応用測量学

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用測量学
科目番号 0045 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境・建設工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「測量学Ⅰ」堤 隆、「測量学Ⅱ」 岡林 巧 他(コロナ社)参考書:「最新測量入門」浅野繁喜 他(実況出版)その他:配布資料
担当教員 広瀬 望,大屋 誠

到達目標

(1)基準点測量とGNSS測量の概要と特徴が理解できる。
(2)路線の各種設計法の概要と特徴が理解できる。
(3)単曲線部および緩和曲線の計算法が理解できる。
(4)河川測量のための距離標の設置法、および測定法の概要が理解できる。
(5)写真測量の基本原理を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基準点測量とGNSS測量の概要と特徴が正しく理解できる。基準点測量とGNSS測量の概要と特徴が理解できる。基準点測量とGNSS測量の概要と特徴が理解できない.
評価項目2単曲線部における路線の各種設計法の概要と特徴が正しく理解できる。路線の各種設計法の概要と特徴が理解できる。路線の各種設計法の概要と特徴が理解できない.
評価項目3単曲線部および緩和曲線の計算法を正しく理解できる。単曲線部および緩和曲線の計算法を理解できる。単曲線部および緩和曲線の計算法を理解できない.
評価項目4河川測量のための距離標の設置法、および測定法の概要が正しく理解できる。河川測量のための距離標の設置法、および測定法の概要が理解できる。河川測量のための距離標の設置法、および測定法の概要が理解できない.
評価項目5写真測量の基本原理を正しくできる。写真測量の基本原理を理解できる。写真測量の基本原理を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第2学年、第3学年で開講されている「測量学」および「測量実習」で修得した測量の基本的な知識をもとにして、測量の応用的な分野から路線測量に関する知識、技術を学習する。測量技術は、現在大きな変革期にあり、情報化を利用した測量技術の進歩、公共測量を取り巻く法令や環境が大きく変化しています。
本講義では、基準点測量およびGNSS測量について解説し、写真測量と連携した新たな測量技術について解説する。また、路線測量の方法について解説し、基本的な計算手順の習得と3次元CADを活用した道路設計法を学習する。さらに、河川測量について解説し、実務的な能力を養う。
授業の進め方・方法:
到達目標(1)~(6)については定期試験と課題提出物で評価する。
成績は、試験:60%、課題(提出物):40%の合計で評価する。その60%以上を合格とする。
注意点:
この科目を履修したのち卒業後に申請ができる「測量士補」に恥じない実力を付けるために自主的な取り組みを心掛けて下さい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 基準点測量とGNSS測量
基準点の概要 / 基準点の観測方法
2週 路線測量(単曲線1)
概要 / 路線の線形(平面・縦断・横断) / 路線測量の作業順序 / 曲線設置法 / 中心線設置法・手順 / 単曲線の名称と性質 / 単曲線要素の計算法
3週 路線測量(単曲線2)
曲線中間点の測設計算法1(偏角設置計算)・計算例 / 曲線設置上の諸問題(制約を受ける場合の曲線設置法・計算例
4週 路線測量(緩和曲線1)
緩和曲線の種類 / クロソイド曲線の定義 / クロソイド要素と記号 /クロソイドの性質 /図示方法 /クロソイド計算例
5週 路線測量(緩和曲線2)
クロソイドの設置方法 / 中間点設置法(主接線法) / 中間点設置法(極角動径法・極角弦長法) / 縦断曲線
6週 河川測量
平面測量 /距離標設置法 /縦断測量・横断測量・深浅測量
7週 地形測量
地形図の種類・縮尺 / 等高線 / 等高線の測定方法 / 等高線の表現方法と利用 / 体積の計算
8週 写真測量1
写真測量の基礎事項 / 写真の性質と投影法 / 空中写真の縮尺 / 空中写真の撮影方法
2ndQ
9週 写真測量2
写真の特殊3点 / 土地に高低差のある場合の鉛直写真の性質 / 比高による写真像のずれ
10週 3D-CADの操作法演習
測量のデータ処理 / 設計に必要な3D-CADの操作法の演習 / 等高線 / 切土と盛土 / 体積計算
11週 路線計画設計 1
国土地理院のデータの取り扱い / 3D-CADによる路線計画の手順
12週 路線計画設計 2
3D-CADによる路線設計演習
13週 路線計画設計 3
3D-CADによる路線設計課題
14週 路線計画設計 4
3D-CADによる路線設計課題
15週 期末試験
第1回~第14回までの範囲 90分
16週 試験の返却、課題の提出
試験の返却と解説、 課題の提出

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量区域の大小、順序、方法、目的および法律による分類について、説明できる。4
測量体系(国家基準点等)を説明できる。4
巻尺による測量で生じる誤差を説明でき、測量結果から計算ができる。4
光波・電波による距離測量を説明できる。4
単測法、倍角法、方向法を説明でき、測量結果から計算ができる。4
生じる誤差の取扱いを説明できる。4
種類、手順および方法について、説明できる。4
昇降式や器高式による直接水準測量を説明でき、測量結果から計算ができる。4
生じる誤差の取扱いを説明できる。4
測定結果から、面積や体積の計算ができる。3
地形測量の方法を説明できる。3
等高線の性質とその利用について、説明できる。3
単心曲線、緩和曲線、縦断曲線が説明できる。3
写真測量の原理や方法について、説明できる。3
GNSS測量の原理を説明できる。3
有効数字、数値の丸め方を説明でき、これを考慮した計算ができる。3
最小二乗法の原理を説明でき、これを考慮した計算ができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000