論理回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 論理回路Ⅱ
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜配布および「論理回路の基礎」工学図書,田丸啓吉 著
担当教員 山口 賢一

到達目標

(1) LSI 設計フローについて理解し,説明できること.
(2) 高位合成について理解し,説明できること .
(3) ゲートレベル設計,フロアプランについて理解し,説明できること .
(4) 論理回路のテストについて理解し,説明できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1フリップフロップを用いた順序回路について理解し,説明できる.フリップフロップを用いた順序回路について理解できる.フリップフロップを用いた順序回路について理解できない.
評価項目2LSI 設計フローについて理解し,説明できる.LSI 設計フローについて理解できる.LSI 設計フローについて理解できない.
評価項目3高位合成について理解し,説明できる.高位合成について理解できる.高位合成について理解できない.
評価項目4論理回路のテストについて理解し,説明できる.論理回路のテストについて理解できる.論理回路のテストについて理解できない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
LSI 設計において必要となる理論である設計フローについての講義を行い,特にフリップフロップを用いた順序回路,各種順序,演算回路,高位合成,論理回路のテスト方法について学ぶ.
授業の進め方・方法:
講義により LSI設計における理論について学習し,その際に用いられる考え方,アルゴリズムなどを理解していく.
注意点:
関連科目
ディジタル回路,論理回路I,コンピュータアーキテクチャと関連する。

学習指針
集積回路技術の進歩により, 計算機(コンピュータ)は高性能化・高機能化し,その応用分野 はますます広がっている。
特に近年,携帯用の情報通信端末が急速に普及したことに伴い,コン ピュータの小型化・低消費電力化を可能とする設計手法は重要な課題である。
本講義では, 論理回路Iに引き続き,論理回路の設計方法について学習を行った後,設計フローや LSI 設計において必要となる知識の定着を目指す。

自己学習
学習した内容を適宜ノートにまとめることを要求するので,授業時間外に取り組んでおくこと。
目標を達成するためには,授業以外にも予習復習を怠らないこと。

学修単位の履修上の注意

事前学習について:論理回路Iで学習した内容が定着するように,事前に復習をしておくこと.また,予め配布された資料等を用いて理解できるところ,理解できないところを明らかにしておくこと.
事後学習について:講義で指定された演習問題等を自分で解き,設定された期日までに提出すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,準備 授業で必要となる論理回路の知識の再確認を行う.
2週 フリップフロップ応用回路の設計1 フリップフロップを用いた順序回路の設計方法を理解する.
3週 フリップフロップ応用回路の設計2 与えられた仕様に基づき,フリップフロップを用いた順序回路を設計することができる.
4週 カウンター回路 様々な計数回路の原理,設計方法を理解する.
5週 演算回路 様々な演算回路の原理,設計方法を理解する.
6週 論理設計 タイミング設計,ハザードなど論理設計時に考慮すべき点を説明できる.
7週 前期中間試験 学習内容を理解し,正しく問題に答えることができる.
8週 試験返却 間違ったポイントを正しく理解しなおすことができる.
2ndQ
9週 LSIの設計フロー LSI設計フローについて理解し,各フェーズの役割について説明できる.
10週 高位合成1 与えられた仕様から,データフローグラフを作成できる.
11週 高位合成2 データフローグラフから,制約に基づいてスケジューリング,バインディング,アロケーションを行うことができる.
12週 高位合成3 高位合成を経て,RTL回路を構成することができる.
13週 論理回路のテスト1 製造テストの重要性について理解できる.
14週 論理回路のテスト2 論理回路に対するテスト手法について理解し,簡単な回路で検証できる.
15週 前期末考査 学習内容を理解し,正しく問題に答えることができる.
16週 試験返却 間違ったポイントを正しく理解しなおすことができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。3前1,前10,前15,前16
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3前1
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前1
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前1
基本的な論理演算を行うことができる。4前1,前9,前10,前13,前14,前15,前16
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。4前1,前9,前10,前13,前14,前15,前16
論理式の簡単化の概念を説明できる。4前1,前9,前10,前13,前14,前15,前16
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。4前1,前9,前10,前13,前14,前15,前16
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。4前1,前9,前13,前14,前15,前16
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。4前1,前9,前13,前14,前15,前16
組合せ論理回路を設計することができる。4前1,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前13,前14,前15,前16
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。4前1,前9,前13,前14,前15,前16
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。4前1,前9,前13,前14,前15,前16
与えられた順序回路の機能を説明することができる。4前1,前9,前13,前14,前15,前16
順序回路を設計することができる。4前1,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前13,前14,前15,前16
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3前4,前5,前6,前9,前11,前12,前15,前16
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前4,前5,前6,前9,前15,前16
コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。3前2,前3,前9,前10,前15,前16

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000