到達目標
ハードウエアとソフトウエアの関連を的確に理解し、実装上のトレードオフを考えることができるようになる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
| 応用的な課題にも取り組むことができる。 | 指定された課題の実験が完了している。 | 指定された実験が完了できない。 |
| 実験のレポート内容が整っており、すべて提出されている。 | 実験のレポートを全て提出している。 | 実験のレポートを提出できない。 |
| 内容が伴っており、学生が発表を聞いても、わかりやすく発表となっている。 | 一通りの指定された発表ができている。 | 発表を行えない、指定された事項を発表していない。 |
学科の到達目標項目との関係
到達目標 B 1
説明
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JABEE d-2
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教育方法等
概要:
半期単位の大実験方式で、もの作りを通してコンピュータシステムの動きを体得させる。後期実験については、実験で利用するボードマイコンを変更する可能性があり、システム変更については、後期のガイダンスで説明する。
授業の進め方・方法:
前期:実験のはじめに設計方法の解説を行い、実装できた時点で動作確認する。
後期:各テーマの前半は十分な講義を行い、実現に必要な技術を解説する。テーマの中盤は各自が実現方法を考えシステムの設計を行う。
注意点:
各回の実験は240分で行う。ただし、時間割で実施日の最終時間に割り振りができなかった場合は、別に授業を行い時間を確保する。
自学自習については、知識を積み上げる方式で行うため、実験が完了しない者は、時間外に完了させ、次回の授業までに追いつく必要がある。また、課題の検討やレポートの作成のために、予習・復習を要する。
【関連科目】 電子工学実験(3年)、情報システム実験(5年)
【評価法】 学年末評価=(前期評価+後期評価)/2
前期評価=テーマ実験(動作確認・レポート;60点)+プロセッサの設計(デモ・レポート;40点)
後期評価=発表評価点(25点満点)+作品提出点(25点満点)+作品評価点(50点満点)
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
前期の実験内容について、ガイダンスをする。
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2週 |
FPGAとVHDLによる回路設計 |
FPGAの仕組みについて解説し、VHDLを使用したFPGAの回路設計の概要を講義する。
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3週 |
VHDLの記述 |
VHDLの基本的な記述方法について講義する。
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4週 |
開発システムの使用方法 |
開発システムの使用方法を講義した後、実際に簡単なVHDL記述から回路を作成する演習を行う。
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5週 |
回路設計(1) |
マルチプレクサ、デコーダ、エンコーダを実装する。
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6週 |
回路設計(2) |
各種のカウンタを実装する。
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7週 |
回路設計(3) |
各種のカウンタをモジュールとして実装する。
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8週 |
回路設計(4) |
60秒時計を実装する。
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2ndQ |
9週 |
回路設計(5) |
ALUを実装する。
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10週 |
回路設計(6) |
ステートマシンを実装する。
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11週 |
プロセッサの設計(1) |
プロセッサの仕様にもとづいて回路構成図、評価プログラムを作成する。
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12週 |
プロセッサの設計(2) |
命令フェッチサイクルを実装する。
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13週 |
プロセッサの設計(3) |
命令実行サイクルを設計し、基本機能を持ったプロセッサを実装する。
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14週 |
プロセッサの設計(4) |
命令と機能を追加したプロセッサを実装する。
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15週 |
発表会 |
実装したプロセッサのデモを行う。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
後期の実験で作成するデジタル時計と、時計の核になるH8マイコンを紹介する。
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2週 |
マイコンの動作を知る |
クロス開発環境について学習した後、ランプを点滅させる例題プログラムを活用する。
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3週 |
マイコン内蔵デバイスを使う |
タイマを用いた割込プログラミングを体得する。
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4週 |
実行するための技術的な背景(導入) |
計算機資源(リソース)についての初歩を学ぶ。
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5週 |
実行するための技術的な背景(メモリ関連) |
リンカやライブラリの動作を体得する。
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6週 |
実行するための技術的な背景(メモリ関連) |
同上。
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7週 |
実行するための技術的な背景(CPU時間) |
CPU時間について知り、リアルタイムとは何かを学修する。
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8週 |
実行するための技術的な背景(CPU時間) |
同上。
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4thQ |
9週 |
サポートルーチン(1) |
教員が作成したサポートルーチンの機能を学習し、これを使用する簡単なプログラムを作成する。
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10週 |
サポートルーチン(2) |
教員が作成したサポートルーチンを使用して、スピーカとLCDなどを制御してみる。その後、次回から作成するデジタル時計の仕様を決定する。
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11週 |
プログラム作成(1) |
前回、自分が決めた仕様に従いプログラムを作成する。
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12週 |
プログラム作成(2) |
同上
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13週 |
プログラム作成(3) |
同上
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14週 |
発表会準備 |
作成した時計プログラムについて発表の準備をする。
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15週 |
発表会 |
作成した時計プログラムについて発表する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 前15 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 前15 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14 |
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14 |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 4 | 後5,後6 |
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 4 | 後5,後6 |
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。 | 4 | 後5,後6 |
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。 | 4 | 前9,前10 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他(レポート) | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 38 | 0 | 0 | 0 | 62 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 0 | 38 | 0 | 0 | 0 | 62 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |