電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気磁気学,コロナ社,石井良博 著,応用数学,大日本図書, 碓氷 久ら 著
担当教員 竹下 慎二

到達目標

1. 静電界の基本法則に基づいて、電気工学に現れる電気・磁気現象を説明できる。
2. 第2種、第3種電気主任技術者認定試験に出題される静電界に関する問題のうち60%を解く
ことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
静電界の理解ガウスの法則を理解し、電界分布・電位分布の概形を描ける。ガウスの法則を用いて、電界を求めることが出来る。ガウスの法則を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
電気工学の専門科目を理解するために、電気磁気現象の直感的かつ数学的理解を目標とし、電気情報工学科の専門科目を学ぶための基礎を築く。本学年では、第2学年で学んだ静電界の知識をベクトル表記を用いて定式化し、主に静電界に関する学習を完成させる。また、次年度への導入として、静磁界の源である電流の定義についても学び、静磁界の基本を学ぶ。また、前期の前半はマクスウェル方程式を理解するために必要なベクトル解析について学ぶ。
授業の進め方・方法:
主に板書・パワーポイントを主体として授業を進める。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトル場の内積・外積(復習) 前年度に習ったベクトル場の内積・外積について基本的な内容を理解できる
2週 ベクトル関数 ベクトル関数の微分法について学ぶ
3週 曲線 曲線について理解する
4週 曲面 曲面積の計算方法が出来る
5週 演習 演習問題を60%以上解ける
6週 スカラー場とベクトル場 勾配 スカラー場とベクトル場に関連する勾配について学ぶ
7週 スカラー場とベクトル場 勾配の演習 勾配についての演習問題を60%以上解ける
8週 スカラー場とベクトル場 発散・回転 スカラー場とベクトル場に関連する発散と回転について学ぶ
2ndQ
9週 演習 発散・回転 発散・回転についての演習問題を60%以上解ける
10週 小テスト ベクトル解析1 前期中間までの内容をテストする
11週 線積分 スカラー場の線積分 スカラー場の線積分が計算できる
12週 線積分 ベクトル場の線積分  ベクトル場の線積分が計算できる
13週 演習 線積分  スカラー場・ベクトル場の線積分が60%以上解ける
14週 面積分 グリーンの定理 線積分と面積分に関係するグリーンの定理を理解する
15週 期末試験 期末試験
16週 面積分 面積分の計算が出来る
後期
3rdQ
1週 電荷・電場 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力などを計算できる、また、ガウスの法則を説明でき、電界の計算ができる
2週 電場のする仕事、電位と電場の関係 電界、電位、電気力線を説明でき、これらを用いた計算ができる
3週 電場 例題解説、導体の性質 電場に関する例題を解き、理解できる、また、導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる
4週 静電容量 静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる
5週 キャパシタの接続・充電 コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、合成静電容量の計算が出来るようになること
6週 電気双極子 電気双極子が作る電位や電場を理解する
7週 演習 演習問題を60%以上解ける
8週 小テスト 後期中間までの内容を60%以上解くこと
4thQ
9週 ポアソン・ラプラス方程式 ポアソン・ラプラス方程式の意味を理解する
10週 電気影像法 電気影像法による電場・電位の計算が出来るようになること
11週 導体と誘電体 誘電体の定義や静電容量が増加するメカニズムを理解できること
12週 誘電体 極性分子、例題解説 極性分子に関わる例題を理解できること
13週 電束、誘電体の境界面の条件 電束、電束密度や、異なる誘電体の境界面での電界の変化を理解できること
14週 静電エネルギー 静電エネルギーを説明でき、計算が出来ること
15週 期末試験 期末試験
16週 電流 電流密度、一般化されたオームの式について学ぶ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4後1
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4後2,後14
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4後1
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4後3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4後12,後13,後14
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4後4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4後5
静電エネルギーを説明できる。4後15

評価割合

前期期末試験後期期末試験小テスト課題その他合計
総合評価割合2030302000100
基礎的能力152020150070
専門的能力510550025
分野横断的能力0050005