建設構造設計学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 建設構造設計学
科目番号 200406 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 建設環境工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 二羽:コンクリート構造の基礎,数理工学社 (ISBN 978-4-901683-33-3) ,鎌田・松浦:鋼構造・橋梁工学,第2版,森北出版 (ISBN 978-4-627-40612-4)
担当教員 林 和彦

到達目標

鋼とコンクリートを用いた橋梁の設計方法について、相互の共通点、相違点を比較しながら説明できる。鉄筋コンクリート,プレストレストコンクリート,プレートガーダー,合成桁の基本的な設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
鉄筋コンクリートの計算各種断面の鉄筋コンクリートの応力度の算定、耐力の計算ができる単純な鉄筋コンクリートの応力度の算定、耐力の計算ができる単純な鉄筋コンクリートの応力度の算定、耐力の計算ができない
橋梁工学総論橋梁工学に関する用語の説明及び適用事例が説明できる橋梁工学に関する用語が説明できる橋梁工学に関する用語が説明できない
鋼の性質鋼の性質や製造法の説明およびその原理が説明できる鋼の性質の説明ができる鋼の性質の説明ができない
棒部材の設計棒部材の引張、圧縮、曲げ、せん断の考え方について説明および簡単な計算ができる棒部材の引張、圧縮、曲げ、せん断の考え方について説明ができる棒部材の引張、圧縮、曲げ、せん断の考え方について説明ができない
接合高力ボルトおよび溶接の原理の説明及び計算ができる高力ボルトおよび溶接の原理の説明ができる高力ボルトおよび溶接の原理の説明ができない
プレートガーダー橋プレートガーダー橋の設計の考え方の説明および設計計算ができるプレートガーダー橋の設計の考え方の説明ができるプレートガーダー橋の設計の考え方の説明ができない
合成構造合成構造の考え方が説明でき設計計算ができる合成構造の考え方が説明できる合成構造の考え方が説明できない
プレストレストコンクリート構造プレストレストコンクリート構造の考え方が説明でき設計計算ができるプレストレストコンクリート構造の考え方が説明できるプレストレストコンクリート構造の考え方が説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
鋼とコンクリートを用いた橋梁の設計方法について、相互の共通点、相違点を比較しながら説明を行う。鉄筋コンクリート,プレストレストコンクリート,プレートガーダー,合成桁の基本的な設計について講義および適宜演習を行う。
授業の進め方・方法:
講義を主体に授業を進め,教科書および配布プリントを併用して行う。項目毎に,演習問題を解くことにより理解を深める。
注意点:
総合成績における前期後期の各試験の重み付けは授業時間数に比例させることとし、前期:後期=2:1とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、シラバス説明
橋梁工学概論
橋梁工学の概論が理解できる。
2週 鉄筋コンクリート梁の計算(曲げひび割れ発生前~降伏)
鉄筋コンクリート梁の計算の考え方がで理解できる。
鉄筋コンクリート梁の計算ができる。
3週 鉄筋コンクリート梁の計算(曲げひび割れ発生前~降伏) 鉄筋コンクリート梁の計算ができる。
4週 鉄筋コンクリート梁の計算(曲げ耐力) 鉄筋コンクリート梁の計算ができる。
5週 鉄筋コンクリート梁の計算(曲げ耐力) 鉄筋コンクリート梁の計算ができる。
6週 橋梁工学総論 橋の名称や役割が説明できる。
7週 橋梁工学総論
鋼の性質と種類
鋼の性質と種類が説明できる。
8週 鋼材の性質と種類 鋼材の性質と種類が説明できる。
2ndQ
9週 棒部材の設計法(引張) 棒部材の引張に関する設計計算ができる。
10週 棒部材の設計法(圧縮) 棒部材の圧縮に関する設計計算ができる。
11週 棒部材の設計法(曲げ、せん断) 棒部材の曲げに関する設計計算ができる。
棒部材のせん断に関する設計計算ができる。
12週 全体座屈 全体座屈の考え方について説明できる。
13週 局部座屈 局部座屈の考え方について説明できる。
14週 曲げ部材の設計 曲げ部材の設計計算ができる。
15週 曲げ部材の設計 曲げ部材の設計計算ができる。
16週 前期末試験
試験返却
後期
3rdQ
1週 溶接接合 溶接接合の概要の説明ができる。
2週 溶接接合 溶接接合の計算ができる。
3週 高力ボルト接合 高力ボルト接合の概要の説明ができる。
4週 高力ボルト接合 高力ボルト接合の計算ができる。
5週 橋梁に作用する荷重 橋梁に作用する荷重の種類が説明できる。
6週 橋梁に作用する荷重 橋梁に作用する荷重が計算できる。
7週 影響線による解法 影響線を用いて部材力が計算できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 床組 床組の設計法について説明できる。
10週 プレートガーダー プレートガーダー橋の設計の考え方が説明できる。
11週 プレートガーダー プレートガーダー橋の設計ができる。
12週 合成桁 合成桁の設計の考え方が説明できる。
13週 合成桁 合成桁の設計計算ができる。
14週 プレストレストコンクリート プレストレストコンクリートの原理について説明できる。
15週 プレストレストコンクリート プレストレストコンクリートの設計計算ができる。
16週 期末試験
試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。4
鋼材の種類、形状を説明できる。4
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。4
コンクリートの長所、短所について、説明できる。4
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。4
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。4
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。4
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。4
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。4
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。4
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。4
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。4
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。4
構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。4
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4
橋の構成、分類について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4

評価割合

試験演習合計
総合評価割合20020
鉄筋コンクリートの計算26.76.70
橋梁工学総論6.71.70
鋼の性質6.71.70
棒部材の設計13.33.30
接合102.510
プレートガーダー橋102.510
合成構造3.30.80
プレストレストコンクリート構造3.30.80