信号処理

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 信号処理
科目番号 0085 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合工学科(情報システムコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ディジタル信号処理 大類重範 著 オーム社
担当教員 井上 学

到達目標

1.連続時間システムと離散時間システムについて、特徴や類似点、相違点を理解し、説明できる。
2.z変換や離散フーリエ変換(DFT)、高速フーリエ変換(FFT)といった離散時間システムの解析法を理解し、システムの特性解析に応用できる。
3.ディジタルフィルタ(FIR・IIRフィルタ)について、特徴を理解し、特性解析や設計することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1連続時間システムと離散時間システムについて、特徴や類似点、相違点を理解し、説明できる。連続時間システムと離散時間システムについて、特徴や類似点、相違点を概ね理解し、基本的な事項を説明できる。連続時間システムと離散時間システムについて、特徴や類似点、相違点を理解しておらず、説明できない。
評価項目2z変換や離散フーリエ変換(DFT)、高速フーリエ変換(FFT)といった離散時間システムの解析法を理解し、システムの特性解析に応用できる。z変換や離散フーリエ変換(DFT)、高速フーリエ変換(FFT)といった離散時間システムの解析法を概ね理解し、基本的なシステムの特性解析に応用できる。z変換や離散フーリエ変換(DFT)、高速フーリエ変換(FFT)といった離散時間システムの解析法を理解しておらず、システムの特性解析に応用できない。
評価項目3ディジタルフィルタ(FIR・IIRフィルタ)について、特徴を理解し、特性解析や設計することができる。ディジタルフィルタ(FIR・IIRフィルタ)について、特徴を概ね理解し、基本的な特性解析や設計することができる。ディジタルフィルタ(FIR・IIRフィルタ)について、特徴を理解しておらず、特性解析や設計することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報工学の学位の主要4分野の一つである『情報工学基礎』に分類され、主にデジタル化された信号の性質や捉え方、扱い方を学ぶ科目である。コンピュータ・システムにおいては前処理に相当し、データを人工知能など高度な処理で扱えるよう整える段階となる。
撮像素子などのセンサから得られる信号にはノイズが含まれており、デジタル化前も後もこれを取り除く必要がある。また、信号自体が持つ特徴を理解することでこれを効率的に扱うこともできるようになる。そのためには、デジタル信号を数学的な表現であらわし、理論的なアプローチで分析・加工する必要があり、この科目はそれを学ぶことが主題となる。
授業の進め方・方法:
授業は主に座学形式で行い、プレゼンテーションツールと板書を活用する。適宜重要事項をテキストやノートなどに記録すること。
授業毎に数値解析アプリケーションを用いる課題を提示する。これを後述の自学自習時間に取組み、授業内容のさらなる理解につなげること。
授業中はもちろんのこと、休憩時間や放課後などで積極的に質問し、不明な箇所をそのままにしないこと。質問は、研究室への来室でもTeamsチャットでも構わない。
また、以下のような自学自習を60時間以上行うこと。
・前述の課題に取り組み、レポートにまとめる。
・課題で扱うアプリケーションの使い方をWebで調べる。
・授業内容をTeams上の資料や自身のメモで復習し、理解を深める。
・教科書や参考書を読み理解の幅を広げる。
・Teamsで提示される模擬問題なども活用して定期試験に向けた準備を行う。
注意点:
数学で学習した内容が基本となり、特に積分を主体とした数式表現が多用される。本校のシラバスを確認すると、微分積分2Aが修得済みであること、また応用数学2の履修が望ましい。
成績評価は、定期試験が50%、課題が50%である。課題は提出期限を厳守すること。
定期試験の再試験は行わない。課題に真摯に取組み模擬問題を活用して試験に取り組めば、自ずと結果が伴うはずである。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、数値解析ツールの導入 ガイダンスを行い、各自の端末に数値解析ツールを導入し動作確認する。
2週 連続時間信号とフーリエ変換 連続時間信号とフーリエ変換について理解し、数値解析ツールで解析する。
3週 連続時間システム 連続時間システムについて理解し、数値解析ツールで解析する。
4週 連続時間信号の標本化 連続時間信号の標本化について理解し、数値解析ツールで解析する。
5週 離散時間信号とz変換 離散時間信号とz変換について理解し、数値解析ツールで解析する。
6週 離散時間システム1 離散時間システムについて理解し、数値解析ツールで解析する。
7週 試験対策、離散時間システム2 離散時間システムについて理解し、数値解析ツールで解析する。
連続時間システムおよび離散時間システムについて理解している。
8週 中間試験 連続時間システムおよび離散時間システムについての理解している。
4thQ
9週 試験返却・解答、離散フーリエ変換(DFT) 離散フーリエ変換(DFT)について理解し、数値解析ツールで解析する。
10週 高速フーリエ変換(FFT)1 高速フーリエ変換(FFT)について理解し、数値解析ツールで解析する。
11週 高速フーリエ変換(FFT)2 高速フーリエ変換(FFT)について理解し、数値解析ツールで解析する。
12週 FIRフィルタの設計 FIRフィルタの設計について理解し、数値解析ツールで解析する。
13週 IIRフィルタの設計 IIRフィルタの設計について理解し、数値解析ツールで解析する。
14週 試験対策 DFT・FFTおよびデジタルフィルタについて理解している。
15週 期末試験 DFT・FFTおよびデジタルフィルタについて理解している。
16週 科目の振返り 本科目の学習内容を振り返る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力50000050100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000