科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 公共
科目番号 0038 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 現代社会 改訂版(山川出版社)/教材 配布プリント
担当教員 竹原 信也

到達目標

1.人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解している。
2.自己が孤立した存在ではなく、他者と協働しながら国家や社会など公共的な空間を作る主体であることを理解している。
3.「国際社会の動向と日本の役割」について基礎的事項を理解している。
4.科学技術と人間社会・地球環境の関係、技術者の社会における役割と責任について基礎的事項を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方について考察できる。人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、説明することができる。人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解していない。
評価項目2自分が孤立した存在ではなく、他者と協働しながら国家や社会など公共的な空間を作る主体であることを理解した上で、あるべき社会について考察することができる。自分が孤立した存在ではなく、他者と協働しながら国家や社会など公共的な空間を作る主体であることを理解し、説明することができる。自分が孤立した存在ではなく、他者と協働しながら国家や社会など公共的な空間を作る主体であることを理解していない。
評価項目3「国際社会」について基礎的事項を理解した上で、国際社会において日本が果たすべき役割について考察し、他者に説明できる。国際社会の特徴や歴史など基礎的事項を理解し、説明することができる。「国際社会」について基礎的事項を理解していない。 8.科学や工学と社会のむすびつきについて基礎的事項を理解している。
評価項目4科学技術と人間社会・地球環境の関係について基礎的事項を理解した上で、技術者の社会における役割と責任について考察することができる。科学技術と人間社会・地球環境の関係について基礎的事項を理解している。科学技術と人間社会・地球環境の関係、技術者の社会における役割と責任を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
グローバル化の進展や技術革新等により、社会構造や雇用環境は急速に変化し、予測が困難な時代となっている。その中で、主体的に判断しながら、自己を社会の中でどのように位置付け、社会をどう描くかを考え、多様な人生観、世界観ないし価値観をもつ他者と共に生き、課題を解決していくための力が必要となる。本講義では、人間と社会の在り方についての見方・考え方を働かせ,現代の倫理,社会,文化,政治,法,経済,国際関係などに関わる諸課題を追究したり解決したりする活動を通して,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の有為な形成者に必要な公民としての資質・能力を育成する
授業の進め方・方法:
教科書・穴埋めプリントを用いた講義を中心にすすめる。適宜、視聴覚教材の利用やグループ活動を行う。前半は倫理・哲学について、後半は日本工学教育協会のモジュール型モデル・シラバスを基に、技術者倫理について学習する。
※新型コロナウイルスによる休校及び遠隔授業実施に対応するため、授業の進め方を適宜、変更する。
注意点:
関連科目:地理、歴史、公共、地域学、人間環境学、現代社会と法、技術者倫理(専)、地域と世界の文化論(専)
学習指針:授業をよく聞くこと。授業とは関係のない私語や携帯の利用は慎むこと。
自己学習(事前学習、事後発展学習)
事前学習:到達目標を達成するため、授業以外でも教科書を読むこと。
事後発展学習:授業内容についての理解を深めるため、授業後の復習をすること。

学修単位の履修上の注意

到達目標を達成するためには、授業以外でも教科書を読むなど、授業内容についての理解を深める必要がある。特に、授業後の復習を欠かさないようにすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 青年期
青年期における自己形成の意義について理解し、自己の生き方について省察することができる。
2週 適応と発達課題 青年期における自己形成の意義について理解し、自己の生き方について省察することができる。
3週 哲学と人間 古代の哲学・思想について基礎的事項を理解し、説明できる。
4週 宗教と人間 宗教と文化、世界三大宗教について基礎的事項を理解し、説明できる。
5週 現代を生きる倫理(1) 近代・現代を生きる人間の倫理について基礎的知識を理解し、説明できる。
6週 現代を生きる倫理(2) 近代・現代を生きる人間の倫理について基礎的知識を理解し、説明できる。
7週 私たちの生きる社会(科学技術と地球環境) 科学技術の発展が地球環境にもたらす正負の影響について基礎的知識を理解し、考察できる。
8週 私たちの生きる社会(科学技術と資源・エネルギー) 科学技術の発展が地球環境にもたらす正負の影響について基礎的知識を理解し、資源エネルギー問題について考察できる。
2ndQ
9週 私たちの生きる社会(科学技術と生命) 科学技術の発展が生命やその倫理にもたらす正負の影響について基礎的知識を理解し、生命倫理問題について考察できる。
10週 私たちの生きる社会(高度情報化社会) 高度情報化社会の進展が、社会に与える正負の影響について基礎的知識を理解し、高度情報化社会のあり方について考察できる。
11週 私たちの生きる社会(国際社会の動向と日本) 国際社会の動向と日本の役割について基礎的知識を理解し、考察できる。
12週 科学・技術と倫理 科学・技術と倫理について必要性、重要性を認識し、基礎的知識を理解できる。
13週 ケーススタディー(1) ケーススタディを通じて技術者が社会において求められている役割と責務を自覚することができる。
14週 ケーススタディー(2) ケーススタディを通じて技術者が身に付けておくべき、法・倫理の基礎知識を理解し、考察できる。
15週 期末試験  授業内容を理解し、試験問題に対して正し解答することができる。
16週 ふりかえり 1~15週の学習事項を確認し、公共空間の中で自立した主体として社会に参画する態度を身に付けている。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前4
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3前1,前2,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3前12,前13
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前7,前8,前9,前11
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前11
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3前12,前13,前14,前15
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3前7,前8,前9,前10,前11,前12
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3前7,前8,前9,前10,前11
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

定期試験提出物・小テスト合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100