1.機械設計技術者として工学系知識以外に、経営分析、信頼性工学や統計的分析法などを学び、設計者の役割および設計プロセスを具体的に表すことができる。
2.機械設計技術者として工学系知識以外に、国連サミットで採択されたSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)に代表される国際的な取り組みに視野を広げ、機械工学とのつながりを具体的に表すことができる。
3.機械設計技術者に必要な基礎的な知識の内、設計・計画、情報・理論、解析、材料・化学・バイオ、環境・エネルギー・技術、法律・倫理に関する事項を具体的に説明することができる。
4.機械部品の現在の設計の仕組みとその評価方法を説明できる。
概要:
現在の機械設計工学は、工学系の学問のみならず経営工学、信頼性工学および統計的分析法などを駆使して、要求された仕様に合った製品を作り出す総合技術である。本講義では企業が取り入れている種々の合理的な設計全般を学習し、具体的な事例として機械部品の設計業務を通しその設計手法を学ぶ。
※実務との関係
この科目は企業で機械部品の設計・開発・研究を担当していた教員が、その経験を活かし、機械部品や機械装置の種類、特性、最新の設計手法等について講義に演習を交えた形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
機械設計工学は学際的な学問であるので、まず、設計・計画、情報・理論、解析、材料・化学・バイオ、環境・エネルギー・技術、法律・倫理、などの基礎的事項について学ぶ。
さらに、例えばSDGsなどを題材に社会を取り巻く様々な取り組みに視野を広げ、機械工学とのつながりを学ぶ。
授業計画は、理解度や進度状況をふまえて、適宜変更することがある。
注意点:
関連科目:
応用数学、材料力学、金属材料学などとの関連が深い。
学習指針:
今まで学んできた工学系学問以外に幅広い視野を持ち、総合的な機械設計を理解する。
自己学習:
機械設計工学演習で学ぶ総合的な知識は物を生産するあらゆる業界で広く応用できるので、日常生活の中から具体的なテーマと解決手法を自習する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
設計の概念 企業における設計 |
広義の設計における担うべき役割について説明できる。 企業で行われている設計とは何かを説明できる。
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2週 |
設計のプロセス 設計で決定する事項 |
企業で行われている設計の手順と仕組みを説明できる。 設計で何を決めるのか、どう評価するのかを説明できる。
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3週 |
規格 工学系以外の知識 |
設計上考慮しなければならない規格を説明できる。 設計品の品質を評価する品質工学および統計的分析手法を説明できる。
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4週 |
工学系知識(材料、表面処理、など) |
機械構造物に用いられる主要な材料とその特長を説明できる。 鋼製品の表面硬化法、表面処理法、溶接法を説明できる。
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5週 |
機械要素設計I(ボルト、ナット、歯車、バネ、など) |
ボルト締結理論について説明できる。 歯車およびバネの設計方法について説明できる。
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6週 |
機械要素設計II(軸受、疲れ強さ、など) |
軸受、継ぎ手の設計方法について説明できる。 許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中について説明できる。
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7週 |
前期中間試験 |
授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答することができる。
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8週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
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2ndQ |
9週 |
設計・計画 |
設計理論、システム設計、品質管理、などについて説明できる。
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10週 |
情報・理論 |
アルゴリズム、情報ネットワーク、などについて説明できる。
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11週 |
解析 |
計算力学に関して説明できる。
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12週 |
材料・化学・バイオ |
材料特性、化学、バイオテクノロジー、などについて説明できる。
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13週 |
環境・エネルギー・技術 |
環境、エネルギー、技術史、などについて説明できる。
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14週 |
法律・倫理 |
設計上考慮しなければならない法律、技術者倫理、などについて説明できる。
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15週 |
前期末試験 |
授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答することができる。
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16週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
経営分析、信頼性工学や統計的分析法など |
機械設計技術者として必要な工学系知識以外を説明することができる。
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2週 |
同上 |
同上
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3週 |
同上 |
同上
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4週 |
同上 |
同上
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5週 |
同上 |
同上
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6週 |
同上 |
同上
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7週 |
後期中間試験 |
授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答することができる。
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8週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
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4thQ |
9週 |
社会を取り巻く様々な取り組み |
機械工学と社会を取り巻く様々な取り組みを関連させ、説明することができる。
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10週 |
同上 |
同上
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11週 |
同上 |
同上
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12週 |
同上 |
同上
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13週 |
同上 |
同上
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14週 |
同上 |
同上
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15週 |
学年末試験 |
授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答することができる。
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16週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | |
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 3 | |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 3 | |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 3 | |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 3 | |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 3 | |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 3 | |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 3 | |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 3 | |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 4 | 前5 |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 4 | |
標準規格を機械設計に適用できる。 | 4 | |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 4 | 前5 |
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。 | 4 | 前5 |
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。 | 4 | 前5 |
軸の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | 前6 |
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。 | 4 | 前6 |
キーの強度を計算できる。 | 4 | |
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | 前6 |
滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 4 | 前6 |
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。 | 4 | 前6 |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 4 | 前5 |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 4 | 前5 |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 4 | 前5 |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 4 | 前5 |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 4 | 前5 |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。 | 3 | |
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。 | 3 | |
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。 | 3 | |
企業には社会的責任があることを認識している。 | 3 | |
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。 | 3 | |
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。 | 3 | |
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。 | 3 | |
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。 | 3 | |
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。 | 3 | |
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。 | 3 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。 | 3 | |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 3 | |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 3 | |