機械工作法

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械工作法
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 機械工作法,平井三友・和田任弘,塚本晃久,コロナ社 / 配布プリント
担当教員 西本 圭吾

到達目標

鋳造,塑性加工,溶接,切削の基礎知識を習得する.
自分で加工作業が必要になった場合,これらの知識を生かして的確に対処できるような知識を習得する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
鋳造法鋳造の手順を明確に説明できる助言等あれば、鋳造の手順を明確に説明できる鋳造の手順が理解できていない
塑性加工鍛造、圧延などの加工の特長が説明できる助言等あれば、鍛造、圧延などの加工の特長が説明できる鍛造、圧延などの加工の特長が説明できない
溶接アーク溶接、イナート7ガス溶接などの現象が説明できる助言等あれば、アーク溶接、イナート7ガス溶接などの現象が説明できるアーク溶接、イナート7ガス溶接などの現象が説明できない
切削切削機構について、切削工具の形状を含めて説明できる助言等あれば、切削機構について、切削工具の形状を含めて説明できる切削機構について、切削工具の形状を含めて説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
金属を溶融加工する鋳造や溶接,また加圧成形する塑性加工,除去加工である切削加工に関する基礎知識や加工現象を理解する.またこれらの加工事例や失敗・欠陥をあげてその知識を深める.
授業の進め方・方法:
実物をできるだけ提示して、経験となるように進める
注意点:
事前学習
次回の講義内容を予習しておくこと
事後学習
出された課題などをまとめて、次回の講義時に提出できるようにしておくこと

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 金属材料の種類と特徴 金属材料の種類,性質などを説明できる.
2週 鋳鉄と鋼,材料記号 鋳鉄と鋼の違いを説明でき,材料記号を理解できる.
3週 金属の溶解と凝固 金属の溶解と凝固について理解できる.
4週 鋳型の構造とつくり方 鋳物の作り方を説明できる.
5週 鋳型の要件と種類 鋳型の要件,構造および種類を説明できる.
6週 金型鋳造とシェルモールド法 金型鋳造とシェルモールド法について説明でき,鋳物の欠陥について説明できる.
7週 精密鋳造法 精密鋳造法における鋳物の作り方を説明できる.
8週 特殊鋳造法 ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる.
2ndQ
9週 塑性変形について,中間試験 材料の塑性変形について説明できる.
10週 材料の力学的性質と塑性加工法の種類について 材料の力学的性質と塑性加工法の種類について説明できる.
11週 鍛造加工,圧延加工 鍛造加工,圧延加工について説明できる.
12週 引き抜き加工,押出し加工 引き抜き加工,押出し加工について説明できる.
13週 転造加工 転造加工について説明できる.
14週 せん断加工,絞り加工,曲げ加工 せん断加工,絞り加工,曲げ加工について説明できる.
15週 試験返却,溶接の概要と種類 前期末試験の試験返却および溶接の概要と種類について説明できる.
16週
後期
3rdQ
1週 溶接設計,溶接部の強度計算 溶接設計,溶接部の強度計算ができる.
2週 アーク溶接の種類と被覆アーク溶接部の名称と被覆アーク溶接棒 アーク溶接の接合方法とその特徴,アーク溶接の種類,アーク溶接棒を説明できる.
3週 溶接電源の出力特性 溶接電源の出力特性を理解できる.
4週 極性効果,ピンチ効果,開先と溶接姿勢,溶接部の組織 極性効果,ピンチ効果,開先と溶接姿勢,溶接部の組織を理解できる.
5週 イナートガスアーク溶接,炭酸ガス溶接,サブマージアーク溶接 サブマージアーク溶接,イナートガスアーク溶接,炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる.
6週 抵抗溶接について,点溶接,シーム溶接 抵抗溶接,点溶接,シーム溶接について説明できる.
7週 ガス溶接,固相接合,ろう付け,中間試験 ガス溶接の接合方法とその特徴,ガスとガス溶接装置,ガス溶接棒とフラックスを説明できる.
8週 表面粗さ,切削加工の原理と工具や機械の運動について 表面粗さの定義,切削加工の原理,切削工具,工作機械の運動を説明できる.
4thQ
9週 切削工具の種類と必要な性質や材質,切削条件について 切削工具の種類と必要な性質や材質,切削条件を説明できる.
10週 工具形状(すくい面,逃げ面,すくい角,逃げ角・・・) すくい面,逃げ面,すくい角,逃げ角等の工具形状について理解できる.
11週 工具形状(前切れ刃,横切れ刃,チップの形状・・・) 前切れ刃,横切れ刃,チップの形状等の工具形状について理解できる.
12週 コーナRと仕上げ面粗さ コーナRと仕上げ面粗さについて理解できる.
13週 切削機構(切り屑の形態,構成刃先,切削熱) 切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を理解できる.
14週 切り屑生成部における切削抵抗 切り屑生成部における切削抵抗を理解できる.
15週 試験返却,切削工学の今後の展望 後期末試験の返却および解説を行う.切削工学の今後の展望について理解できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4前4,前5
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4前7,前8
鋳物の欠陥について説明できる。4前6
溶接法を分類できる。4前15
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4後7
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4後2
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4後5
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4前11,前12,前13,前14
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。3前9,前10
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。3後8
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。3後9,後10,後11,後12
切削工具材料の条件と種類を説明できる。3後9
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。3後13,後14

評価割合

試験課題その他合計
総合評価割合7030100
能力7030100