物理学実験

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 物理学実験
科目番号 0112 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:物理学実験テキスト(ガイダンス時に配布する)
担当教員 佐々井 祐二

到達目標

学習目的:物理学は自然科学の中で最も基礎的な学問の一つであり,様々な工学技術の分野に物理学の成果や手法が応用されている。実験を通じて物理学の基礎を十分に理解する。また,実験を安全に正しく行うことも目的とする。

到達目標:
 物理学に関する各種の計測についての技術を修得するとともに,専門科目について学習した内容を実験を通して理解する。
1.実験器具の取り扱いを理解し,安全に正しく,主体的かつ強調的に問題解決できる能力を獲得する。
2.実験結果をレポートにまとめることで,グラフ,文章,式等で表現できる能力を獲得する。
3.実験結果から物理的に考察し,説明できる。
4.目的達成のために他者と協調・協働して行動できる。

ルーブリック

不可
評価項目1実験装置・器具・情報機器等を利用し目的を達成する手法が大変よく理解できる。実験装置・器具・情報機器等を利用し目的を達成する手法が理解できる。実験装置・器具・情報機器等を利用し目的を達成する手法がほぼ理解できる。左記に達しない。
評価項目2実験結果を適切にレポートにまとめることができる。実験結果をレポートにまとめることができる。実験結果をレポートにまとめることがほぼできる。左記に達しない。
評価項目3実験結果から物理的に適切に考察し,説明できる。実験結果から物理的に考察し,説明できる。実験結果から物理的に考察し,ほぼ説明できる。左記に達しない。
評価項目4目標達成のために積極的に他者と協調・協働して行動できる。目標達成のために他者と協調・協働して行動できる。目標達成のために他者と協調・協働してだいたい行動できる。左記に達しない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門  学習の分野:実験・実習

基礎となる学問分野:数物系科学/物理/物理一般

学習教育目標との関連:本科目は「③基盤となる専門性の深化」「⑥課題探求・解決能力の育成」をさらに押し進めるための科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体的に関与する学習・教育到達目標は「(D)課題解決能力,研究能力,コミュニケーション能力,プレゼンテーション能力を身に付けそれらを発揮できる」であるが,付随的には(A),(C)にも関与する。

授業の概要:これまでに学習した物理学の知識を,実験を通して理解を深める。計測技術,実験データ取扱い,計測結果整理,報告書の作成方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業の方法:4~5名のグループに分かれて,11テーマの実験を行う。実験結果を整理し検討・考察を行い,報告書にまとめ,担当教員に提出する。

成績評価方法:実験報告書(80%),出席状況および授業態度(実習テキストなどの忘れ物も実験態度に含める)(20%)で評価する。実験報告書について,問題がない場合を85点程度とし,内容と提出状況により減点する。もちろん,優秀な実験レポートに対しては加点もある。
注意点:
履修上の注意:本科目は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の5分の1以下)および単位修得が必須である。

履修のアドバイス:事前に行う準備学習として,実験テキストで内容や手順を十分把握し,事前レポートを作成し当日持参すること。電卓,実験ノートおよび,データ整理,レポート作成のため,各自のPCを必ず持参すること。未提出の実験レポートがある場合,本実験の単位は認められない。

基礎科目:物理Ⅰ(1年),物理Ⅱ(2),理科実験(2),力学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(3),一般物理学(3),3年次までの数学
関連科目:剛体の力学(4年),解析力学(4),電磁気学(4),現代物理学(4),量子科学(5),光エレクトロニクス(5)

受講上のアドバイス:授業開始時刻に遅刻を確認する。各時限において15分以上の遅刻は欠課扱いとする。実験報告書は〆切までに確実に提出すること。データを取り終わっても,レポート作成作業をしないで雑談している場合,授業態度を減点する。実験時間を有意義に過ごして欲しい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 実験の進め方・まとめ方・注意事項の理解,班分け,テキスト配布
2週 ずれ弾性率(以下の実験順は班により異なる) 実験実施
3週 コンピュータシミュレーション(2球の衝突,月ロケット,波動,電場と電位から1テーマ選択) 実験実施
4週 光の速度 実験実施
5週 回折格子 実験実施
6週 電子の比電荷 実験実施
7週 フランクヘルツの実験 実験実施
8週 (後期中間試験期間)実験予備日 再実験,レポート指導
4thQ
9週 プランク定数 実験実施
10週 放射線計測 実験実施
11週 霧箱実験 実験実施
12週 RaspberryPi計測実験1(Linux系OSでのプログラミング,LED点灯・点滅) 実験実施
13週 RaspberryPi計測実験2(温度計測) 実験実施
14週 実験予備日 再実験,レポート指導
15週 (後期末試験期間)実験予備日 再実験,レポート指導
16週 総合指導

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度実験報告書その他合計
総合評価割合00020800100
基礎的能力0000000
専門的能力00020800100
分野横断的能力0000000