到達目標
情報技術をベースに、実体験を通して表現力を身に付ける。具体的には、将来、CADを使って自分で図面を作成したり、他人が作成した図面を読んだりするために、
1. 図面作成のルールとなる製図規格の基本について正しく理解する。
2. 機械や部品を製作するために必要な製作図について、演習を通して正確にえがく技術を身に付ける。
3. 電気・電子設備や回路を製作するために必要な図記号や回路図について、演習を通して正確にえがく技術を身に付ける。
なお、学習の初期段階から製図規格等を全て暗記する必要はなく、教科書などを参照しながら正しい図面を作成するように心掛けることが重要である。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
機械製図規則の知識 | 機械製図の基礎的なことがらを理解し、説明することができる。 | 機械製図の基礎的なことがらを理解することができる。 | 機械製図の基礎的なことがらを理解できない。 |
機械製作図の作成 | 製作図を正確・迅速にえがくことができる。 | 製作図を正確にえがくことができる。 | 製作図をえがくことができない。 |
電気製図規則の知識 | 電気製図の基礎的なことがらを理解し、説明することができる。 | 電気製図の基礎的なことがらを理解することができる。 | 電気製図の基礎的なことがらを理解できない。 |
電気用図記号や回路図の作成 | 図記号や回路図を正確・迅速にえがくことができる。 | 図記号や回路図を正確にえがくことができる。 | 図記号や回路図をえがくことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
JIS機械製図の基本技術を習得するとともに、機械部品を図面で表現する方法を学ぶ。また、電気製図についても学習する。進行度合いに余裕があれば、CADの基本的な操作を学ぶ。
授業の進め方・方法:
JIS機械製図の教科書および電気製図の基礎に関する配布プリントに沿って授業(座学と演習)を行う。正しい図面をえがく技術を身に付けるため、進度毎にもうけた課題による演習を実施する。なお、授業の進行度合いに応じて、授業計画を変更することがある。
注意点:
【評価方法】
最終成績は試験等の成績(50点満点)と提出物等の成績(50点満点)の合計点(100点満点)とする。
試験等には、定期試験やBlackboardのテスト(練習問題や課題)が含まれる。
提出物等には、学習シートや提出課題などが含まれる。
※試験実施状況などに応じて評価方法(試験と課題の割合や最終成績の算出方法など)を変更することがある。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
アイスブレークとガイダンス 機械製図と規格 図面の役目、JIS規格 |
・これから5年間勉学を共にするクラスメイトと打ち解ける ・授業の目的や評価方法を理解する ・図面の役目や規格の必要性について理解する
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2週 |
図面に用いる文字と線 |
・図面に用いる文字について理解する ・線の種類について理解する ・図面に用いる文字と線を練習する(提出)
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3週 |
製図用具とその使い方 基礎的な図形のかき方 |
・製図用具を使って基礎的な図形をえがく(提出)
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4週 |
投影法と投影図のえがき方 第三角法1 |
・投影法について理解する ・第三角法による投影図のえがき方を理解する
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5週 |
投影図のえがき方 第三角法2 |
・第三角法による投影図のえがき方を練習する(提出)
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6週 |
投影図のえがき方 第三角法3 |
・第三角法による投影図のえがき方を練習する
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7週 |
投影図のえがき方 第三角法4 |
・第三角法による投影図のえがき方を身に付ける(提出)
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8週 |
前期中間試験 |
機械製図規則について、前期中間試験までに学習した内容の理解度を確認する
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2ndQ |
9週 |
立体的な図示法 等角図のえがき方 |
・品物を立体的に図示する方法について理解する ・等角図のえがき方を身に付ける(提出)
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10週 |
製作図のあらまし 製作図、尺度、図面の様式 |
・製作図はどんな図面なのか理解する ・尺度について理解する ・図面の様式について理解する
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11週 |
図形の表し方 図の選び方と配置 |
・主投影図の選び方を理解する ・主投影図を補足する投影図について理解する ・適切な投影図を選択して品物をえがく(提出)
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12週 |
図形の表し方 断面図示 |
・断面図示の種類や断面図示しないものについて理解する ・断面図示を使って品物をえがく(提出)
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13週 |
図形の表し方 特別な図示方法、線・図形の省略 |
・部分拡大図やピッチ円上の穴などの図示について理解する ・かくれ線の省略や対称図形の省略などについて理解する ・これまでに学習した図示方法を使って品物をえがく(提出)
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14週 |
寸法記入法1 基本的な寸法記入法1 |
・基本的な寸法の記入方法を理解する ・基本的な寸法記入方法を身につける
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15週 |
寸法記入法2 基本的な寸法記入法2 |
・基本的な寸法の記入方法を理解する ・基本的な寸法記入方法を身につける(提出)
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
寸法記入法3 いろいろな寸法記入法 |
・寸法補助記号について理解する ・直径,半径,面取りなどのいろいろな寸法の表し方について理解する
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2週 |
寸法記入法4 寸法記入についての留意事項 |
・寸法記入の原則を理解する ・寸法記入上の注意を理解する ・正しい寸法記入法で図面を作成する(提出)
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3週 |
サイズ公差およびはめあい1 サイズ公差、サイズの許容限界とその指示方法 穴と軸のはめあいの種類 |
・サイズ公差を理解する ・サイズの許容差を計算し図面に記入する(提出) ・穴と軸のはめあいの種類を理解する
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4週 |
サイズ公差およびはめあい2 はめあい方式の種類と指示方法 |
・穴基準はめあい方式と軸基準はめあい方式を理解する ・はめあい方式の公差クラスと許容差の記入のしかたを理解する(提出)
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5週 |
幾何公差 幾何公差とその図示方法 |
・幾何公差の種類と記号,示し方,データムを理解する(提出)
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6週 |
表面性状 粗さパラメータと表面性状の図示方法 |
・代表的な2つの粗さ:算術平均粗さ(Ra),最大高さ粗さ(Rz)について理解する ・表面性状の図示方法を理解する(提出)
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7週 |
製作図における材料記号と質量計算 図面の管理 |
・部品欄に記入する材料記号について理解する ・JISで定められた鉄鋼材料,伸銅品の材料,アルミニウム展伸材の表し方を確認する ・質量計算のしかたと図面の管理について,教科書で確認する
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8週 |
後期中間試験 |
機械製図規則について、前期中間試験後から後期中間試験前までに学習した内容の理解度を確認する
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4thQ |
9週 |
CADの概要および基本操作1 |
・SolidWorksのスケッチの使い方を身に付ける
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10週 |
CADの概要および基本操作2 |
・SolidWorksのスケッチの使い方を身に付ける
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11週 |
電気製図1 |
・電気製図とは何か理解する ・電気製図の規格上の位置付けとJIS規格について理解する
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12週 |
電気製図2 |
・二値論理素子図記号について理解する ・図の配置について理解する
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13週 |
電気製図3 |
・図記号,接続図について理解する ・屋内配線図について理解する
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14週 |
電気製図4 |
・電気用図記号や回路図を練習し,正確にえがく技術を身に付ける
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15週 |
期末試験 |
電気製図規則について学習した内容の理解度を確認する
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16週 |
まとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図面の役割と種類を適用できる。 | 3 | 前1 |
製図用具を正しく使うことができる。 | 3 | 前2 |
線の種類と用途を説明できる。 | 3 | 前1 |
物体の投影図を正確にかくことができる。 | 3 | 前3 |
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。 | 3 | 前3 |
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。 | 3 | 後1 |
部品のスケッチ図を書くことができる。 | 2 | 前5 |
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 2 | |
機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |