環境工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 環境工学Ⅱ
科目番号 200433 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:PEL編集委員会,環境工学(実教出版),配布テキスト その他の参考資料は適宜テキストにて紹介する
担当教員 多川 正

到達目標

都市生活の上で必要不可欠な下水の排除・処理および廃棄物処理などの都市環境保全に必要な技術を理解し,環境を保全,修復,管理するための基本的な考え方を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1下水道の役割と現状、汚水処理の種類と利点、欠点を理解している。下水道の役割と現状、汚水処理の種類を理解している。下水道の役割と現状、汚水処理の種類を説明できない。
評価項目2下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する容量計算ができる。下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明できない。
評価項目3生物学的排水処理の基礎(好気的処理)をよび浄化に関与する微生物叢について理解している。生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を理解している。生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できない。
評価項目4下水処理施設の設計を理解でき、かつ設計容量計算ができる。下水処理施設の設計を理解でき、かつ計算ができる。下水処理施設の設計を説明できない。
評価項目5高度処理を理解し、設計ができる。高度処理を理解している。高度処理を説明できない。
評価項目6汚泥処理・処分を理解し、循環型社会にどのように貢献しているか説明できる。汚泥処理・処分を理解している。汚泥処理・処分を説明できない。
評価項目7廃棄物の定義、種類と廃棄物の発生源と現状を理解している。廃棄物の発生源と現状を理解している。廃棄物の発生源と現状を説明できない。
評価項目8廃棄物の収集・処理・処分を理解し、物質収支が理解できる。廃棄物の収集・処理・処分を理解している。廃棄物の収集・処理・処分を説明できない。
評価項目9廃棄物の減量化・再資源に関する最新の技術、取り組みについて説明できる。廃棄物の減量化・再資源化を理解している。廃棄物の減量化・再資源化を説明できない。
評価項目10廃棄物対策の法令の変遷と現段階がかかえる問題について説明できる。廃棄物対策(施策、法規等)を理解している。廃棄物対策(施策、法規等)を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は企業で環境浄化設備の計画や技術を担当していた教員が,その経験を活かし,下水道や廃棄物処理における背景から最新の技術の計画について講義形式で授業を行うものである。
都市生活の上で必要不可欠な下水の排除・処理および廃棄物処理などの都市環境保全に必要な技術を理解し,環境を保全,修復,管理するための基本的な考え方を習得する。
授業の進め方・方法:
授業内容の理解を深めるために,テキストを配布して教科書の内容を補足説明する。講義主体であるが,適宜小実験を見せるので,理解を深める一助にしてほしい。適宜,演習課題(計算等)を行い,化学,単位計算等の理解を深める。
注意点:
引用・参考図書を配布テキストに併記してありますので,自主的に学習に取り組む,自学自習の姿勢を希望します。また,授業に関連する参考書,図書,DVD等の貸し出しを随時行っています。毎年10月に実施される,公害防止管理者試験(国家資格)にも積極的に取り組んで欲しい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,成績評価
2週 下水道の歴史,目的,現況 下水道設置の目的と現状を説明できる。下水道普及率について説明できる。
3週 下水道の種類,計画,施設 下水道計画に必要な下水量,下水水質,源単位について理解し,構成する施設を説明できる。
4週 下水,汚水の処理技術(1) 一次処理,二次処理,三次処理,高度処理と関係する施設,流れを説明できる。
5週 下水,汚水の処理技術(2) 汚泥の性状と濃度管理,返送汚泥の仕組みについて説明できる。
6週 生物学的排水処理 活性汚泥法(1) 標準活性汚泥法の施設,流れ,容量の計算方法などが説明できる。
7週 生物学的排水処理 活性汚泥法(2) 標準活性汚泥法の施設,流れ,容量の計算方法などが説明できる。
8週 生物学的排水処理 その他の処理方法 散水ろ床法,オキシデーションディッチ法,浄化槽などの処理方法について説明できる。
2ndQ
9週 汚泥廃棄物処理,資源化(1) 汚泥の処理方法と資源化の必要性について説明できる。
10週 汚泥廃棄物処理,資源化(2) 廃棄物の種類について説明できる。
11週 高度処理(1) 高度処理の必要性が説明できる。
12週 高度処理(2) 生物学的脱窒素法について説明できる。
13週 下水道が抱える諸問題 下水道運営,自治体が抱える技術者育成,資産などの問題について説明できる。
14週 新しい時代の下水道 災害対策など 将来の人口減少,災害時の衛生環境の保全に関する対策について説明できる。
15週 前期末試験
16週 試験返却,解説
後期
3rdQ
1週 廃棄物の歴史と現状,法規 廃棄物の種類,関係する法規について説明できる。
2週 物質フロー(1) 廃棄物の発生源と最終処分までのフローを理解している。
3週 物質フロー(2) 日本における廃棄物の物質フローについて説明できる。
4週 循環型社会 3Rについて説明できる。各種リサイクル法(建設、食品など)について説明できる。
5週 廃棄物の収集・処理・処分(1) 廃棄物の分別,収集について説明できる。
6週 廃棄物の収集・処理・処分(2) 廃棄物の中間処理について説明できる。
7週 廃棄物の収集・処理・処分(3) 最終処分の方法と分類について説明できる。
8週 廃棄物の収集・処理・処分(4) 最終処分の方法と分類について説明できる。
4thQ
9週 廃棄物の減量化・再資源化(1) 一般廃棄物,産業廃棄物の減量化に関する取り組みについて説明できる。
10週 廃棄物の減量化・再資源化(2) バイオマスエネルギー回収について説明できる。
11週 廃棄物の減量化・再資源化(3) コンポストなどの土壌還元の方法について説明できる。
12週 諸外国,途上国における廃棄物問題(1) 途上国における廃棄物の現状について説明できる。
13週 諸外国,途上国における廃棄物問題(2) 廃棄物の最終処分と環境問題,関与する人への健康被害について説明できる。
14週 諸外国,途上国における廃棄物問題(3) 途上国における廃棄物に関する法規や日本の協力の事例について説明できる。
15週 後期末試験
16週 試験返却,解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
評価項目1~4400000040
評価項目5~8400000040
評価項目9~10200000020