熱工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 熱工学Ⅱ
科目番号 200325 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械電子工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 一色尚次,北山直方,「わかりやすい熱力学」,森北出版,ISBN 978-4-627-60013-3
担当教員 嶋﨑 真一

到達目標

目標1:仕事や内部エネルギーなどの熱的な熱的諸量を理解し,基本的な系において計算することができる。
目標2:蒸気の性質について,蒸気線図や蒸気表などに基づいて説明することができる。
目標3:蒸気を用いたサイクルを理解し,その熱効率などの計算ができる。
目標4:冷凍サイクルを理解し,その動作係数などの計算ができる。
目標5:自由エネルギーやエクセルギーの考え方を理解し,簡単な系についての計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
熱的諸量の計算仕事や内部エネルギーなどの熱的な熱的諸量を理解し,基本的な系において計算することができる。仕事や内部エネルギーなどの熱的な熱的諸量を理解し,説明することができる。仕事や内部エネルギーなどの熱的な熱的諸量を説明できない。
蒸気の性質蒸気の性質について,蒸気線図や蒸気表などに基づいて説明し,計算することができる。蒸気の性質について,蒸気線図や蒸気表などに基づいて説明することができる。蒸気の性質について,蒸気線図や蒸気表などに基づいて説明することができない。
蒸気サイクル蒸気を用いたサイクルを理解し,その熱効率などの計算ができる。蒸気を用いたサイクルを理解し,説明することができる。蒸気を用いたサイクルを説明することができない。
冷凍サイクル冷凍サイクルを理解し,その動作係数などの計算ができる。冷凍サイクルを理解し,説明することができる。冷凍サイクルを説明することができない。
自由エネルギーとエクセルギー自由エネルギーやエクセルギーの考え方を理解し,簡単な系についての計算ができる。自由エネルギーやエクセルギーの考え方を理解し,説明することができる自由エネルギーやエクセルギーの考えを説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-(2) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-(2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・ 蒸気の性質を理解し,蒸気タービン機関や冷凍サイクルについて説明することができる。
・ 基本的な系について仕事,内部エネルギー,エンタルピーやエントロピーなどの熱的諸量を計算することができる。
・ 熱効率やエクセルギーの考え方を理解し,熱工学が社会に与える影響について説明できる。
・ 以上を通じて,熱機器を設計・製造・使用する際に必要な能力を養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に講義を行います。適宜小テストやレポートを課します。
注意点:
熱工学Ⅰ相当の内容を理解していることを前提とします。学期の初めに小テストを実施し,熱工学Ⅰ相当の内容の理解度をチェックします。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
完全ガスの状態変化と熱的諸量
完全ガスの状態変化とそれにともなう熱的諸量を計算できる。
2週 完全ガスの状態変化と熱的諸量
完全ガスの状態変化とそれにともなう熱的諸量を計算できる。
3週 連続仕事を取り出すためのガスサイクル オットー・ディーゼル・サバテなどの各種サイクルについて説明できる。
4週 水の状態変化
水の状態変化について,p-v線図と関連づけて説明できる。
5週 湿り蒸気
物質の状態変化
湿り蒸気の渇き度などの計算ができる。
ファンデルワールスの特性式の説明ができる。
6週 蒸気表と蒸気線図 飽和表・過熱蒸気の説明ができる。
蒸気線図の説明ができる。
7週 蒸気表と蒸気線図 蒸気表・蒸気線図を用いた計算ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 ランキンサイクル ランキンサイクルの説明ができる。
10週 ランキンサイクル ランキンサイクルの効率の計算ができる。
11週 再熱・再生サイクル 再生・再熱サイクルの説明ができる。
12週 冷凍機とその動作係数
冷凍機の構成と冷媒
冷凍機の説明ができる。
冷凍機の動作係数の計算ができる。
13週 各種の冷凍サイクル
熱ポンプ
各種の冷凍サイクルと熱ポンプの説明ができる。
14週 冷媒とその蒸気線図
吸収式冷暖房サイクル
冷媒について説明することができる。
吸収式冷暖房サイクルについて説明することができる。
15週 自由エネルギーとエクセルギー 自由エネルギーとエクセルギーについて,その概念を説明することができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テストおよびレポート合計
総合評価割合8020100
熱的諸量の計算01010
蒸気の性質20020
蒸気サイクル20020
冷凍サイクル201030
自由エネルギーとエクセルギー20020