流体力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 流体力学Ⅱ
科目番号 200139 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:福島 千晴ほか 流体力学の基礎と流体機械 ISBN978-4-320-08212-0 共立出版 (およびプリント)
担当教員 上代 良文

到達目標

1. ナビエ・ストークスの運動方程式を無次元化し,力学的相似について説明できる。
2. せん断流の分類ができ,速度分布の発達過程の説明および抗力の計算ができる。
3. 流体機械の基礎を理解し,形式や動力の伝達方式に応じて分類することができる。
4. 基本的な流体機械の計算(出力, 揚程など)をすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1粘性を考慮した流れの運動方程式を無次元化し,力学的相似について説明できる。無次元化 ナビエ・ストークス式が与えられたとき,力学的相似について説明できる。無次元化 ナビエ・ストークス式が与えられたとき,力学的相似について説明できない。
到達目標2速度勾配の空間分布に応じてせん断流の分類ができ,速度分布の発達過程の説明および抗力の計算ができる。特定のせん断流について,速度分布の発達過程の説明および抗力の計算ができる。せん断流の速度分布の発達過程の説明および抗力の計算ができない。
到達目標3流体機械の基礎を理解し,形式や動力の伝達方式に応じて分類することができる。流体機械を,形式や動力の伝達方式に応じて分類することができる。流体機械を,形式や動力の伝達方式に応じて分類することができない。
到達目標4基本的な流体機械について,適切な計算式を用いて、出力, 揚程などを計算することができる。流体機械の計算式が与えられた場合、出力, 揚程などを計算することができる。流体機械の計算式が与えられた場合、出力, 揚程などを計算することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
流体運動の運動方程式を理解し,流体機械の出力・揚程などを計算する。
この科目は企業で流体機械の設計を担当していた教員が,その経験を活かし,
流体機械の種類,特性,設計手法について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義では流体力学の基礎式の誘導が中心となる。その物理的意味を理解するために演習問題をレポートとして課す。また,流体機械の原理を理解するための簡単な実習も行う。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスを用いたガイダンスの後,1.粘性流体の運動(1)粘性応力とそれによる力 実質微分の意味を理解し,ナビエ・ストークスの式のベクトル表記,テンソル表記,成分表記ができる。
2週 1.粘性流体の運動(2)ナビエ・ストークス方程式と解 実質微分の意味を理解し,ナビエ・ストークスの式のベクトル表記,テンソル表記,成分表記ができる。
3週 1.粘性流体の運動(3)力学的相似 方程式の無次元化により力学的相似の説明ができる。
4週 1.粘性流体の運動(4)層流と乱流 境界層,はく離,後流など,流れの中に置かれた物体周りで生じる現象を説明できる。
5週 1.粘性流体の運動(5)境界層 境界層,はく離,後流など,流れの中に置かれた物体周りで生じる現象を説明できる。
6週 1.粘性流体の運動(6)管内流れ せん断流の分類ができ,レイノルズ数に応じた速度分布の発達過程の説明および抗力の計算ができる。
7週 1.粘性流体の運動(7)自由せん断流 せん断流の分類ができ,レイノルズ数に応じた速度分布の発達過程の説明および抗力の計算ができる。
8週 中間試験 粘性流体の運動に関する出題
4thQ
9週 2. 各種流体機械への応用機械および環境・エネルギー系の流体機械
  (ポンプ,水車,風車)
流体機械の基礎を理解し,形式や動力の伝達方式に応じて分類することができる。
10週 2. 各種流体機械への応用 つづき 基本的な流体機械の計算(出力,揚程など)をすることができる。
11週 2. 各種流体機械への応用 つづき 流体機械の基礎を理解し,形式や動力の伝達方式に応じて分類することができる。
12週 2. 各種流体機械への応用  つづき 基本的な流体機械の計算(出力,揚程など)をすることができる。
13週 2. 各種流体機械への応用(2)航空および化学・資源プラント系の流体機械
  (送風機,圧縮機,ブロワ)
流体機械の基礎を理解し,形式や動力の伝達方式に応じて分類することができる。
14週 2. 各種流体機械への応用 つづき 基本的な流体機械の計算(出力,揚程など)をすることができる。
15週 2. 各種流体機械への応用 つづき 基本的な流体機械の計算(出力,揚程など)をすることができる。
16週 期末試験 各種流体機械への応用に関する出題

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4後1,後2,後8
オイラーの運動方程式を説明できる。4後3,後4,後5,後8
層流と乱流の違いを説明できる。4後6,後8
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4後7,後8
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。4後9,後10,後16
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。4後11,後12,後13,後16
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。4後14,後15,後16

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
到達目標1253000028
到達目標2202000022
到達目標3253000028
到達目標4202000022