加工学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 加工学
科目番号 200105 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 平井三友,和田任弘,塚本晃久共著「機械工作法」,コロナ社
担当教員 高橋 洋一

到達目標

1.各種の工作法の基礎を理解できる。
2.各種工作機械の基礎を理解できる。
3.工作物に対して,最適な加工法を選択できる。
4.各種工作法に関する理論計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.各種の工作法の基礎を理解できる。鋳造,塑性加工,溶接,切削,研削の加工法とその原理原則を説明できる。鋳造,塑性加工,溶接,切削,研削の基本的な加工法とその原理原則を説明できる。鋳造,塑性加工,溶接,切削,研削の基本的な加工法とその原理原則を説明できない。
2.各種工作機械の基礎を理解できる。各種工作機械の特徴と構造を説明できる。基本的な工作機械の特徴と構造を説明できる。基本的な工作機械の特徴と構造を説明できない。
3.工作物に対して,最適な加工法を選択できる。工作物に対して,最適な加工法を選択できる。工作物に対して,加工法を選択できる。工作物に対して,加工法を選択できない。
4.各種工作法に関する理論計算ができる。鋳造,鍛造,圧延,溶接,切削,研削に関する理論計算ができる。鋳造,鍛造,圧延,溶接,切削,研削に関する基礎的な理論計算ができる。鋳造,鍛造,圧延,溶接,切削,研削に関する基礎的な理論計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械材料の工作方法を学び,各種の工作法および工作機械の基礎を理解し,工作物に対して最適な加工方法を選択できる能力を養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書を中心として講義形式で進めるが,授業最後に適宜演習問題を行う。工作実習との関連を考慮し,適宜実物を用いて解説する。また,1 回目の授業時にガイダンスとして,シラバスを用いて,学習項目や評価方法を説明する。
注意点:
教科書は実習でも使用する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.ガイダンス
1.加工方法の概要
加工法の概要を説明できる。
2週 2.鋳造
(1)鋳造の概要と模型
鋳造法の概要を説明できる。
3週 2.鋳造
(2)鋳造方法と鋳型
鋳物の作り方,鋳型の要件,構造および種類を説明できる。
4週 2.鋳造
(3)溶解炉,鋳造欠陥・検査
溶解炉と鋳物の欠陥にを説明できる。
5週 2.鋳造
(4)特殊鋳造法と鋳造材料
精密鋳造法,ダイカスト法などの特殊鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。
6週 3.塑性加工
(1)応力とひずみ
塑性加工の概要について説明できる。
7週 3.塑性加工
(2)鍛造1
自由鍛造について説明できる。
8週 3.塑性加工
(3)鍛造2
型鍛造と鍛造用機械について説明できる。
2ndQ
9週 3.塑性加工
(3)鍛造用材料と鍛造欠陥
鍛造用材料と鍛造欠陥について説明できる。
10週 前期中間試験
11週 3.塑性加工
(4)圧延
圧延の概要と材料の変形機構を説明できる。
12週 3.塑性加工
(4)プレス
プレス加工の概要と種類を説明できる。
13週 3.塑性加工
(5)その他の塑性加工
絞り加工などのその他の塑性加工について説明できる。
14週 4.溶接
(1)溶接の概要
溶接の概要と種類について説明できる。
15週 4.溶接
(2)アーク溶接
各種アーク溶接の概要について説明できる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 4.溶接
(3)ガス溶接,溶接部の性質
ガス溶接の概要について説明できる。
2週 4.溶接
(4)圧接,ろう接
圧接,ろう接の概要について説明できる。
3週 5.切削加工
(1)切削加工の概要
切削加工の概要について説明できる。
4週 5.切削加工
(2)切りくずの形態,構成刃先
切りくずの形態と構成刃先について説明できる。
5週 5.切削加工
(3)切削抵抗と動力
切削抵抗と動力について説明できる。
6週 5.切削加工
(4)切削温度
切削温度について説明できる。
7週 5.切削加工
(5)工具材料
各種工具材料について説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 5.切削加工
(6)工作機械1
各種工作機械の概要について説明できる。
10週 5.切削加工
(6)工作機械2
各種工作機械の概要について説明できる。
11週 6.研削加工
(1)研削加工の概要
研削加工の概要について説明できる。
12週 6.研削加工
(2)研削理論
研削理論の概要について説明できる。
13週 6.研削加工
(3)研削砥石
研削砥石の構成要素とその概要について説明できる。
14週 6.研削加工
(4)研削方法
各種研削方法の概要について説明できる。
15週 6.研削加工
(5)特殊研削方法
各種特殊研削方法の概要について説明できる。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4前2,前3,前4,前5
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4前2,前3,前4,前5
鋳物の欠陥について説明できる。4前2,前3,前4,前5
溶接法を分類できる。4前14,前15,後1,後2
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4前14,前15,後1,後2
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4前14,前15,後1,後2
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4前14,前15,後1,後2
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4前6,前7,前8,前9,前11,前12,前13
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。4前6,前7,前8,前9,前11,前12,前13
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4前6,前7,前8,前9,前11,前12,前13
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4前6,前7,前8,前9,前11,前12,前13
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4後3,後4,後5,後6,後7
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
1.各種の工作法の基礎を理解できる。 20525
2.各種工作機械の基礎を理解できる。20525
3.工作物に対して,最適な加工法を選択できる。 力20525
4.各種工作法に関する理論計算ができる。20525