環境エレクトロニクス

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 環境エレクトロニクス
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 適宜プリントを配布する。
担当教員 關 成之

到達目標

1. エレクトロニクス各分野の環境問題への寄与について,技術的な理解を深めることができる.
2. 環境問題への寄与に必要な技術者としての考え方や視点を身につけ,環境にやさしい技術開発ができる電気・電子技術者に必要なエレクトロニクス技術を修得することができる.
3. 主体的に取り組むとともに,課題解決のために積極的に他のメンバーや担当教員とコミュニケーションを図ることができる.
4. 自分自身やグループの考えをまとめ,他者にわかりやすく表現し,伝えることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1エレクトロニクス各分野の環境問題への寄与について,主体的に学び技術的な理解を深めることができる.エレクトロニクス各分野の環境問題への寄与について,技術的な理解を深めることができる.エレクトロニクス各分野の環境問題への寄与について,技術的な理解を深めることができない.
評価項目2環境問題への寄与に必要な技術者としての考え方や視点を身につけ,環境にやさしい技術開発ができる電気・電子技術者に必要なエレクトロニクス技術を修得し,その応用を検討することができる.環境問題への寄与に必要な技術者としての考え方や視点を身につけ,環境にやさしい技術開発ができる電気・電子技術者に必要なエレクトロニクス技術を修得することができる.環境問題への寄与に必要な技術者としての考え方や視点を身につけることができない。
評価項目3主体的に取り組むとともに,課題解決のために積極的に他のメンバーや担当教員とコミュニケーションを図ることができる.課題解決のために他のメンバーや担当教員とコミュニケーションを図ることができる.課題解決のために他のメンバーや担当教員とコミュニケーションを図ることができない.
評価項目4自分自身やグループの考えをまとめ,他者にわかりやすく表現し,伝えることができる.自分自身の考えをまとめ,他者にわかりやすく表現し,伝えることができる.自分自身やグループの考えをまとめることができず,他者にわかりやすく表現し,伝えることができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では,環境問題を理解し,環境にやさしい技術開発ができる電気・電子技術者に必要なエレクトロニクスの知識を修得することを目的とする.1年次の「環境リテラシ」ならびに3年次の「環境工学概論」を受けて,エレクトロニクス各分野の環境問題への寄与について,技術的に詳しく解説する.また,グループ調査・発表を通し, 技術者として環境問題を考える視点を身につける.
授業の進め方・方法:
主として座学による講義を行うが,グループ調査・発表にも取り組む.グループ調査・発表では,講義をふまえてテーマを決定し,環境問題とエレクトロニクスの関わりに関する調査・発表を行う.
注意点:
関連科目
 専門科目全般および電気・電子工学実験Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ,卒業研究

学習指針
 実験を経験するだけで満足するのではなく,レポートの作成をもってその実験が完了することを忘れてはならない.またレポートは,実験に関する理論,方法,結果,検討および考察等が十分に,かつ簡潔に表現されなければならない.

事前学習
 到達目標を達成するためには,環境問題の視点から講義項目に関連する専門科目を予習すること.

事後発展学習
 講義項目ごとに復習してレポート等にまとめ,グループ調査・発表に活用すること.

学修単位の履修上の注意

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 講義の目標や進め方を理解し,発表会に向けたグループ分けを行い,テーマを決定することができる.
2週 情報通信と環境(1) 情報通信の環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる。
3週 情報通信と環境(2) 情報通信の環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる。
4週 情報通信と環境(3) 情報通信の環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる.
5週 材料・デバイスと環境(1) 材料・デバイスの環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる.
6週 材料・デバイスと環境(2) 材料・デバイスの環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる.
7週 材料・デバイスと環境(3) 材料・デバイスの環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる.
8週 中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答できる.
4thQ
9週 回路技術と環境(1) 回路技術の環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる.
10週 回路技術と環境(2) 回路技術の環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる.
11週 パワーエレクトロニクスと環境(1) パワーエレクトロニクスの環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる.
12週 パワーエレクトロニクスと環境(2) パワーエレクトロニクスの環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる.
13週 パワーエレクトロニクスと環境(3) パワーエレクトロニクスの環境問題への寄与について理解し,その要点を説明することができる.
14週 環境とエレクトロニクスに関する調査(2)・発表準備 グループで決定したテーマに基づいて,グループ調査と議論を行い,発表のためのスライドなどを作成することができる.
15週 発表会 グループ調査の結果について,わかりやすく発表することができる.また,他のグループの発表内容について理解し,建設的な質疑ができる.
16週 期末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後3,後4,後5,後11,後12,後13
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3後3,後4,後5
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後8,後9,後10,後11,後12,後13
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3後8,後14
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3後8,後14
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3後8,後14
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。3後11,後12,後13
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。3後11,後12,後13
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。3後11,後12,後13
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3後8,後14,後15
合意形成のために会話を成立させることができる。3後8,後14,後15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後8,後14,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後8,後14,後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後8,後14,後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後8,後14,後15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後8,後14,後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後8,後14,後15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後8,後14,後15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後8,後14,後15
複数の情報を整理・構造化できる。3後8,後14,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後8,後14,後15
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後8,後14,後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後8,後14,後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後8,後14,後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後8,後14,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後8,後14,後15

評価割合

講義レポートグループ調査・発表定期試験合計
総合評価割合402040100
基礎的能力15101540
専門的能力20102050
分野横断的能力50510