国語総合Ⅰ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 国語総合Ⅰ
科目番号 0007 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 情報電子工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 テキスト:「精選国語総合」(東京書籍)/副教材:「精選国語総合」学習課題ノート,「ビジュアル 国語便覧」(大修館書店),「新しい常用漢字」(数研出版)
担当教員 森山 和子,江後 一男

到達目標

"ことば"を意識し、考えながら文章を読むことができるようになる。また、国語辞典を積極的に活用して、語彙力をつける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 語句の理解と読解本文中に使用されている語句の意味を正しく理解し、文章の構成や展開を意識した作品読解をすることができる。本文中に使用されている語句の意味を正しく理解し、作品読解をすることができる。本文中に使用されている語句の意味を正しく理解し、作品読解をすることができない。
評価項目2 自らの意見をことばで表現し、他者に伝える作品に対しての感想や意見を持つことができ、それらを自らの言葉で表現し、他者に的確に伝えることができる。作品に対しての感想や意見を持つことができ、それらを自らの言葉で表現することができる。作品に対しての感想や意見を、自らの言葉で表現することができない。
評価項目3 音読を通しての理解文のリズムを意識し、言葉の意味を理解しながら音読をすることができる。適切に音読をすることができる。適切に音読することができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
柔軟なものの見方や考え方ができるように、古典と現代の作品を読み学習していく。また、作品を読解する中で、"ことばの持つ力"を意識して感じ取っていく。
授業の進め方・方法:
現代文と古文(漢文を含む)の分野を交互に扱い、授業を進めていく。現代文の分野では、適宜グループワークを取り入れていく。古典の分野では、読解のために古典文法の基礎を学習する。授業の予習復習として、「学習課題ノート」の活用をする。漢字と言葉の学習は、テキストを用いて自宅学習を基本とするが、月一回程度の確認テストを授業時に実施する。
注意点:
国語辞典(電子辞書可)を、携帯しておくこと。
成績評価式:最終評価=定期試験80%(4回の平均)+漢字確認テスト10%(10回の平均)+課題5%+グループワーク5%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:授業内容と授業の進め方について
随想(1)
シラバスをもとに、授業内容や到達目標が理解できる。
三崎亜紀「記憶にない街路樹」を通読し、文中に使用されている語句の意味を正しく理解できる。
2週 随想(2)
「記憶にない街路樹」にある筆者のメッセージを的確に読み取ることができる。
3週 随想(3) 「記憶にない街路樹」を再読し、見慣れた風景の中の、思いがけない発見や、日常生活に新しい視点を与えてくれる物事を自身の周囲から探して、それについて短文を作成する。
4週 古文入門(1) 古文読解の基礎となる古語と現代語の差異、歴史的仮名遣いを理解することができる。品詞の種類と活用形を理解する。
5週 古文入門(2) 「児のそら寝」(宇治拾遺物語)を音読し、歴史的仮名遣いを確認する。また、読解を通して、用言の活用を理解する。
6週 古文入門(3) 「つれづれなるままに」(徒然草)の読解を通して、用言の活用を説明することができる。
7週 古文入門(4) 「神無月のころ」(徒然草)の読解を通して、筆者の視点を読み取りことができる。動詞、形容詞、形容動詞を理解することができる。
8週 古文入門(5) 「神無月のころ」(徒然草」にある、動詞、形容詞、形容動詞を説明することができる。
2ndQ
9週 中間試験 前期第1週~8週の内容を範囲とする。
10週 中間試験の返却と解答解説
評論(1)
中間試験の回答と解説を通して、ここまでの学習の理解度を確認する。
コラム「評論の読み方」を通読し、評論とは何かを知ることができる。
池内 了「欲望と科学」を通読し、評論文の読み方を理解することができる。
11週 評論(2) 本文中に使用されている語句の意味を正しく理解することができる(積極的に国語辞典を活用する)。本文の読みを通して、全体の構成を把握し、各段落のキーワードを見つけることができる。
12週 評論(3) 本文を再読し、筆者の述べる論点を正確に読み取りことができる、また、筆者の主張に対して、コメントをすることができる。
13週 随筆(1) 『竹取物語』の文学史での位置づけを理解する。「天の羽衣」を音読し、口語訳をすることができる。
14週 随筆(2) 「天の羽衣」を再読し、敬語表現について理解を深める。
15週 期末試験 前期第10週~14週の内容を範囲とする。
16週 答案返却など 返却された期末試験の結果をもとに振り返りをし、後期に向けた習得したい目標を立てることができる。
後期
3rdQ
1週 小説(1) コラム「小説の読み方」を通読し、小説とは何かを知ることができる。
吉田修一「ドライ・クリーニング」を通読し、文中に使用されている語句の意味ょ正確に理解することができる。
2週 小説(2) 物語を精読し、全体の構成を把握することができる。登場人物の特徴を、分かりやすくまとめることができる。
3週 小説(3) 天気の変化と人物の心情の変化を整理し、これらが、物語の展開にどのような効果をもたらしているかを説明することができる。
4週 和歌(1) 『万葉集』の特徴と、文学史での位置づけを理解する。取り上げる歌の意味を正確に読み取りことができる。
5週 和歌(2) 『古今和歌集』の特徴と、文学史での位置づけを理解する。取り上げる歌の意味を正確に読み取ることができる。和歌の修辞を理解することができる。
6週 和歌(3) 『新古今和歌集』の特徴と、文学史での位置づけを理解する。取り上げる歌の意味を正確に読み取ることができる。和歌の
7週 和歌(4) 『万葉集』、『古今和歌集』、『新古今和歌集』の所収歌を比較して、歌風や読み込まれた心情の違いを説明することができる。
8週 中間試験 後期第1週~第7週の内容を範囲とする。
4thQ
9週 中間試験の返却と解答解説
詩 (1)
中間試験の解答と解説を通して、ここまでの学習の理解度を確認する。
高村光太郎とその詩について知る。
10週 詩 (2) 高村光太郎「冬が来た」を音読し、詩のリズムを感じ取ることができる。
詩の中に読み込まれている作者の心情を、把握することができる。
11週 漢文の基礎 漢文読解の基礎となる、訓読を理解する。練習問題を通して、理解を深める
12週 唐詩(1) 漢詩の型を理解することができる。
漢詩を音読し、内容を理解する(口語訳)ことができる。
「春暁」「江雪」
13週 唐詩(2) 漢詩を音読し、内容を理解する(口語訳)ことができる。
「勧酒」「涼州詞」「春望」
14週 唐詩(3) 漢詩を音読し、内容を理解する(口語訳)ことができる。
漢詩の日本文学への影響を知ることができる。(白居易「香炉峰……」と清少納言「雪のいとう高う降りたるを」)
15週 期末試験 後期第9週~第14週の内容を範囲とする
16週 期末試験の返却と一年間の振り返り 期末試験の結果をもとに、一年間の学習を振り返り、来年度の学習の目標を立てることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。1
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2

評価割合

試験漢字確認テスト課題グループワーク合計
総合評価割合801055100
総合的能力801055100