機械工学実験1

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械工学実験1
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 機械コース 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:3 後期:3
教科書/教材 各実験テーマごとに必要に応じて資料を配布する
担当教員 西野 精一,原野 智哉,大北 裕司,松浦 史法,伊丹 伸,安田 武司

到達目標

1.実験の目的、原理を理解し、指導された実験方法に基づき実験を遂行できる。
2.実験装置の原理を理解し、正しい取扱いと適切な測定ができる。
3.実験結果を整理、分析し、PCを用いて報告書にまとめることができる。
4.機械工学に関する参加体験型ものづくりの企画・立案・計画から製作・評価を行い、それを報告書にまとめることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)
評価項目1実験の目的、原理を理解し、指導された実験方法に基づき、手順の意味を考えながら実験を遂行できる。実験の目的、原理を理解し、指導された実験方法に基づき実験を遂行できる。マンツーマン指導により、実験の目的、原理を理解し、指導された実験方法に基づき実験を遂行できる。
評価項目2実験装置の原理を理解し、正しい取扱いと適切な測定を、結果をまとめながら行うことができる。 実験装置の原理を理解し、正しい取扱いと適切な測定ができる。 マンツーマン指導により、実験装置の原理を理解し、正しい取扱いと適切な測定ができる。
評価項目3実験結果を整理、分析し、PCを用いて十分に考察された報告書にまとめることができる。実験結果を整理、分析し、PCを用いて報告書にまとめることができる。マンツーマン指導により、実験結果を整理、分析し、PCを用いて報告書にまとめることができる。
評価項目4参加体験型ものづくりの企画・立案・計画から製作・評価を行い、それを報告書に個人でまとめることができる。参加体験型ものづくりの企画・立案・計画から製作・評価を行い、それを報告書にチームとしてまとめることができる。参加体験型ものづくりの企画・立案・計画から製作・評価を行い、それを報告書にマンツーマン指導により、まとめることができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 機械工学の各分野の理論を実験から確認し、理論の必要性を理解するとともに、実験値(測定対象物理量)を得るための測定原理を習得する。また、一般的な技術文章の書き方も会得してもらう。
 参加体験型ものづくりの企画・立案・計画から製作・評価を行い、それをレポートにまとめてもらう。
授業の進め方・方法:
 学年度末に習熟度試験を実施するので、各実験テーマの内容をよく理解すること。
【授業時間91時間+自学自習時間45時間】
注意点:
 実験レポートの未提出は欠席として扱い、実験の各テーマを1回でも欠席した場合は、原則不合格として扱う。特別欠席や止むを得ない事情で欠席する場合は必ず事前連絡のこと。無断欠席をした場合は厳しい指導を行う。
 テーマごとに服装や準備物が異なるので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 メカトロニクス1 フォトセンサ・超音波センサの特性を測定し、測定結果をまとめることができる。
2週 メカトロニクス1 フォトセンサの測定値によって、モータを制御するプログラムを書くことができる。
3週 メカトロニクス1 2個のフォトセンサの測定値によって、モータを制御するプログラムを書くことができる。
4週 メカトロニクス1 超音波センサにより障害物を検知したときにモータを停止するプログラムを書くことができる。
5週 メカトロニクス2 Bluetooth通信に対応したコントローラにより無線制御するプログラムを書くことができる。
6週 メカトロニクス2 車線誘導つき無線操縦カーを組み立てることができる。
7週 メカトロニクス2 車線誘導つき無線操縦カーを組み立てることができる。
8週 メカトロニクス2
コンテスト
車線誘導つき無線操縦カーにより、規定のコースをはみ出すことなく自走できる。
2ndQ
9週 流体工学 60°三角セキの流量係数の測定実験から,セキによる流量測定方法について説明することができる。
10週 流体工学 円管摩擦係数の測定実験から,円管の圧力損失について学び,摩擦係数の違いを説明できる。
11週 流体工学 絞り機構を有する管路による流量測定実験を行い,絞り機構の構造と流量係数の関係を説明できる。
12週 流体工学 絞り機構による流量測定実験の結果から,様々な絞り機構の流れの様子を説明し,結果を予測できる。
13週 共通1
参加体験型ものづくりアイデア創出
KJ法などを用いて、小中・一般住民対象の参加体験型ものづくりのアイデアを創出することができる。
14週 共通2
アイデアの決定
研究室単位での総意をとりまとめたアイデアを決定することができる。
15週 共通3
参加体験型ものづくり計画
研究室ごとの分担および作業工程を作成することができる。
16週
後期
3rdQ
1週 共通4
製作
作業工程にしたがって、計画通りに製作を実施することができる。
2週 共通5
製作
作業工程にしたがって、計画通りに製作を実施することができる。
3週 共通6
レポートまとめ
参加体験型ものづくりの内容について報告書にまとめることができる。
4週 パワートランスミッションⅠ(歯車) ステップロード法による平歯車試験により、伝達効率へ及ぼす回転数およびトルクの影響を調べる。
5週 パワートランスミッションⅡ(歯車) 平歯車試験結果から回転数およびトルクによる伝達効率についてP-V値や膜圧比から考察を行う。
6週 パワートランスミッションⅢ(Vベルト) ステップロード法によるVベルト試験により、伝達効率へ及ぼす回転数およびトルクの影響を調べる。
7週 パワートランスミッションⅣ(Vベルト) Vベルト試験結果から回転数およびトルクによる伝達効率について摩擦係数から考察し、歯車試験と比較する。
8週 材料強度(引張試験) 鉄鋼材料の引張試験を行い、降伏応力、引張り強さ、伸び、絞り、応力ひずみ関係を説明できる。
4thQ
9週 材料強度(衝撃試験) 衝撃試験を行い、衝撃値、破面率、遷移温度を説明できる。
10週 材料強度(硬さ試験) ビッカース、ロックウエル、ショア硬さ試験を行い、鉄鋼材料の硬さ評価ができる。
11週 材料強度(疲労試験) 金属材料の繰返し曲げ試験を行い、疲労強度について説明できる。
12週 塑性加工 円筒深絞り試験を実施し、板材の絞り変形挙動の観察とその説明ができる。
13週 塑性加工 円筒深絞り試験から得られた結果を各種のパラメータにより評価し、考察とその説明ができる。
14週 塑性加工 コニカルカップ試験を実施し、板材の複合変形挙動の観察とその説明ができる。
15週 塑性加工 コニカルカップ試験から得られた結果を各種のパラメータにより評価し、考察とその説明ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4後11
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4後3
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後14,後15
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4後3

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合2008000100
基礎的能力000000
専門的能力2008000100
分野横断的能力000000