プレストレストコンクリート工学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 プレストレストコンクリート工学
科目番号 0172 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 土木建築工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 やさしいPC橋の設計
担当教員 温品 達也

到達目標

・道路橋指示書ⅢにおけるPC橋設計の基本事項を理解し設計手順の習得する
・プレストレスコンクリートの原理が説明できる
・PC桁の設計の手順を説明できる
・断面諸定数,荷重分配,応力度の設計計算ができる
・曲げ,せん断の照査ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
プレストレストコンクリートの概要と応用分野プレストレストコンクリートの概要と応用分野を理解して正確に説明できる。プレストレストコンクリートの概要と応用分野を理解している。プレストレストコンクリートの概要と応用分野を理解していない。
床版の設計床版の設計を正確に行うことができる。床版の設計手順を理解している。床版の設計手順を理解していない。
梁の設計梁の設計を正確に行うことができる。梁の設計手順を理解している。梁の設計手順を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
プレストレストコンクリートの設計手順の基本事項習得を重点に置き,実務へのスムーズな適応を目指す。
この科目では,企業で施工管理・技術開発業務に従事していた教員が,その経験を活かして講義形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
演習を中心とし,自ら考えながら設計を行う。
注意点:
班別演習において理解の早い学生は,班員のレクチャーを行い自らの理解力を深め,教える能力を鍛える。教わる側は対話を尊重して自らの思考も最大限活用して演習に取り組む。レポートは各講義終了までに提出する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 プレストレストコンクリートの概要 プレストレストコンクリートの概要を理解する。
2週 PC道路橋の設計手順および条件 PC道路橋の設計手順および条件を理解する。
3週 主桁設計1:概要,断面諸定数 概要,断面諸定数を理解する
4週 主桁設計2:断面定数の算出 断面定数の計算を習得する
5週 主桁設計3:荷重分配の計算1 荷重分配の計算概要を理解する
6週 主桁設計4:荷重分配の計算2 荷重分配の計算を習得する
7週 主桁設計5:曲げモーメントおよびせん断力の計算 荷重および断面力の計算を習得する
8週 レポートの中間整理 現状までの設計課題進捗を確認し,理解不足の点を補強する
2ndQ
9週 主桁設計6:設計荷重作用時の曲げ照査1 外力荷重に伴う断面力および応力度,プレストレスの計算を習得する
10週 主桁設計7:設計荷重作用時の曲げ照査2 合成応力度計算を習得する
11週 主桁設計8:設計荷重作用時の曲げ照査3,引張鉄筋の算定 PC鋼材応力度の増加,引張鉄筋の計算を習得する
12週 主桁設計9:終局荷重作用時の曲げに対する照査 破壊抵抗曲げモーメント,曲げ破壊安全度の計算を習得する
13週 主桁設計10:せん断に対する照査 せん断応力度および耐力の計算を習得する
14週 主桁設計11:たわみの計算
主桁設計の総括
たわみの計算を習得する
15週 期末試験 主桁の設計を理解し,重要な計算ができる
16週 プレストレストコンクリートの総括 プレストレストコンクリートについて復習する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。4
鋼材の種類、形状を説明できる。4
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。4
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。4
各種セメントの特徴、用途を説明できる。4
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。4
骨材の種類、特徴について、説明できる。4
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。4
コンクリートの長所、短所について、説明できる。4
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。4
配合設計の手順を理解し、計算できる。4
非破壊試験の基礎を説明できる。4
フレッシュコンクリートに求められる性質(ワーカビリティー、スランプ、空気量等)を説明できる。4
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。4
耐久性に関する各種劣化要因(例、凍害、アルカリシリカ反応、中性化)を説明できる。4
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。4
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。4
コンクリート構造物の維持管理の基礎を説明できる。4
コンクリート構造物の補修方法の基礎を説明できる。4
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。4
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。4
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。4
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。4
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力1010000020
専門的能力4040000080
分野横断的能力0000000