特別測量学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 特別測量学
科目番号 0056 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 土木建築工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 大杉 和由、福島 博行 他 測量(実教出版)
担当教員 段下 剛志,桑嶋 啓治

到達目標

1 有効数字と数値の丸め方を理解し、有効数字の四則演算に関する計算ができる。
2 距離測量における手順、野帳への記録方法、誤差を理解し、関連する計算ができる。
3 水準測量における手順、野帳への記録方法、誤差を理解し、関連する計算ができる。
4 角測量における手順、野帳への記録方法、誤差を理解し、関連する計算ができる。
5 基準点測量[トラバース測量、三角測量、三辺測量]に関わる外業・内業を理解できる。
6 細部測量[平板測量]に関わる外業・内業を理解できる。
7 地積[面積]・土量[体積]に関わる外業・内業を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有効数字と数値の丸め方を十分に理解し、有効数字の四則演算に関する計算もできている。有効数字と数値の丸め方を理解し、有効数字の四則演算に関する計算も概ねできている。有効数字と数値の丸め方に関する理解が不十分であり、計算もできていない。
評価項目2距離測量における手順、野帳への記録方法、結果の整理、誤差を十分に理解し、関連する計算もできている。距離測量における手順、野帳への記録方法、結果の整理、誤差を理解し、関連する計算も概ねできている。距離測量における手順、野帳への記録方法、結果の整理、誤差の理解が不十分であり、関連する計算もできていない。
評価項目3水準測量における手順、野帳への記録方法、結果の整理、誤差を十分に理解し、関連する計算もできている。水準測量における手順、野帳への記録方法、結果の整理、誤差を理解し、関連する計算も概ねできている。水準測量における手順、野帳への記録方法、結果の整理、誤差の理解が不十分であり、関連する計算もできていない。
評価項目4角測量における手順、野帳への記録方法、結果の整理、誤差を十分に理解し、関連する計算もできている。角測量における手順、野帳への記録方法、結果の整理、誤差を理解し、関連する計算も概ねできている。角測量における手順、野帳への記録方法、結果の整理、誤差の理解が不十分であり、関連する計算もできていない。
評価項目5基準点測量(トラバース測量、三角測量、三辺測量)の外業・内業が十分できる。基準点測量(トラバース測量、三角測量、三辺測量)の外業・内業が概ねできる。基準点測量(トラバース測量、三角測量、三辺測量)の外業・内業ができない。
評価項目6細部測量(平板測量)の外業・内業が十分できる。細部測量(平板測量)の外業・内業が概ねできる。細部測量(平板測量)の外業・内業ができない。
評価項目7面積(地積)・体積(土量)の計算が十分できる。面積(地積)・体積(土量)計算が概ねできる。面積(地積)・体積(土量)計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
測量は、社会基盤等の計画・設計・施工をおこなう様々な場面で必要となる。それ故に、土木建築技術者にとって、測量学は“ものづくりの基礎”となる必要不可欠な技術である。本科目を通して、その基礎を十分理解してほしい。
授業の進め方・方法:
毎回の講義には、学習シートを用いて、その講義の目的(内容)を最初に示し、内容の理解度チェック項目をさまざま準備することで、理解度チェックを学生、教員双方向から可能とする。また、学生からの要望に対応できるようにする。必要に応じ測量機材の実習を理解度向上のために行う。
注意点:
関連科目 測量学III(4年)、測量学特論(5年)、特別測量実習(3年)、測量実習(3年)

