環境衛生工学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 環境衛生工学
科目番号 0139 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 土木建築工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 環境社会検定試験 ECO検定公式テキスト(東京商工会議所 編著)を使用する。
担当教員 佐賀 孝徳

到達目標

上水道工学、下水道工学を理解する。また、地球環境の改善・保全と持続可能な社会の形成に必要な知識とそれに基づいて行動ができる人材を育成する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 上水道工学、下水道工学上水道工学、下水道工学を十分理解する。上水道工学、下水道工学をほぼ理解する。上水道工学、下水道工学を理解できていない。
評価項目2 地球環境問題地球環境の改善・保全と持続可能な社会の形成に必要な知識とそれに基づいて行動ができる人材を育成できた。地球環境の改善・保全と持続可能な社会の形成に必要な知識とそれに基づいて行動ができる人材をほぼ育成できた。地球環境の改善・保全と持続可能な社会の形成に必要な知識とそれに基づいて行動ができる人材を育成できなかった。

学科の到達目標項目との関係

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到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
環境衛生工学では、土木技術者に必須の上水道工学、下水道工学を学習する。さらに、地球環境問題が、国際社会の中でも大変大きな重要課題となっている。持続可能な社会形成のために、現在地球が抱えている環境問題の現状の把握とその解決に必要な取り組みを学ぶ。地球環境の問題の構造と地球人としての行動指針を学習する。
授業の進め方・方法:
上・下水道工学は、資料を準備し、土木技術者の必須の学問を学ぶ。地球環境問題では、環境社会検定試験の公式テキスト用いて、グループごとにまとめ、発表する。中間試験、および期末試験において学修の評価を行うとともに、毎回学習シートを配布し、学習ポートフォリオとして評価する。学習を確実にするため、予習復習が必須である。
注意点:
関連科目 河海工学(5年)環境システム工学(専攻科2年)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 上・下水道の意義、位置付け 地球上の水分布、水循環サイクルの中での上水道、下水道意義、ミルズラインケ現象、環境基準達成率他の学習。
2週 好気・嫌気性分解の学習 好気性分解、嫌気性分解、SS、T窒素、Tリンの学習。
3週 標準活性汚泥法とその変法 その基本的なしくみ、用語について学習。
4週 各種活性汚泥法の方法と特徴 各種活性汚泥法の特徴の比較、生物膜法、散水ろ床法
5週 各種活性汚泥法と高度処理法 接触酸化法、回天生物接触法、高度処理の処理対象と処理方式
6週 高度処理法の詳細 高度処理として有機物除去、窒素除去、りん除去について
7週 上水道の構造、浄水方法とその問題点 上水道の構造、水質基準、さらに浄水方法の3種類のシステムとその相違を学習。
8週 上水道の問題点、高度処理方法 トリハロメタン生成について、上水道の高度処理方法
2ndQ
9週 中間試験 上水道、下水道について
10週 環境問題とは何か、これまでの歴史的経緯とその対策 産業革命とその後の環境異変について、国際的な取組みと日本の取り組み、人口、経済、食糧、資源、貧困、格差、生活の質、グローバリゼーションについて(まとめと発表)
11週 地球温暖化 科学的側面、対策(緩和策と適応策)、国際的な取組み、日本の対策(国、企業、地方自治体、国民運動)、低炭素社会をめざして(まとめと発表)
12週 生物多様性・自然共生社会 重要性、国際的な取組み、その危機、経済評価、生物多様性オフセット、保全の施策、自然共生社会へ向けた取組み、エコツーリズムと自然環境保全(まとめと発表)
13週 持続可能な社会に向けたアプローチ 人類の行動計画(地球サミット、日本版)、環境保全の取り組みの基本原則、計画と指標の設定、様々な手法、環境教育・環境学習、環境アセスメント、日本の役割(まとめ
14週 各主体の役割・活動 各主体の役割・分担と参加、企業,市民,NPO,行政の協働、パブリックセンター(国際機関、政府、自治体など)、企業の環境への取り組み(まとめと発表)
15週 期末試験 各グループの発表した内容について、出題する。
16週 答案返却など 試験の解答、解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。2
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。2
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。3
酸化還元反応について説明できる。3
電気分解反応を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境環境と人の健康との関わりを説明できる。4
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。4
水の物性、水の循環を説明できる。4
水質指標を説明できる。4
水質汚濁の現状を説明できる。4
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。3
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。4
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。4
水道の役割、種類を説明できる。4
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。3
浄水の単位操作(凝集・沈澱凝集等)を理解している。4
浄水の単位操作(濾過・殺菌等)を理解している。4
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。4
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。3
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。4
汚泥処理・処分について、説明できる。4
大気汚染の現状と発生源を説明できる。4
騒音の発生源と現状について、説明できる。3
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。3
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。3
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。3
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。3
環境影響評価の目的を説明できる。4
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。4
環境影響指標を説明できる。3
リスクアセスメントを説明できる。4
ライフサイクルアセスメントを説明できる。4
生物多様性の現状と危機について、説明できる。4
生態系の保全手法を説明できる。4
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。4
微生物の定義(分類、構造、機能等)を理解している。3
土壌汚染の現状を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合603000100100
基礎的能力100000010
専門的能力50300010090
分野横断的能力0000000