水力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 水力学Ⅱ
科目番号 0112 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械電気工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 大坂英雄・藤田重隆・一宮昌司・望月信介・宇都宮浩司・福嶋千晴・亀田孝嗣・上代良文「工学基礎・機械流体工学」(共立出版)
担当教員 張間 貴史

到達目標

複合分野の設計能力の基盤となる基礎的な知識と技能を身につけるため、
1. 流体の運動方程式を用いて、管内流および物体に作用する抵抗および力を求めることができる。
2. 管内流れの圧力損失、管路系の損失および物体に作用する力を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
流体が運動することによって発生する力運動方程式を導出し、管内流および物体に作用する抵抗および力を求めることができる。運動方程式を理解し、管内流および物体に作用する抵抗および力を求めることができる。運動方程式を理解し、管内流および物体に作用する抵抗および力を求めることができない。
管路系の損失および物体に作用する力現象を理解した上で管路系の損失および物体に作用する力を求めることができる。基本的な管路系の損失および物体に作用する力を求めることができる。基本的な管路系の損失および物体に作用する力を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
流体の運動方程式を用いて、管内流および物体に作用する抵抗および力を求めること、管内流れの圧力損失、管路系の損失および物体に作用する力を求められるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
座学の講義を基本とし、個人ワークやグループワークで理解を深める。なお、講義内容を確実に理解するためには、予習復習が必須である。単元ごとにレポートと小テストを行い、理解度を確認する。
この科目は学修単位科目のため、以下のような自学自習を必要とします。
 ・事後学習として該当範囲を復習する。(合計7時間)
 ・レポート作成を授業時間外に行う。(合計8時間)
注意点:
紙の資料は必要に応じて配布するが、資料配布およびレポートの提出は原則として電子媒体とする。pdfファイルを読み書きでき、写真撮影可能なデバイス(スマートフォンで可)を持参することが望ましい。
中間試験は実施しない。
成績評価式:最終成績 = 期末試験 × 0.4 + 小テストの平均点 × 0.4 + レポートの平均点 × 0.2

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 流体の運動の基礎(1):流れの状態(層流と乱流)
流体の運動の基礎(2):連続の式とベルヌーイの定理
流れの状態(層流と乱流)について説明できる。
連続の式とベルヌーイの定理を使って速度および圧力を求めることができる。
2週 流体の運動の基礎(3):ベルヌーイの定理の応用
レポート(1):流れの状態、連続の式とベルヌーイの定理
ベルヌーイの定理を使って応用問題を解くことができる。
流れの状態、連続の式とベルヌーイの定理を説明できる。
3週 小テスト(1):連続の式とベルヌーイの定理
流体の運動の基礎(4):運動量理論
連続の式とベルヌーイに関する理解度を確認する。
運動量理論を使って、物体に作用する力を計算することができる。
4週 流体の運動の基礎(5):運動量理論
レポート(2):運動量理論
運動量理論を使って、物体に作用する力を計算することができる。
運動量理論を説明できる。
5週 小テスト(2):運動量理論
流体の運動の基礎(6):運動方程式
運動量理論に関する理解度を確認する。
粘性流体の基礎的な運動を導出することができる。
6週 管内の流れ(1):管内の流れの状態 管内の流れの状態を説明できる。
7週 管内の流れ(2):円管内の速度分布
レポート(3):円管内の速度分布
円管内の速度分布を求めることができる。
円管内の速度分布を求め方を説明することができる。
8週 管内の流れ(3):円管内の圧力損失 円管内の圧力損失を求めることができる。
2ndQ
9週 管内の流れ(4):円形断面でない管の損失、合流および分岐管 円形断面でない管、合流および分岐管の圧力損失を求めることができる。
10週 管内の流れ(5):管路系の損失
レポート(4):管路系の損失
管路系の損失水頭を求めることができる。
管路系の損失について説明することができる。
11週 小テスト(3):管路系の損失
物体に働く力(1):物体周りの流れと物体に働く力
管路系の損失水頭を求めることができる。
物体周りの流れと物体に働く力を求めることができる。
12週 物体に働く力(2):境界層 境界層の発達について説明できる。
13週 物体に働く力(3):翼の揚力と抵抗
レポート(5):物体に働く力
翼に作用する揚力と抵抗を計算できる。
物体に働く力について説明できる。
14週 小テスト(4):物体に働く力
総まとめ
物体に働く力を求めることができる。
授業の全範囲を復習する。
15週 期末試験
16週 答案返却 答案の返却とその説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。4
パスカルの原理を説明できる。4
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。4
物体に作用する浮力を計算できる。4
定常流と非定常流の違いを説明できる。4
流線と流管の定義を説明できる。4
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
オイラーの運動方程式を説明できる。4
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4
層流と乱流の違いを説明できる。4
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。4
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。4

評価割合

定期試験小テストレポート合計
総合評価割合404020100
専門的能力404020100