成績評価は以下の通りとする。
前期:期末試験(100点満点)50%、演習課題(50点満点:中間試験相当)25%、学習レポート(25点満点×2回)25%、
後期:中間試験、期末試験(各100点満点:各試験評価同等)80%、学習シート等のポートフォリオ評価(合計50点満点)20%
前期と後期の成績の平均を最終成績とし、60点以上で合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 測量学の位置づけ 土木建築と測量学の関係を学び、測量を学ぶ意義を知る。
2週 測量概論 測量関連法規、測量の手順、分類を学ぶ。
3週 有効数字と数値の丸め方 数値の丸め方を学び、有効数字を考慮した四則演算の演習を行う。
4週 距離測量の概要 距離測量の方法や距離測量で用いる測量機器等について学ぶ。
5週 スチールテープによる距離測量 スチールテープを用いた距離測量における測定手順や野帳への記録、結果の整理方法および定誤差等を学び、定誤差の補正に関する計算を行う。
6週 光波測距儀による距離測量 光波測距儀を用いた距離測量における測定手順や野帳への記録、結果の整理方法および定誤差等を学び、定誤差の補正に関する計算を行う。
7週 演習課題 第1〜6週(前期)の授業に関して、演習課題を実施する。
8週 水準測量の概要 水準測量の分類や水準測量における高さの基準について学び、実際に水準測量機器に触れながら構造・据え付け方法を学ぶ。
2ndQ
9週 直接水準測量の方法(1) 2点間の高低差を測定する手順や野帳への記録、結果の整理方法等を学ぶ。
10週 直接水準測量の方法(2) 既知点から未知点の標高を測定する手順や野帳への記録、結果の整理方法等を学ぶ。
11週 直接水準測量における定誤差の種類とその補正方法 直接水準測量において発生する誤差の種類とその補正方法を学び、計算を行う。
12週 角測量の概要 角度の表記方法について学び、角度に関する計算を行う。
実際に測角機器に触れながら構造・据え付け方法を学ぶ。
13週 角測量の方法 単測法・倍角法および方向法に関して、測定手順や野帳の記録、結果の整理方法等を学ぶ。
14週 角測量における定誤差の種類とその補正方法 角測量において発生する誤差の種類とその補正方法を学ぶ。
15週 期末試験 距離測量、水準測量、角測量に関して、期末試験を実施する。
16週 答案返却など 試験の解答・解説を行う。
後期
3rdQ
1週 トラバース測量の概要、角誤差、許容角誤差、角誤差の配分、方位角の計算
トラバース測量の概要、角誤差、許容角誤差、角誤差の配分、方位角の計算について理解する。
2週 方位、緯距、経距、閉合誤差、閉合比、閉合誤差の調整 方位、緯距、経距、閉合誤差、閉合比、閉合誤差の調整について理解する。
3週 角誤差の配分において等分に各角に配分出来ない場合の配分方法、倍横距法による面積の計算 角誤差の配分において等分に各角に配分出来ない場合の配分方法、倍横距法による面積の計算について理解する。
4週 座標法による面積の計算、間接距離測量の概要、スタジア測量による間接距離測量 座標法による面積の計算、間接距離測量の概要、スタジア測量による間接距離測量について理解する。
5週 トータルステーションによる対辺測量、多角形の面積の計算方法 トータルステーションによる対辺測量、多角形の面積の計算方法について理解する。
6週 支距法による面積の計算、その他の曲線で囲まれた面積の計算 支距法による面積の計算方法、その他の曲線で囲まれた面積の計算方法について理解する。
7週 プラニメーターによる面積の測定、断面法、点高法による体積の計算 プラニメーターを用いた面積の測定方法、断面法・点高法による体積の計算方法を理解する。
8週 中間試験 トラバース測量、間接距離測量、面積・体積の計算について確認するための筆記試験を実施する。
4thQ
9週 平板測量の概要、平板の据付、アリダートの許容致心誤差・外心誤差 平板測量の概要、平板の据付、アリダートの許容致心誤差・外心誤差を理解する。
10週 放射法、道線法、前方交会法、側方交会法、後方交会法 放射法、道線法、前方交会法、側方交会法、後方交会法について理解する
11週 電子平板システムを用いた測量、アリダートによるスタジア測量 電子平板システムを用いた測量、アリダートによるスタジア測量について理解する。
12週 三角測量の概要、偏心補正、四辺形の調整計算 三角測量の概要、偏心補正、四辺形の調整計算について理解する。
13週 三角鎖の調整計算、方位角調整計算、辺長計算 三角鎖の調整計算、方位角調整計算、辺長計算について理解する。
14週 三角水準測量、三辺測量、GNSS測量 三角水準測量、三辺測量、GNSS測量について理解する。
15週 期末試験 平板測量、三角測量に関する内容を確認するための筆記試験を実施する。
16週 答案返却など 試験の解答、解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力200000020
専門的能力6000020080
分野横断的能力0000000