機械数学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 機械数学
科目番号 200120 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 石村園子著,やさしく学べるラプラス変換・フーリエ解析,共立出版
担当教員 橋本 良夫

到達目標

1.ラプラス変換の基本性質を活用して関数のラプラス変換と逆変換ができる。
2.ラプラス変換を利用して,定数係数線形常微分方程式の初期値問題と境界値問題の解を求めることができる。
3.周期関数のフーリエ級数を求めることができる
4.簡単な関数のフーリエ変換と逆変換を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ラプラス変換の基本性質を活用して様々な関数のラプラス変換と逆変換ができる。ラプラス変換の基本性質を活用して簡単な関数のラプラス変換と逆変換ができる。ラプラス変換の基本性質を活用して簡単な関数のラプラス変換と逆変換ができない。
評価項目2ラプラス変換を利用して,定数係数線形常微分方程式の初期値問題と境界値問題の解を求めることができる。ラプラス変換を利用して,簡単な定数係数線形常微分方程式の初期値問題と境界値問題の解を求めることができる。ラプラス変換を利用して,簡単な定数係数線形常微分方程式の初期値問題と境界値問題の解を求めることができない。
評価項目3フーリエ級数を用いて簡単な偏微分方程式の解を求めることができる。周期関数のフーリエ級数の公式を導き出すことができる。簡単な周期関数のフーリエ級数を求めることができない。
評価項目4フーリエ変換を用いて簡単な偏微分方程式の解を求めることができる。簡単な関数のフーリエ変換と逆変換を求めることができる。簡単な関数のフーリエ変換を求めることができる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ラプラス変換,フーリエ級数,フーリエ変換の基礎的事項を理解し,これらを用いた計算ができ,また,これらを用いて簡単な常微分方程式や偏微分方程式を解くことができるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って進めながら,教科書に記載されていない必要事項を補足説明する。基本事項の解説,例題の解説の後,演習問題によって具体的な使い方を学習する。学習成果を定着させるため,授業時間内に,時々,小テストを行い実践力を養う。
注意点:
課題の提出が期限に遅れた場合には,評価点から20%を減点する。
低学年のときに勉強した微分,積分の基本がしっかりしていないと苦労します。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
関数の基礎知識の復習(1)
偶関数と奇関数が判断でき,関数の極限を求めることができる。
2週 関数の基礎知識の復習(2) 広義積分と無限積分の計算ができる。
3週 関数の基礎知識の復習(3) 三角関数の値と積分を求めることができる。
4週 ラプラス変換の基本法則(1) ラプラス変換の定義から基本法則を導き出し,その法則を使ってより複雑な関数のラプラス変換を求めることができる。
5週 ラプラス変換の基本法則(2) ラプラス変換の定義から基本法則を導き出し,その法則を使ってより複雑な関数のラプラス変換を求めることができる。
6週 ラプラス変換の基本法則(3)
ラプラス変換の定義から基本法則を導き出し,その法則を使ってより複雑な関数のラプラス変換を求めることができる。
7週 総合演習 演習を通してこれまでに学んだことを振り返る。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ラプラス逆変換 基本的な関数の逆ラプラス変換を求めることができる。
10週 ラプラス逆変換のための部分分数分解 部分分数分解を用いて像関数を簡単な形に変形することができる。
11週 常微分方程式の初期値問題(1) ラプラス変換を用いて常微分方程式の初期値問題の解を求めることができる。
12週 常微分方程式の初期値問題(2) ラプラス変換を用いて常微分方程式の初期値問題の解を求めることができる。
13週 常微分方程式の境界値問題(1) ラプラス変換を用いて常微分方程式の境界値問題の解を求めることができる。
14週 常微分方程式の境界値問題(2) ラプラス変換を用いて常微分方程式の境界値問題の解を求めることができる。
15週 総合演習 演習を通してこれまでに学んだことを振り返る。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 周期関数
三角関数の直交性
周期2πの関数のフーリエ級数
三角関数の直交性を導くことができる。
2週 フーリエ級数の収束定理 収束定理を級数の計算などに応用できる。
3週 周期2lの関数のフーリエ級数 周期2lの関数のフーリエ級数を求めることができる。
4週 フーリエ正弦・余弦級数 フーリエ正弦級数,余弦級数を求めることができる。
5週 フーリエ級数の偏微分方程式への応用(1) フーリエ級数を用いて簡単な偏微分方程式の解を求めることができる。
6週 フーリエ級数の偏微分方程式への応用(2) フーリエ級数を用いて簡単な偏微分方程式の解を求めることができる。
7週 総合演習 演習を通してこれまでに学んだことを振り返る。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 フーリエ積分表示 簡単な関数のフーリエ積分が計算できる。
10週 フーリエ変換と逆変換(1) フーリエ変換・逆変換の公式を使って簡単な関数のフーリエ変換・逆変換を計算できる。
11週 フーリエ変換と逆変換(2) フーリエ変換・逆変換の公式を使って簡単な関数のフーリエ変換・逆変換を計算できる。
12週 フーリエ変換の基本法則(1) フーリエ変換の定義から基本法則を求めることができる。
13週 フーリエ変換の基本法則(2) フーリエ変換の定義から基本法則を求めることができる。
14週 フーリエ変換の偏微分方程式への応用 フーリエ変換を用いて基本的な偏微分方程式の解を求めることができる。
15週 総合演習 演習を通してこれまでに学んだことを振り返る。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4前9,前11,前12,前13,前14

評価割合

試験演習・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力501060
専門的能力301040
分野横断的能力000