材料学2

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 材料学2
科目番号 0018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】基礎機械材料学,松澤和夫,日本理工出版,(2014).授業中に配布するプリント 【参考書】機械・金属材料学,黒田大介,実教出版,(2015).
担当教員 新野邊 幸市

到達目標

1) 塑性加工における加工硬化と回復・再結晶を理解するとともに、材料の結晶方位関係と強化機構を理解する.
2) 合金の凝固過程を理解するとともに,2元系状態図の図読を理解する.
3) 共晶反応ならびに包晶反応が起こる系の凝固過程を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1加工硬化と回復・再結晶ならびに,材料の結晶方位関係と強化機構を正しく理解できる.加工硬化と回復・再結晶ならびに,材料の結晶方位関係と強化機構を理解できる.加工硬化と回復・再結晶ならびに,材料の結晶方位関係と強化機構を理解できない.
評価項目2合金の凝固過程を理解するとともに,2元系状態図の図読を正しく理解できる.合金の凝固過程を理解するとともに,2元系状態図の図読を理解できる.合金の凝固過程を理解するとともに,2元系状態図の図読を理解できない.
評価項目3共晶反応ならびに包晶反応が起こる系の凝固過程を正しく理解できる.共晶反応ならびに包晶反応が起こる系の凝固過程を理解できる.共晶反応ならびに包晶反応が起こる系の凝固過程を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 M1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 すべての構造物は「材料」で構成されていて,強さが強く,美麗さがあり,かつ再生が可能であるなどの理由から「金属」が多く用いられる.金属のうちで「鉄」は古代から最も身近に使われてきていて,加熱・冷却などの熱処理することにより,またわずかに他の元素を合金することにより多種多用な性質が得られる.そこで材料学では,機械工学を学ぶ上で基礎知識となる金属材料の材料強度・組織学を主として学習する.第2回となる本講義では,加工硬化と回復・再結晶を学習するとともに,合金の凝固過程と状態図(共晶反応、包晶反応)を学習する.
授業の進め方・方法:
 10回分の定期提出課題とノート作成およびノート課題により、到達目標1)から3) の項目の理解度を評価する.提出課題を1回につき6点、計60点として、ノート作成とノート課題は計40点とする.次の配点比率で点数を計算して、50点以上を合格とする.
定期提出課題:ノート作成とノート課題 = 60% : 40%

注意点:
再評価試験は実施せず、提出課題の再提出で対応する.課題の内容で80点以上の点数が得られた場合は、成績を50点に修正する. 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Trial 1 前年度の復習 と 塑性加工
鍛造や圧延など,塑性加工の分類を理解する.
塑性変形と加工硬化,回復・再結晶の関係を説明できる.
2週 Trial 2 加工硬化と回復・再結晶
塑性変形における結晶中のすべり変形・双晶変形を理解する.
塑性変形と加工硬化,回復・再結晶の関係を説明できる.
3週 Trial 3 加工硬化と回復・再結晶
前回に続いて,塑性変形における結晶中のすべり変形・双晶変形を理解する.
塑性変形と加工硬化,回復・再結晶の関係を説明できる.
4週 Trial 4 加工硬化と回復・再結晶
前回に続いて,転位運動ならびに転位密度を理解する.
塑性変形と加工硬化,回復・再結晶の関係を説明できる.
5週 Trial 5 加工硬化と回復・再結晶
加工材の回復・再結晶のメカニズムを理解する.
塑性変形と加工硬化,回復・再結晶の関係を説明できる.
6週 Trial 6 加工硬化と回復・再結晶
前回に続いて,加工材の回復・再結晶のメカニズムを理解するとともに,材料の強化機構を理解する.
塑性変形と加工硬化,回復・再結晶の関係を説明できる.
7週 Trial 7 合金の凝固と状態図
合金の特徴を理解するとともに,濃度計算および濃度の変換を理解する.
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる.
8週 Trial 8 合金の凝固と状態図
純金属と合金の凝固過程の違いを理解するとともに,全率固溶型状態図を理解する.
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる.
2ndQ
9週 Trial 9 合金の凝固と状態図
2元系状態図の求め方と見方を理解する.相の量比を算出する「てこの原理」を理解する.
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる.
10週 Trial 10 合金の凝固と状態図
共晶反応をともなう合金の凝固過程を理解する.
合金の状態図の見方を説明できる.
11週 Trial 11 合金の凝固と状態図
前週に続いて,共晶反応をともなう合金の凝固過程を理解する.
合金の状態図の見方を説明できる.
12週 Trial 12 合金の凝固と状態図
前週に続いて,共晶反応をともなう合金の凝固過程を理解する.
合金の状態図の見方を説明できる.
13週 Trial 13 合金の凝固と状態図
包晶反応をともなう合金の凝固過程を理解する.
合金の状態図の見方を説明できる.
14週 Trial 14 合金の凝固と状態図
前週に続いて,包晶反応をともなう合金の凝固過程を理解する.
合金の状態図の見方を説明できる.
15週 Trial 15 合金の凝固と状態図
前週に続いて,包晶反応をともなう合金の凝固過程を理解する.
合金の状態図の見方を説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。3前5
合金の状態図の見方を説明できる。3前6
塑性変形の起り方を説明できる。3前1
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。3

評価割合

中間試験期末試験レポート・小テスト合計
総合評価割合00100100
基礎的能力0000
専門的能力00100100
分野横断的能力0000