応用物理

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用物理
科目番号 0161 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 物理学基礎(学術図書出版社)/【参考】初歩から学ぶ基礎物理学 電磁気・原子(大日本図書)など
担当教員 中村 翼

到達目標

(1)電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。
(2)エレクトロンボルトの定義を説明し,単位換算等の計算ができる。
(3)原子の構造を説明できる。
(4)パウリの排他律を理解し,原子の電子配置を説明できる。
(5)結晶,エネルギーバンドの形成,フェルミ・ディラック分布を理解し,金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。
(6)電荷及びクーロンの法則を説明でき,点電荷に働く力等を計算できる。
(7)電界,電位,電気力線,電束を説明でき,これらを用いた計算ができる。
(8)ガウスの法則を説明でき,電界の計算に用いることができる。
(9)真性半導体と不純物半導体を説明できる。
(10)半導体のエネルギーバンド図を説明できる。
(11)pn接合の構造を理解し,エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。
(12)バイポーラトランジスタの構造を理解し,エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。
(13)電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1)電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。電子の電荷量や質量などの基本性質を理解できる。電子の電荷量や質量などの基本性質を理解できない。
到達目標(2)エレクトロンボルトの定義を説明し,単位換算等の計算ができる。エレクトロンボルトの定義を説明し,単位換算等の計算が理解できる。エレクトロンボルトの定義を理解できず,単位換算等の計算ができない。
到達目標(3)原子の構造を説明できる。原子の構造を理解できる。原子の構造を理解できない。
到達目標(4)パウリの排他律を理解し,原子の電子配置を説明できる。パウリの排他律を理解し,原子の電子配置を理解できる。パウリの排他律を理解し,原子の電子配置を理解できない。
到達目標(5)結晶,エネルギーバンドの形成,フェルミ・ディラック分布を理解し,金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。結晶,エネルギーバンドの形成,フェルミ・ディラック分布を理解し,金属と絶縁体のエネルギーバンド図を理解できる。結晶,エネルギーバンドの形成,フェルミ・ディラック分布を理解できず,金属と絶縁体のエネルギーバンド図を理解できない。
到達目標(6)電荷及びクーロンの法則を説明でき,点電荷に働く力等を計算できる。電荷及びクーロンの法則を理解でき,点電荷に働く力等を計算できる。電荷及びクーロンの法則を理解できず,点電荷に働く力等を計算できない。
到達目標(7)電界,電位,電気力線,電束を説明でき,これらを用いた計算ができる。電界,電位,電気力線,電束を理解でき,これらを用いた計算ができる。電界,電位,電気力線,電束を理解できず,これらを用いた計算ができない。
到達目標(8)ガウスの法則を説明でき,電界の計算に用いることができる。ガウスの法則を理解でき,電界の計算に用いることができる。ガウスの法則を理解できず,電界の計算に用いることができない。
到達目標(9)真性半導体と不純物半導体を説明できる。真性半導体と不純物半導体を理解できる。真性半導体と不純物半導体を理解できない。
到達目標(10)半導体のエネルギーバンド図を説明できる。半導体のエネルギーバンド図を理解できる。半導体のエネルギーバンド図を理解できない。
到達目標(11)pn接合の構造を理解し,エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。pn接合の構造を理解し,エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を理解できる。pn接合の構造を理解できず,エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を理解できない。
到達目標(12)バイポーラトランジスタの構造を理解し,エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。バイポーラトランジスタの構造を理解し,エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を理解できる。バイポーラトランジスタの構造を理解できず,エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を理解できない。
到達目標(13)電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。電界効果トランジスタの構造と動作を理解できる。電界効果トランジスタの構造と動作を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
静電界,電流と磁界の現象に関する種々の理論を習得し,電気・電子工学に関する問題解決能力を養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
基本的に「学び合い」の授業スタイルを取る。また自作プリントによる自学自習(課題)で授業への理解と計算能力を高める。
この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習としてレポートや課題を実施します。また理解度の確認のため,出題したレポートや課題に対する発表を課しています。
注意点:
(1)本講義は,3年の電磁気学,4年の電磁気学II,そのほか3年の電気基礎Iと関連している。
  電磁気学の教科書(物理学基礎:学術図書)を併用して学習すること。
(2)関数電卓を使用することもあるので,授業および試験には持参のこと。
(3)本講義は学修単位である。講義時間以外の自宅での学習も授業の一環ととらえ,課題・演習を必ず実施し,問題が解けなくても提出すること。また,不明な点については個別に指導を受けること。
(4)レポートや課題等は,指定の期日までに必ず提出すること。指定期日までに提出されなければ,減点(または0点)の対象となる。
(5)やむを得ない理由で欠席する(した)場合は,速やかにその旨の連絡をすること。
(6)なお理解度を確認しながら授業を進めるため,授業計画と差異が生じる可能性があります。
(変更:9/17)前期末試験をレポート課題に変更したため,そのレポートにより前期末試験部分の評価を行う。
(変更:9/30)前期中間試験をレポート課題に変更したため,そのレポートにより前期中間試験部分の評価を行う。
(変更:9/30)2020年度 前期の授業は対面形式ではなく,オンデマンド型動画による遠隔授業となったため,遠隔授業で出題したレポートの平均を70,前期中間試験および前期末試験の平均を30として,総合評価を行う。
(変更:10/10)遠隔授業で出題したレポートで未提出課題がある場合は,担任を経由して来室していただきます。その時に,課題への取り組み状況の確認や課題提出に向けた相談をさせていただきます。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子の性質 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。エレクトロンボルトの定義を説明し,単位換算等の計算ができる。
2週 電子の構造1 陽子・中性子・電子からなる原子の構造について説明できる。
3週 原子の構造2 パウリの排他律を理解し,原子の電子配置を説明できる。
4週 固体の構造1 結晶,エネルギーバンドの形成,フェルミ・ディラック分布を理解し,金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。
5週 固体の構造2 結晶,エネルギーバンドの形成,フェルミ・ディラック分布を理解し,金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。
6週 静電界における電場と電位1 静電界における電荷,電界,電位を説明でき,それらを計算できる。
7週 静電界における電場と電位2,および中間試験対策のまとめ 電荷およびクーロンの法則を説明でき,これらを用いた計算ができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 中間試験の解説および静電容量と静電エネルギー1 静電容量を説明でき,その計算および静電エネルギーを計算できる。
10週 静電容量と静電エネルギー2 静電容量を説明でき,その計算および静電エネルギーを計算できる。
11週 半導体 真性半導体と不純物半導体を説明できる。半導体のエネルギーバンド図を説明できる。
12週 半導体デバイス1 pn接合の構造を理解し,エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。
13週 半導体デバイス2 バイポーラトランジスタの構造を理解し,エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。
14週 半導体デバイス3 電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。
15週 まとめ これまで学習してきた内容を復習する事ができる。
16週 前期末試験

評価割合

試験(レポート)相互評価演習課題態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合602020000100
基礎的能力010000010
専門的能力60102000090
分野横断的能力0000000