |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 3 | 後2 |
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | 後3 |
2点間の距離を求めることができる。 | 3 | 後3 |
内分点の座標を求めることができる。 | 3 | 後4 |
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。 | 3 | 後4 |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | 後13 |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | 後13 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | 後13 |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | 後14 |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | 後14 |
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。 | 3 | 後5 |
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。 | 3 | 後5 |
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。 | 3 | 後5 |
合成関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後5 |
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後5 |
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後5 |
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。 | 3 | 後5 |
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | 後5 |
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。 | 3 | 後5 |
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。 | 3 | 後5 |
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。 | 3 | 後5 |
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。 | 3 | 後6 |
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。 | 3 | 後6 |
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。 | 3 | 後6 |
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。 | 3 | 後6 |
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。 | 3 | 後6 |
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。 | 3 | 後6 |
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。 | 3 | 後6 |
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。 | 3 | 後11,後12 |
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。 | 3 | 後9 |
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 後9 |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 後10 |
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | 後4 |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 後4 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 情報処理 | プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後13,後14 |