基礎機械力学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 基礎機械力学
科目番号 190101 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 浜島清利著,物理のエッセンス力学・波動,河合出版
担当教員 橋本 良夫

到達目標

1.等加速度運動の場合の速度,位置を求めることができる。
2.物体に作用する力を図示し,合成・分解することができる。
3.力のモーメントを求め,剛体のつり合い問題を解くことができる。
4.作用・反作用の法則を利用して,互いに力を及ぼし合う物体系の運動を求めることができる。
5.エネルギー保存則を利用して運動問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1等加速度運動の場合の速度,位置を求めることができる。基本的な等加速度運動の場合の速度,位置を求めることができる。基本的な等加速度運動の場合の速度,位置を求めることができない。
評価項目2物体に作用する力を図示し,合成・分解することができる。基本的な問題について,物体に作用する力を図示し,合成・分解することができる。基本的な問題について,物体に作用する力を図示し,合成・分解することができない。
評価項目3力のモーメントを求め,剛体のつり合い問題を解くことができる。基本的な問題について,力のモーメントを求め,剛体のつり合い問題を解くことができる。基本的な問題について,力のモーメントを求め,剛体のつり合い問題を解くことができない。
評価項目4作用・反作用の法則を利用して,互いに力を及ぼし合う物体系の運動を求めることができる。基本的な問題について,作用・反作用の法則を利用して,互いに力を及ぼし合う物体系の運動を求めることができる。基本的な問題について,作用・反作用の法則を利用して,互いに力を及ぼし合う物体系の運動を求めることができない。
評価項目5エネルギー保存則を利用して,物体系の運動を求めることができる。基本的な問題について,力学的エネルギー保存則を利用して,運動を求めることができる。基本的な問題について,力学的エネルギー保存則を利用して,運動を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
力学は数学と並んで機械工学の基本中の基本ともいえる科目です。大工さんがノミやカンナを自在に操って複雑なものを作るように,力学を自在に使って物事を考えられる技術者を目指しましょう。
授業の進め方・方法:
本教科の内容は既に1年の物理Ⅰで学習した内容なので,基本的な考え方と計算方法について簡単に解説した後,基礎的な演習問題を解くことによって知識を定着させる。各四半期に2~3回の小テストを行う。 
注意点:
小テストのときに欠席した場合は,次の週の授業時に提出すること。それを過ぎると,提出遅れとして20%を減点する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方を理解する。
2週 速度と加速度
v-tグラフ
速度と加速度の概念を説明できる。
3週 等加速度直線運動
落体の運動
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。
4週 放物運動 等加速度運動の速度,位置の公式を正しく用いることができる
5週 反発係数
到達高度や落下時間を計算することができる
6週 力の図示
力のつり合い
物体に作用する力を図示することができる。
7週 小まとめ 演習等を通して理解度を確認する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 摩擦力 静摩擦と動摩擦に関する計算ができる。
10週 弾性力
合成ばね定数
合成バネ定数を求めることができる。
11週 浮力 浮力を求めることができる。
12週 力のモーメント
力のモーメントを求めることができる。
13週 力のモーメント
剛体のつり合い
剛体のつり合いを解くことができる
14週 剛体のつり合い 剛体のつり合いを解くことができる
15週 小まとめ 演習等を通して理解度を確認する。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 重心の計算 簡単な形状の物体の重心を求めることができる。
2週 重心の計算 簡単な形状の物体の重心を求めることができる。
3週 作用・反作用の法則 作用・反作用の法則を用いて各物体に作用する力を求めることができる。
4週 運動方程式 質点の運動方程式を立てることができる。
5週 物体系の運動方程式 作用・反作用の法則を利用して物体系の運動方程式を導出することができる。
6週 物体系の運動方程式 物体系の運動方程式を解くことができる。
7週 小まとめ 演習等を通して理解度を確認する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 仕事と仕事率 仕事の仕事率を求めることができる。
10週 位置エネルギーと弾性エネルギー 位置エネルギーと弾性エネルギーを求めることができる。
11週 力学的エネルギー保存則 力学的エネルギー保存則を用いて質点の運動を求めることができる。
12週 力学的エネルギー保存則 力学的エネルギー保存則を用いて質点の運動を求めることができる。
13週 物体系の力学的エネルギー保存則 力学的エネルギー保存則を用いて物体系の運動を求めることができる。
14週 一般的なエネルギー保存則 摩擦力が作用する場合に一般的なエネルギー保存則を用いて質点の運動を求めることができる。
15週 小まとめ 演習等を通して理解度を確認する。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前2
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前2,前3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前3,前4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前4
物体に作用する力を図示することができる。3前6
力の合成と分解をすることができる。3前6
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前6
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前10
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前6
慣性の法則について説明できる。3後4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3後3
運動方程式を用いた計算ができる。3後4
運動の法則について説明できる。3後4
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前9
最大摩擦力に関する計算ができる。3前9
動摩擦力に関する計算ができる。3前9
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後9
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後10
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後10
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後10
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後11,後12,後13
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3前6
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3前6
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3前6
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3前13,前14
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3前13,前14
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3前14
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3後4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3後5
仕事の意味を理解し、計算できる。3後9
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3後10
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3後10

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000