概要:
グローバル化が浸透する現代世界において、地域固有の文化・社会への理解が求められている。文化・社会は、その地域で生きた人間の営みの積み重ねであり、私たちの日常生活の一部として今も生きて続けている。本講義では、日本を含めた世界の歴史を学ぶことを通して、現代社会の成り立ちを理解し、未来を展望することを目的とする。
授業の進め方・方法:
歴史の学習において重要なことは、なぜその出来事が起きたのかを歴史的背景を踏まえて考察することである。そのため、各地域の政治、文化、社会、宗教を踏まえるだけでなく、その周辺地域の影響も意識しなければならない。本講義では、現代世界に強い影響を与えている西欧諸国の歴史を中心に概観しつつ、地域性が形成されていく過程を探っていく。
注意点:
関連科目:地理・公共・政治経済・地域学・人間環境学
学習指針:海外について学習していくため、地理で使用した地図帳を参照し、その位置を把握することが重要である。
事前学習:あらかじめ講義内容に該当する部分の教科書を読み、内容を理解すること。
事後学習:講義で課題プリントを配布するので自分で解き、次の授業時に提出する。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
歴史を学ぶ意義を理解できる。
|
2週 |
西アジア・地中海世界の形成① |
古代オリエント世界の形成について理解できる。
|
3週 |
西アジア・地中海世界の形成② |
古代ギリシャ世界と文化の伝播について理解できる。
|
4週 |
西アジア・地中海世界の形成③ |
都市国家ローマが大帝国へと発展した経緯を理解できる。
|
5週 |
東アジア世界の形成① |
中国の古代文明について、その特徴を理解できる。
|
6週 |
東アジア世界の形成② |
秦・漢王朝の成立、皇帝について理解できる。
|
7週 |
現代世界と歴史文化① 世界遺産が抱える問題点 |
世界遺産の分布を理解し、世界遺産が抱える問題点について説明できる。
|
8週 |
東アジア世界の発展① |
三国時代にみる中国の地勢を説明できる。
|
2ndQ |
9週 |
東アジア世界の発展② |
隋・唐の成立と日本との結びつきについて理解できる。
|
10週 |
イスラーム世界の出現① |
イスラームの成立について理解できる。
|
11週 |
イスラーム世界の出現② |
イスラーム国家の発展と東アジア世界との接触について理解できる。
|
12週 |
ヨーロッパ世界の形成① |
ゲルマン人の大移動とその影響について説明できる。
|
13週 |
ヨーロッパ世界の形成② |
十字軍の意義について、説明できる。
|
14週 |
ヨーロッパ世界の形成③ |
封建社会の成立と百年戦争について、理解できる。
|
15週 |
前期末試験 |
授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答できる。
|
16週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消できる。
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
アジア諸地域の繁栄 |
明・清朝の成立と越境する人々について説明できる。
|
2週 |
ヨーロッパと結びつく世界① |
大航海時代の幕開けとルネサンスについて説明できる。
|
3週 |
ヨーロッパと結びつく世界② |
宗教改革と主権国家体制の成立とその特徴を説明できる。
|
4週 |
ヨーロッパと結びつく世界③ |
イギリス革命の意義について、説明できる。
|
5週 |
ヨーロッパと結びつく世界④ |
ユグノー戦争と三十年戦争について、理解できる。
|
6週 |
欧米近代社会の形成と世界進出① |
産業革命とアメリカ独立戦争について、説明できる。
|
7週 |
現代世界と歴史文化② 美術・芸術の変遷 |
現在に残る絵画・彫刻などを調べ、美術・芸術史の中での位置づけを考察できる。
|
8週 |
欧米近代社会の形成と世界進出② |
フランス革命とその後の影響について、説明できる。
|
4thQ |
9週 |
欧米近代社会の形成と世界進出③ |
ナポレオンの登場とウィーン体制について、理解できる。
|
10週 |
欧米近代社会の形成と世界進出④ |
アメリカ合衆国の発展と世界進出について理解できる。
|
11週 |
二つの世界大戦① |
第一次世界大戦の勃発とその背景を理解できる。
|
12週 |
二つの世界大戦② |
ヴェルサイユ体制と世界恐慌について理解できる。
|
13週 |
二つの世界大戦③ |
第二次世界大戦の勃発と各国の動向を理解できる。
|
14週 |
現代世界と歴史文化③ 21世紀の諸問題 |
世界の諸問題を理解し、その要因について歴史・地理的な視点から考察できる。
|
15週 |
学年末試験 |
授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答できる。
|
16週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消できる。
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5 |
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後11,後12,後13,後14 |
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。 | 3 | 後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。 | 3 | 後13,後14 |
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。 | 3 | 後11,後12,後13,後14 |
工学基礎 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。 | 3 | 前1,前15,前16,後6,後8,後9,後10 |
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16 |
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前15,前16,後1 |
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前15,前16,後6,後8,後9,後10 |