歴史Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 歴史Ⅱ
科目番号 190002 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械電子工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:現代の日本史(山川出版社)
担当教員 田口 淳,権藤 典明

到達目標

 現代に生きるわれわれと直接に関わる、近代以降のわが国社会の歴史的発展について講義することによって、自国の社会や文化についての理解を深めてもらうことを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 明治期におけるわが国の歴史的な事項を必要な用語を用いて説明できる 明治期におけるわが国の歴史的事項を必要な用語とともに理解している 明治期におけるわが国の歴史的な事項についての理解が不足している
評価項目2 大正デモクラシー期におけるわが国の歴史的な事項を必要な用語を用いて説明できる 大正デモクラシー期におけるわが国の歴史的事項を必要な用語とともに理解している 大正デモクラシー期におけるわが国の歴史的な事項についての理解が不足している
評価項目3 昭和戦前期におけるわが国の歴史的な事項を必要な用語を用いて説明できる 昭和戦前期におけるわが国の歴史的事項を必要な用語とともに理解している 昭和戦前期におけるわが国の歴史的な事項についての理解が不足している
評価項目4 太平洋戦争から戦後独立までの時期のわが国の歴史的な事項を必要な用語を用いて説明できる 太平洋戦争から戦後独立までの時期のわが国の歴史的事項を必要な用語とともに理解している 太平洋戦争から戦後独立までの時期のわが国の歴史的な事項についての理解が不足している

