到達目標
1. 基本的な微分方程式の型を判別でき,一般解および条件を満たす特殊解を正しい手順で計算できる.
2. 自然科学や工学に関する簡単なモデルに基づいて,それらを記述する微分方程式および適切な条件を導出することができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 基本的な微分方程式について,一般解および初期条件や境界条件を満たす特殊解を正しく求めることができ,専門分野への応用ができる. | 基本的な微分方程式について,一般解および初期条件や境界条件を満たす特殊解を正しく求めることができる. | 基本的な微分方程式について,一般解および初期条件や境界条件を満たす特殊解を正しい手順で求めることができる. | 基本的な微分方程式について,一般解および初期条件や境界条件を満たす特殊解を正しい手順で求めることができない. |
評価項目2 | 専門分野に関する簡単な数学モデルについて,現象を記述する微分方程式および適切な条件を正く導出することができる. | 自然科学に関する簡単な数学モデルについて,現象を記述する微分方程式および適切な条件を正く導出することができる. | 自然科学に関する簡単な数学モデルについて,現象を記述する微分方程式および適切な条件を正しい手順で導出することができる. | 自然科学に関する簡単な数学モデルについて,現象を記述する微分方程式および適切な条件を正しい手順で導出することができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
運動する物体の位置や速度・加速度,あるいは回路を流れる電流の変化の様子などを調べるとき,対象となる物理量を表す関数のみならず,その導関数を含む方程式,すなわち微分方程式を解くことが必要になる.
1階の基本的な微分方程式についての求積方による解法,および2階までの線形微分方程式の性質と解法について講義する.
授業の進め方・方法:
以下の記述の一部は,オンデマンド授業への移行状況により現状と合致しない部分が生じています.
各回の講義の後半で自学習の練習課題を実施し,講義中に使用した自学習の演習課題プリントと共に講義終了時に回収する.
演習課題プリントは評価後は直ちに返却するので,家庭学習の資料として用いること.
練習課題プリントは評価後は次回の講義時に返却する.講義中に練習課題に充てることができる時間は十分ではないので,かなりの部分が未完成となるであろうが,返却時には解答例を掲示するので各自で家庭学習として完成させておくこと.
注意点:
一般科目の数学で履修した基礎知識に基づき発展させた内容を扱うので,関連科目で履修した知識の修得が不十分な場合は講義に関連する事項の過去の知識の確認・復習が重要である.また講義後に理解が不十分な箇所があれば十分に復習し,曖昧な箇所を残したまま次回の講義に臨むことの無いよう留意すること.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
第4章 §1 1.1 微分方程式の意味 第4章 §1 1.2 微分方程式の解 |
曲線族の方程式からパラメータを消去して微分方程式を導くことができる. 理論や仮説に基づいて,工学的な現象に関する微分方程式を導くことができる. 条件を満たす特殊解を定めることができる.
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2週 |
第4章 §1 1.3 変数分離形 (1) |
変数分離形の微分方程式の一般解を求めることができる.
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3週 |
第4章 §1 1.3 変数分離形 (2) |
変数分離形の微分方程式について,条件を満たす特殊解を求めることができる.
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4週 |
第4章 §1 1.3 変数分離形 (3) |
簡単な工学的な現象に関する微分方程式を導くことができ,る.
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5週 |
第4章 §1 1.4 同次形 |
変数変換により,同次形の微分方程式を変数分離形に直して解くことができる.
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6週 |
第4章 §1 1.5 線形微分方程式 (1) |
定数変化法を用いて,1階非斉次線形微分方程式を解くことができる.
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7週 |
第4章 §1 1.5 線形微分方程式 (2) |
工学的現象に関する微分方程式に適切な条件を与えて解くことができ,その現象を説明できる.
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8週 |
第4章 §2 2.1 微分方程式の解 第4章 §2 2.2 2階線形微分方程式 (1) |
一般的な2階線形微分方程式の解の性質に関する基本的な計算ができる. ロンスキアンを用いて,関数の線形独立が判別できる.
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2ndQ |
9週 |
第4章 §2 2.2 2階線形微分方程式 (2) |
ロンスキアンを用いて,関数の線形従属が判別できる. 線形独立な解や特殊解を用いて,線形微分方程式の一般解を構成することができる.
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10週 |
第4章 §2 2.3 定数係数斉次線形微分方程式 |
特性方程式を解くことにより,2階定数係数斉次線形微分方程式を解くことができる.
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11週 |
第4章 §2 2.4 定数係数非斉次線形微分方程式 (1) |
斉次方程式の解の項と重複しない特殊解を用いた未定係数法により,2階定数係数非斉次線形微分方程式を解くことができる.
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12週 |
第4章 §2 2.4 定数係数非斉次線形微分方程式 (2) |
斉次方程式の解の項と重複する特殊解を考慮した未定係数法により,2階定数係数非斉次線形微分方程式を解くことができる.
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13週 |
第4章 §2 2.5 いろいろな線形微分方程式 (1) |
1階連立線形微分方程式を解くことができる. 簡単なオイラー型の斉次微分方程式を解くことができる.
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14週 |
第4章 §2 2.5 いろいろな線形微分方程式 (2) |
定数変化法が必要なオイラー型の斉次微分方程式を解くことができる. 階数降下法を用いて, 線形でない2階微分方程式を一階微分方程式に直して解くことができる.
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15週 |
定期試験 |
これまでの範囲から出題された,定期試験の問題が解ける.
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16週 |
試験答案の返却・解説 アンケート実施 |
試験で間違った箇所を確認し訂正できる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4 |
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前6,前7 |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前10 |
評価割合
| 定期試験 | 自学自習の演習問題 | 自学自習の練習問題 | 定期試験に代わる最終課題 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 16 | 24 | 60 | 100 |
知識の基本的な理解 | 0 | 8 | 8 | 40 | 56 |
思考・推論・創造への適用力 | 0 | 8 | 8 | 10 | 26 |
汎用的技能 | 0 | 0 | 8 | 10 | 18 |