制御システム工学

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成26年度 (2014年度)
授業科目 制御システム工学
科目番号 0038 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科(平成25年度以前入学生) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自動制御(森北出版)/フィードバック制御の基礎(朝倉書店)
担当教員 川畑 成之

到達目標

1.自動制御およびフィードバック制御の定義・概念を理解し、構成要素を説明できる。
2.基本的な関数のラプラス変換・逆ラプラス変換を求めることができ、微分方程式の解法へ適用することができる。
3.制御系の過渡特性・定常特性・周波数特性を説明できる。
4.複数の安定判別法を理解し、制御系の安定・不安定を判別できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1自動制御および、フィードバック制御の概念と定義を理解し、説明できる。自動制御の種類および、フィードバック制御の構成要素を説明できる。自動制御および、フィードバック制御の定義を説明できない。
到達目標2ラプラス変換・逆ラプラス変換の特性を活用して、効率的に微分方程式を解くことができる。基本的な関数のラプラス変換・逆ラプラス変換を求め、微分方程式の解法へ適用できる。基本的な関数のラプラス変換・逆ラプラス変換を求めることができない。
到達目標3制御系の特性を、過渡特性・定常特性・周波数特性から、課題に適切な値を選択して説明できる。制御系の過渡特性・定常特性・周波数特性を理解し、説明できる。制御系の過渡特性・定常特性・周波数特性を説明できない。
到達目標4状況に応じて適切な判別法を選択し、制御系の安定・不安定を判別の上、安定度を求めることができる。複数の安定判別法を理解し、それを適用して制御系の安定・不安定を判別できる。安定判別法を利用した制御系の安定判別ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
フィードバック制御は古典制御理論の根幹をなすだけでなく、現代制御理論を修得するうえでも必須の基礎事項である。本講ではフィードバック制御の基礎を周波数領域における解析から学び、自動制御系の構想を実現するための設計法を修得するとともに、継続して制御化のための知識を学習する習慣を身につける。
授業の進め方・方法:
注意点:
制御は対象となるモデルの時間領域での応答が既知であることを前提としている。各種力学の基礎を十分に復習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 フィードバック系の構成 自動制御とは何かを理解し、フィードバック系の構成要素を説明できる。
2週 ラプラス変換 各種関数のラプラス変換を求めることができる。
3週 逆ラプラス変換 各種関数の逆ラプラス変換を求めることができる。
ラプラス変換を微分方程式の解法へ適用できる。
4週 逆ラプラス変換 各種関数の逆ラプラス変換を求めることができる。
ラプラス変換を微分方程式の解法へ適用できる。
5週 動的システムと伝達関数 システムをモデル化し、伝達関数を求め、ブロック線図に表すことができる。また、ブロック線図の簡単化から伝達関数を求めることができる。
6週 過渡応答 システムの過渡応答を理解し、インパルス応答および、ステップ応答を求めることができる。
7週 周波数応答Ⅰ 周波数応答を理解し、システム解析の手法としてベクトル軌跡を求めることができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 周波数応答Ⅱ システム解析の手法としてボード線図を作成することができる。
10週 安定性 システムの安定条件を理解し、ラウス・フルビッツの安定判別法を用いてシステムの安定・不安定を判別できる。
ベクトル軌跡を使った安定判別法によってシステムの安定・不安定を判別し、安定度を求めることができる。
11週 安定性 システムの安定条件を理解し、ラウス・フルビッツの安定判別法を用いてシステムの安定・不安定を判別できる。
ベクトル軌跡を使った安定判別法によってシステムの安定・不安定を判別し、安定度を求めることができる。
12週 応答特性と仕様 定常偏差を求め、システムの応答特性を分析することができる。
周波数応答制御仕様を表す各種パラメータを求めることができる。
13週 応答特性と仕様 定常偏差を求め、システムの応答特性を分析することができる。
周波数応答制御仕様を表す各種パラメータを求めることができる。
14週 補償器とPID制御 補償器を用いた制御系設計における設計指針を説明できる。
PID制御系を理解し、簡単なパラメータ設計ができる。
15週 補償器とPID制御 補償器を用いた制御系設計における設計指針を説明できる。
PID制御系を理解し、簡単なパラメータ設計ができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力100000010
専門的能力6000030090
分野横断的能力0000000