離散数学

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 離散数学
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 (1) 猪股 俊光、南野 謙一、情報系のための離散数学、共立出版、2020年
(2) 加納 幹雄、例題と演習でわかる離散数学、森北出版、2013年
担当教員 徳光 政弘

到達目標

(1) 離散数学の基礎をなす集合、論理、関係、グラフ、組み合わせ、ネットワーク、木構造、確率の概念を理解し、説明できる。
(2) (1)に関する知識を用いて、基礎的な問題の各種計算と解析ができる。
(3) 離散数学の知識をアルゴリズムとデータ構造、プログラミングの諸問題に活用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
離散数学の基礎をなす集合、論理、関係、グラフ、組み合わせ、ネットワーク、木構造の概念を理解し、説明できる。離散数学の基礎をなす集合、論理、関係、グラフ、組み合わせ、ネットワーク、木構造の概念を理解し、説明できる。離散数学の基礎をなす集合、論理、関係、グラフ、組み合わせ、ネットワーク、木構造の概念を理解または説明できる。離散数学の基礎をなす集合、論理、関係、グラフ、組み合わせ、ネットワーク、木構造の概念を理解または説明できない。
集合、論理、関係、グラフ、組み合わせ、ネットワーク、木構造等に関する計算ができる。集合、論理、関係、グラフ、組み合わせ、ネットワーク、木構造等に関する計算ができる。集合、論理、関係、グラフ、組み合わせ、ネットワーク、木構造等に関して、計算過程のヒントや誘導などがあれば計算ができる。集合、論理、関係、グラフ、組み合わせ、ネットワーク、木構造等に関する計算ができない。
離散数学の知識をアルゴリズムとデータ構造、プログラミングの諸問題の解決に活用できる。離散数学の知識をアルゴリズムとデータ構造、プログラミングの諸問題の解決に活用できる。離散数学の知識をアルゴリズムとデータ構造、プログラミングの諸問題に適用できることがわかる。離散数学の知識をアルゴリズムとデータ構造、プログラミングの諸問題に活用できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報科学の理論・情報工学の技術を支える数学のひとつに離散数学(集合、論理、関係、数え上げ、グラフ、確率等)があり、アルゴリズムとデータ構造、機械学習、画像・音声・動画、情報の圧縮と展開、数値計算、プログラミング言語論等の多岐にわたる分野の理解および活用のために必須の知識である。講義では、まず教養科目の学習する数学(主に解析、線形代数)と、情報工学分野における離散数学の位置付けを学び、離散数学を学習する重要性を理解する。演習を通じて、集合、論理、関係、グラフ、確率等の基礎知識の修得と、実際の問題に活用できる応用力を身につける。また、本科目の内容は、4年生で開講される「アルゴリズムとデータ構造」においても、復習と演習をする。
授業の進め方・方法:
(1) 座学による講義と演習を中心に、必要に応じて小テストおよび課題(レポート)を実施する。講義中に課す課題は、講義で学んだ内容に関して理解を確認し、演習する機会であるため、必ず問題を解き、提出すること。
(2) 試験は、授業計画に記載のとおり、前期中間試験、前期期末試験、後期中間試験、学年末試験の4回実施する。積極的に授業に参加することが肝要である。
(3) 本科目の内容は、3年生の情報システムプログラミングII、4年生のアルゴリズムとデータ構造、人工知能・機械学習等を始めとするその他情報分野を学習するための基礎科目となっているため、単位の修得だけにとらわれることなく授業内容の理解を深めてもらいたい。
(4) 講義の内容に関して質問等がある場合は、徳光のところまで質問に来ること。疑問点はすぐに解消するように努める。
(5) 本科目の内容を身につけるためには、演習やプログラミングによる確認等を行い、実際に考えたり、手を動かすことが重要である。資料やプログラムをただ眺めるのではなく、実際に自ら思考し、手を動かして紙に考えを書き出したり、アウトプットすることを心がけることを強くお薦めする。
(6) 本科目に関する諸連絡、課題、補足資料等についてTeams・WebClassに掲載するので、必要に応じて参照すること。
(7) 授業では教科書、ノートを持参すること。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、命題論理 命題論理の概念を説明できる。
2週 命題論理 命題論理の計算ができる。
3週 集合 集合の概念の説明と計算ができる。
4週 集合 集合の概念の説明と計算ができる。
5週 数え上げ 数え上げの概念を説明できる。
6週 数え上げ 数え上げの計算ができる。
7週 これまでの演習 これまでの学習内容を演習により確認し、復習する。
8週 前期中間試験 試験を行い、理解度を確認する。
2ndQ
9週 グラフ グラフの概念を説明できる。
10週 グラフ グラフの計算ができる。
11週 グラフ グラフの応用問題について計算ができる。
12週 木と探索 木と探索に関する計算ができる。
13週 木と探索 木と探索に関する計算ができる。
14週 これまでの演習 これまでの学習内容を演習により確認し、復習する。
15週 前期期末試験 試験を行い、理解度を確認する。
16週 前期期末試験の振り返り、ネットワーク 講評と解説をして、振り返る。ネットワークに関する計算ができる。
後期
3rdQ
1週 証明技法 証明技法を説明できる。
2週 証明技法 証明技法を問題の証明に活用できる。
3週 関係 関係の概念を説明できる。
4週 関係 関係を活用できる。
5週 関数 関数の概念を説明できる。
6週 関数 関数を説明できる。
7週 これまでの演習 これまでの学習内容を演習により確認し、復習する。
8週 後期中間試験 試験を行い、理解度を確認する。
4thQ
9週 文字列、オートマトン 文字列、オートマトンの概念を理解する。
10週 文字列、オートマトン 文字列、オートマトンに関する計算と解析ができる。
11週 確率、確率過程 確率、確率過程の概念を説明できる。
12週 確率、確率過程 確率、確率過程に関する計算ができる。
13週 離散数学のアルゴリズムとデータ構造への活用 離散数学をアルゴリズムとデータ構造の理解に活用できる。
14週 これまでの演習 これまでの学習内容を演習により確認し、復習する。
15週 学年末試験 試験を行い、理解度を確認する。
16週 学年末試験の振り返り 講評と解説をして、振り返る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。3前3,前7,前8,前9,前10,前11,前13,前14,前15,前16
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。3前4,前7,前8,前9,前10,前12,前13,前14,前15,前16
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。3前1,前2,前7,前8
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。3前1,前2,前7,前8,後1,後2
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。3前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。3
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。3
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000