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 明治から第二次大戦後の独立の回復にいたるわが国の近代史を講義する。各時期のわが国をとりまく国際環境や、各時期の国内政治の変遷、および各時期における経済や社会の変容について理解を深めてもらいたい。
授業の進め方・方法:
 授業中に配布するプリントを用いて講義を行う。
注意点:
 定期試験の成績が60点未満の学生については再試験を行う。評価割合の項目中の「態度」はノートの提出状況によって評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
1.明治初年の諸改革
  A)中央集権国家の成立
  B)身分制度の廃止
 版籍奉還から廃藩置県にいたる過程と、身分制度の廃止にともなう秩禄処分について理解する
2週   C)経済制度の改革
  D)明治初年の外交
 地租改正をはじめとする経済制度の改革と、明治初年における近隣諸国との外交関係について理解する
3週   E)新政府への反抗
2.近代国家の形成と発展
 §1.立憲政治をめざして
  A)自由民権運動の開始
  B)自由民権運動の展開
 農民一揆の頻発と士族の反乱、および民撰議院設立の建白書にはじまる自由民権運動について理解する
4週   B)自由民権運動の展開(つづき)
  C)明治十四年の政変と政党活動
 国会期成同盟の活動、明治十四年の政変および自由党・立憲改進党の結成について理解する
5週  §2.憲法の制定と議会開設
  A)大日本帝国憲法の発布
  B)初期議会
 明治憲法の成立過程と憲法体制の整備、および初期議会における政府と民党の争点について理解する
6週  §3.東アジアの国際環境と条約改正
  A)条約改正交渉の展開
  B)朝鮮をめぐる対立
 国民的課題であった条約改正が実現するまでの過程と、朝鮮をめぐる日清両国の対立について理解する
7週  §4.清国との戦い
  A)日清戦争
  B)日清戦後の東アジア
 日清戦争の経緯と、日清戦後における三国干渉および東アジアにおける国際情勢について理解する
8週 前期中間試験
2ndQ
9週  §5.藩閥・政党の対立と協力
  A)日清戦後の国内政治
  B)立憲政友会の結成
 隈板内閣の成立にいたる政党勢力の伸張と、立憲政友会の結成にいたる過程について理解する
10週  §6.ロシアとの戦い
  A)日英同盟の成立
  B)日露戦争
  C)日露講和条約
 日英同盟の締結にいたる東アジア情勢の変化と、日露戦争の経緯について理解する
11週  §7.日露戦後の国際関係と日本
  A)韓国併合と満州進出
  B)日米摩擦の芽ばえ
 日露戦後における日本の朝鮮・中国への進出と、欧米諸国との関係の変化について理解する
12週 3.第一次世界大戦と大正デモクラシー
 §1.大正デモクラシーのおこり
  A)桂園時代
  B)第一次護憲運動
 日露戦後における国内政治の推移と、第一次護憲運動がおきる背景について理解する
13週  §2.第一次世界大戦と日本の外交
  A)第一次世界大戦の勃発
  B)中国での権益拡大
  C)ロシア革命とシベリア出兵
 第一次世界大戦への日本の参戦と、大戦中の対華二十一カ条の要求およびシベリア出兵について理解する
14週  §3.大正デモクラシーの高まりと政党
  A)米騒動、B)「平民宰相」の登場
 §4.国際協調と軍縮の進展
  A)パリ講和会議と日本
  B)ワシントン体制
 政党内閣が成立するまでの過程と、大戦後の講和条約およびワシントン体制にもとづく国際協調について理解する
15週  §5.政党政治の時代
  A)護憲三派内閣の成立
  B)政党政治の明暗
  C)関東大震災
 第二次護憲運動と護憲三派内閣の成立、およびその後の政党内閣の推移について理解する
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 4.第二次世界大戦と日本
 §1.昭和恐慌
  A)金融恐慌の発生
  B)世界恐慌と金輸出解禁
 金融恐慌発生の背景と、それにつづく世界恐恐の波及による政党政治のゆきづまりについて理解する
2週  §2.協調外交のゆきづまり
  A)中国統一の進行
  B)田中内閣の内政と外交
  C)苦境に立つ協調外交
 中国における民族主義の台頭と、それに対抗する日本の外交、およびロンドン軍縮会議をめぐる対立について理解する
3週  §3.満州事変から国際的孤立へ
  A)満州事変の勃発
  B)リットン報告書
  C)日本の国際連盟脱退
 満州事変の勃発と、それに反対する国際世論に対抗した結果、日本が国際的に孤立すまでの過程を理解する
4週  §4.軍部の台頭
  A)政党内閣の崩壊
  B)ドイツ・イタリアとの接近
 五・一五事件、二・二六事件にみられる軍部の台頭と政党政治の崩壊、日独伊三国防共協定について理解する
5週  §5.中国との戦い
  A)日中戦争の勃発
  B)日中戦争の長期化
  C)国家総動員法と戦時体制
 日中戦争の勃発とその長期化、および国家総動員法による戦時体制の強化と国民生活の統制について理解する
6週  §6.第二次世界大戦と世界新秩序
  A)第二次世界大戦の勃発
  B)国内政局の推移 
 第二次世界大戦の勃発にいたる過程と、国際情勢の変化への対応をめぐる国内政治の混迷について理解する
7週   B)国内政局の推移(つづき)
  C)日独伊三国同盟
 新体制運動による大政翼賛会の発足と、日独伊三国同盟の締結について理解する
8週 後期中間試験
4thQ
9週  §7.太平洋戦争
  A)日本の南進と対日経済封鎖
  B)日米開戦


 日本の南部仏印進駐とアメリカによる対日経済封鎖の強化、および日米開戦にいたる過程について理解する
10週   C)日本占領下の東南アジア
  D)翼賛選挙
 §8.日本の敗北
  A)戦局の悪化

 日本の軍政下におかれた東南アジアの実態と翼賛選挙、およびミッドウェー海戦以後の戦局の悪化について理解する
11週   B)国民生活の荒廃
  C)ポツダム宣言の受諾


  A)アメリカによる占領

 総力戦体制下の国民生活の荒廃と戦時下の朝鮮・中国、およびポツダム宣言の受諾による敗戦の過程について理解する
12週 5.占領下の日本
 §1.占領政策の展開
  A)アメリカによる占領
  B)民主化の推進

 アメリカによる対日占領機構と初期の占領政策、および農地改革などの民主化の推進について理解する
13週   C)新憲法の制定

 日本国憲法が制定されるまでの過程と、政党の復活による戦後政治の開始について理解する
14週  §2.独立の回復
  A)冷戦のはじまり
  B)朝鮮戦争
 東アジアにおける東西対立と朝鮮戦争、および日本経済の復興について理解する
15週   C)講和への道  講和条約をめぐる国内の論争、および講和条約と日米安全保障条約の調印によって独立を回復するまでの過程を理解する
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力90010000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000