概要:
ハードウェアとソフトウェアの両面からコンピュータシステムの機能を体系的に学び、ハードウェア・ソフトウェアそれぞれの動作原理や役割などを理解する。また,基本情報技術者試験に合格することを目標とする。
授業の進め方・方法:
・コンピュータシステムの機能について説明した後、演習問題に取り組み、解答及び解説を行う。演習には基本情報技術者試験の過去問題を用いる。また,授業ではスライドを使用し,学生には授業開始時にスライドのレジュメを配布するが,演習や復習のためにノートを準備することが望ましい.
・授業開始時に小テストを実施することで,前の週で学習した内容の定着度を確認する.
注意点:
【関連科目】基礎コンピュータ工学(1年)、コンピュータ工学(2年)、コンピュータアーキテクチャ(4年)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
コンピュータ構成要素:プロセッサ(1) |
・コンピュータを構成する装置について理解する。 ・CPUでの命令の実行順序や命令形式について理解する。 ・CPUのアーキテクチャの概要や違いを理解する。
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2週 |
コンピュータ構成要素:プロセッサ(2) |
・割込みの意味や種類について理解する。 ・バスの種類や動作について理解する。 ・CPUの処理の高速化やCPUの性能評価について理解する。
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3週 |
コンピュータ構成要素:メモリ |
・記憶装置に用いられる素子の種類や用途について学ぶ。 ・メモリシステムの高速化手法の動作や特徴について理解する。 ・キャッシュメモリの実行アクセス時間の計算方法を理解する。
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4週 |
コンピュータ構成要素:補助記憶装置 |
・磁気ディスクの構造と各部名称、性能を示す各指標の計算方法を理解する。 ・RAIDの目的や種類について理解する. ・ネットワークストレージの構成と特徴について理解する。
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5週 |
システム構成要素:システムの構成 |
・集中処理と分散処理の違いについて理解する。 ・クライアントサーバシステムについて理解する。 ・システムの信頼性を高める手法について理解する。 ・個々のシステムの構成について比較し、特徴を学ぶ。
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6週 |
システム構成要素:システムの性能評価 |
・システムの性能指標について理解する。 ・システムの信頼性について理解する。
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7週 |
復習 |
第1週〜第6週の復習を行う.
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8週 |
中間試験 |
コンピュータの構成要素、システム構成要素に関する総合問題を出題する。
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2ndQ |
9週 |
ソフトウェア:ソフトウェアの体系と種類 |
・ミドルウェアの役割について理解する。 ・基本ソフトウェアの構成について理解する。
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10週 |
ソフトウェア:オペレーティングシステム(OS)の機能(1) |
・ジョブ管理の役割について理解する。 ・タスク管理の役割について理解する。
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11週 |
ソフトウェア:オペレーティングシステム(OS)の機能(2) |
・実記憶管理について理解する。 ・仮想記憶管理について理解する。
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12週 |
ソフトウェア:ファイル管理 |
・ファイルの構成と代表的なファイルの種類について理解する。 ・ファイルのアクセス法と編成法について理解する。 ・ファイルシステムの仕組みについて理解する。
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13週 |
ソフトウェア:言語処理プログラム |
・言語プロセッサの種類とその特徴について理解する。 ・コンパイラのそれぞれの処理の役割について理解する。 ・リンカとローダについて理解する。
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14週 |
ソフトウェア:その他 |
・開発ツールについて学ぶ。 ・オープンソースソフトウェアについて学ぶ。
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15週 |
期末試験 |
ソフトウェアの機能に関する総合問題を出題する。
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16週 |
答案返却など |
試験の解答と解説を行う。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。 | 4 | 前13 |
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。 | 4 | 前14 |
計算機工学 | コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 4 | 前1 |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 前2 |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 前3 |
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。 | 4 | |
コンピュータシステム | ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。 | 4 | 前5,前6,前7 |
集中処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
分散処理システムについて、特徴と代表的な例を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
システムプログラム | コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。 | 3 | 前10,前11 |
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。 | 3 | 前10 |
排他制御の基本的な考え方について説明できる。 | 3 | 前10 |
記憶管理の基本的な考え方について説明できる。 | 3 | 前11 |
コンパイラの役割と仕組みについて説明できる。 | 4 | 前13 |