到達目標
下記の内容を習得することを本講義の到達目標とする.
前期中間試験:(1)相互誘導回路,(2)テブナン・ノートンの定理,(3)重ね合わせの理
前期末試験 :(1)三相交流回路,(2)インピーダンス整合
後期中間試験:(1)二端子対回路,(2)直流電源を用いたRL・RC回路の過渡現象
学年末試験 :(1)交流電源を用いたRL・RC回路の過渡現象,(2)RLC回路の過渡現象
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
各種回路解析 | テブナン・ノートンの定理,および重ね合わせの理の意味を説明でき,さらにそれらを用いて回路計算ができる. | テブナン・ノートンの定理,および重ね合わせの理を用いて回路計算ができる. | テブナン・ノートンの定理,および重ね合わせの理を理解していない. |
三相交流の電圧・電流 | 三相交流の基本的な性質を理解し,各負荷において線間電圧・線電流等を導出し,正しく計算できる. | 三相交流の基本的な性質を理解し,各負荷において線間電圧・線電流等を正しく計算できる. | 三相交流の基本性質,各負荷における電圧・電流の計算ができない. |
二端子対回路 | 二端子対回路の意味を理解し,各行列を求め,行列同士の関係を説明できる. | 二端子対回路の意味を理解し,各行列を求めることができる. | 各行列を求めることができない. |
過渡現象解析 | RLC回路内の電圧・電流の過渡応答をグラフで理解し,計算できる. | RLC回路内の電圧・電流を計算できる. | RLC回路内の電圧・電流を計算できない. |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2)
説明
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教育方法等
概要:
本講義では,2年次に学習した交流回路解析をさらに応用していく.各回路の等価回路解析から始まり,三相交流,二端子対回路等これまで学んだことの応用的な内容を扱い,最終的に微分方程式を用いた過渡現象解析を行う.
授業の進め方・方法:
基本的に,前半の45分を講義形式,後半の45分を演習形式で授業を行う.具体的には,前半でその日習得すべき内容を教員が伝え,その内容に関する類題を後半の時間で学生が解く.
注意点:
・関連科目
電気回路Ⅰ,数学系科目を基礎とする.また,後の電子回路,電子工学,制御工学の基礎となる.
・学習指針
本講義は,1年次と2年次の電気回路Ⅰ,および数学系科目の内容については理解している前提で行うので,学習に不安があれば各自補うこと.それらを踏まえ,より専門的な内容を学んでいく.
・事前学習
毎週の講義の前に,該当する教科書の範囲を読んでおくこと.
・事後展開学習
講義中の内容で分からない箇所があった場合,その日のうちに解決しておくこと.また,こちらが課題を提示した場合は,その内容を正しく理解した上で,解いたものを次の週に提出すること.
学修単位の履修上の注意
教員が随時提示する課題の出来を,評価割合のうちの課題点として加点する.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
相互誘導回路のインピーダンス |
自己インダクタンスと相互インダクタンスについて理解できる.
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2週 |
相互誘導回路の等価回路 |
相互インダクタンスのT型等価回路を理解し,電圧・電流の計算ができる.
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3週 |
重ね合わせの理 |
重ね合わせの理を用いた回路計算について理解できる.
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4週 |
電圧源と電流源 |
電圧源と電流源の等価回路を理解できる.
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5週 |
テブナンの定理 |
テブナンの定理とそれを用いた回路計算について理解できる.
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6週 |
ノートンの定理 |
ノートンの定理とそれを用いた回路計算について理解できる.
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7週 |
復習 |
これまでの内容の確認をし,試験に備える.
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8週 |
前期中間試験 |
前期1週~7週までの範囲の試験問題を解く.
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2ndQ |
9週 |
解答・解説 |
前期中間試験の答案を返却後,復習を行う.
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10週 |
対称三相交流 |
対称三相交流の電源の性質を理解できる.
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11週 |
Y形負荷への供給 |
対称三相交流の電源にY形負荷を接続した際の電圧・電流を計算できる.
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12週 |
Δ形負荷への供給 |
対称三相交流の電源にΔ形負荷を接続した際の電圧・電流を計算できる.
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13週 |
ベクトル軌跡 |
電源角周波数の変化によるインピーダンス・アドミタンス,および電圧・電流のベクトルの変化について理解できる.
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14週 |
最大電力 |
最大電力条件,インピーダンス整合について理解できる.
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15週 |
復習 |
これまでの内容の確認をし,試験に備える.
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16週 |
前期末試験 |
前期10週~15週までの範囲の試験問題を解く.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
二端子対回路とZパラメータ |
二端子対回路を理解し,インピーダンス行列を求めることができる.
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2週 |
二端子対回路とYパラメータ |
二端子対回路を理解し,アドミタンス行列を求めることができる.
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3週 |
二端子対回路とFパラメータ |
二端子対回路を理解し,基本行列を求めることができる.
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4週 |
過渡現象と1階線形微分方程式(1) |
過渡現象とは何かを理解し,外力が定数の場合の1階線形微分方程式を解くことができる.
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5週 |
直流電源でのRC回路の過渡現象 |
直流電源を用いたRC回路の各電圧・電流を求められる.
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6週 |
直流電源でのRL回路の過渡現象 |
直流電源を用いたRL回路の各電圧・電流を求められる.
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7週 |
復習 |
これまでの内容の確認をし,試験に備える.
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8週 |
後期中間試験 |
後期1週~7週までの範囲の試験問題を解く.
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4thQ |
9週 |
解答・解説 |
後期中間試験の答案を返却後,復習を行う.
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10週 |
過渡現象と1階線形微分方程式(2) |
外力が正弦波の場合の1階線形微分方程式を解くことができる.
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11週 |
正弦波交流電源を用いた過渡現象 |
正弦波交流電源を用いたRC・RL回路の各電圧・電流を求められる.
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12週 |
2階線形微分方程式の解法 |
2階の線形微分方程式の解を求める方法を理解できる.
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13週 |
LC回路の過渡現象 |
コイルとコンデンサからなる電気回路において,電圧・電流を計算することができる.
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14週 |
RLC回路の過渡現象 |
直流電源を用いたRLC回路の各電圧・電流の過渡応答を理解できる.
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15週 |
復習 |
これまでの内容の確認をし,試験に備える.
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16週 |
学年末試験 |
後期10週~15週までの範囲の試験問題を解く.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 3 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 3 | 前16 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 3 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 3 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 3 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | |
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 3 | |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 3 | |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 3 | |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 3 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 0 | 60 |
専門的能力 | 20 | 20 | 40 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |