構造力学3

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 構造力学3
科目番号 1814C05 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設コース 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 構造力学第2版・新装版 上 静定編(森北出版)、構造力学第2版・新装版 下 不静定編(森北出版)
担当教員 井上 貴文

到達目標

1 長柱の座屈荷重を求めることができる。
2 エネルギー法を用いて、トラスの変位や静定ばりのたわみを求めることができる。
3 構造物の安定・不安定および静定・不静定の概念について理解できる。
4 不静定次数の低い簡単な不静定ばりの支点応力を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1長柱の座屈荷重を正確に求めることができる。 長柱の座屈荷重をほぼ求めることができる。 長柱の座屈荷重を求める方法が理解ができる。
到達目標2学習したエネルギー法のすべての方法で、トラスの変位や静定ばりのたわみを正確に求めることができる。学習したエネルギー法のうちの2つの方法で、トラスの変位や静定ばりのたわみを求めることができる。学習したエネルギー法のうちのどれか1つの方法で、トラスの変位や静定ばりのたわみを求めることができる。
到達目標3構造物の安定・不安定および静定・不静定の概念の違いについて正確に説明できる。構造物の安定・不安定および静定・不静定の概念の違いについてほぼ説明できる。構造物の安定・不安定および静定・不静定の概念をほぼ理解している。
到達目標4不静定次数の低い簡単な不静定ばりの支点応力を正確に求めることができる。不静定次数の低い簡単な不静定ばりの支点応力をほぼ求めることができる。不静定次数の低い簡単な不静定ばりの支点応力を求める方法が理解できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義は2年次から学習してきた構造力学の授業の最終編です。さらに構造力学の概念や考え方、計算方法を学習します。まず、長柱の座屈やエネルギー法と呼ばれる方法などの理解を目標とします。さらに、これまで学習してきた静定ばりだけでなく、不静定ばりの支点反力などを求める方法を理解することも目標とします。
授業の進め方・方法:
授業は基本的に板書中心で行います。教科書に掲載されていない内容を説明することもあるので、板書した内容はきちんとノートに書くようにしてください。
注意点:
授業では出来るだけ例題を多く解説し、必要に応じて演習問題を宿題として出題します。例題や宿題は、紙と鉛筆を使って自分の頭で十分に考えながら解答し、内容の理解に努めてください。特に後半は難易度が上がり、計算量が増えてくるので、間違えないようにきちんと丁寧に式変形などをしてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 長柱のオイラー座屈の概要について理解できる。
2週 長柱の有効座屈長や細長比、中間柱などについて理解できる。
3週 長柱の座屈荷重を求めることができる。
4週 エネルギー法 仕事とエネルギーの概念が理解でき、エネルギー保存則を用いてトラスの変位やはりのたわみなどを求めることができる。
5週 エネルギー法 仮想仕事の原理の概念が理解できる。
6週 エネルギー法 単位荷重法を用いて、トラスの変位やはりのたわみなどを求めることができる。
7週 エネルギー法 カスティリアノの定理を用いて、トラスの変位やはりのたわみなどを求めることができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 不静定構造 構造物の安定・不安定、静定・不静定の概念が理解できる。
10週 不静定構造 静定構造に分解する方法を用いて、不静定次数の低い不静定構造の支点反力を求めることができる。
11週 不静定構造 最小仕事の原理を用いて、不静定次数の低い不静定構造の支点反力を求めることができる。
12週 不静定構造 たわみ角法を用いて、簡単な不静定構造の問題が解ける。
13週 不静定構造 たわみ角法を用いて、簡単な不静定構造の問題が解ける。
14週 不静定構造 三連モーメント法を用いて、簡単な不静定構造の問題が解ける。
15週 学年末試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。4
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。4
重ね合わせの原理を用いた不静定構造物の構造解析法を説明できる。4
応力法と変位法による不静定構造物の解法を説明できる。4

評価割合

試験発表ポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合7003000100
基礎的能力350150050
専門的能力350150050
分野横断的能力000000