概要:
複素記号法(フェーザ法)を用いた回路解析の手法について理解を深め,正弦波交流回路の回路解析(正弦波定常解析)に関わる知識を習得する。
授業の進め方・方法:
シラバスに沿って教科書により授業を進める。授業の終わりの短い時間を使って演習を行うことがある。
注意点:
定期試験の平均点で成績評価する。ただし,定期試験が60点に満たない場合は再試験を実施して,再試験が60点以上の場合には当該定期試験を60点として評価する。
オフィスアワー:水曜日 放課後~17:00
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
正弦波交流と複素数表示 |
正弦波交流の瞬時値表現式を複素数を用いて表示できる。正弦波交流の複素数表示を直交形式表示,極形式表示,フェーザ表示できる。D2:1
|
2週 |
複素インピーダンスと複素アドミッタンス |
R,L,C素子における電圧・電流の関係をフェーザを用いて表現できる。インピーダンスとアドミタンスを説明でき,これらを計算できる。D2:1
|
3週 |
複素インピーダンスとその計算 |
合成インピーダンスの計算ができる。直列接続での各部の電圧を導出できる。D2:2
|
4週 |
複素アドミッタンスとその計算 |
合成アドミッタンスの計算ができる。並列接続での各部の電流を導出できる。D2:2
|
5週 |
フェーザによる回路解析 |
直並列回路について,フェーザを用いた交流回路の計算ができる。D2:2
|
6週 |
複素電力とその計算 |
瞬時電力,平均電力を説明できる。複素電力表示を用いて,正弦波交流回路の有効電力,無効電力,皮相電力を計算できる。D2:1,2
|
7週 |
電力最大供給条件(負荷整合条件) |
力率の計算ができる。また,インピーダンス整合の条件を計算できる。D2:1,2
|
8週 |
前期中間試験 |
前期中間試験
|
2ndQ |
9週 |
試験返却と解説 |
試験返却と解説
|
10週 |
RL 直列回路 |
各部の電流,電圧を計算できる。また,電流,電圧の関係をベクトルによる図として表示できる。D2:2
|
11週 |
RC 直列回路 |
インピーダンスとアドミッタンスのベクトル軌跡を図で表示できる。D2:2
|
12週 |
RL 並列回路 |
各部の電流,電圧を計算できる。また,電流,電圧の関係をベクトルによる図として表示できる。D2:2
|
13週 |
RC並列回路 |
インピーダンスとアドミッタンスのベクトル軌跡を図で表示できる。D2:2
|
14週 |
交流ブリッジ回路 |
種々のブリッジ回路の平衡条件について計算ができる。D2:2,3
|
15週 |
前期期末試験 |
前期末試験
|
16週 |
試験返却と解説 |
試験返却と解説
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
直列共振回路 |
直列共振回路の計算ができる。基本的な共振回路の性質を理解し,共振周波数を求めることができる。共振現象について説明できる。D2:1,2
|
2週 |
直列共振回路 |
共振周波数,半電力周波数,半値幅,帯域幅,Q値などを求めることができる。D2:1,2
|
3週 |
並列共振回路 |
直列共振回路と同様に,並列共振回路の計算ができる。D2:1,2
|
4週 |
並列共振回路 |
反共振周波数,半電力周波数,半値幅,帯域幅,Q値などを求めることができる。D2:1,2
|
5週 |
磁気結合回路 |
磁束と電磁誘導現象について理解できる。D2:1,2,3
|
6週 |
相互誘導回路の等価回路 |
磁気結合回路の等価回路を書くことができ,これを用いて基本的な回路を解くことができる。D2:1,2
|
7週 |
理想変成器 |
理想変成器を説明することができ,理想変成器を用いた回路を計算できる。理想変成器によるインピーダンス変換ができる。D2:1,2
|
8週 |
後期中間試験 |
後期中間試験
|
4thQ |
9週 |
テブナンの定理(Thevenin's theorem)とテブナンの等価回路 |
重ね合わせの理によってテブナンの定理を証明・説明でき,応用して電気回路の計算ができる。D2:1,2,3
|
10週 |
ノートンの定理(Norton's theorem)とノートンの等価回路 |
重ね合わせの理によってノートンの定理について証明・説明でき,応用して電気回路の計算ができる。D2:1,2,3
|
11週 |
補償の定理(compensation theorem),帆足-ミルマンの定理,相反定理,双対性 |
各種の定理を知っている。双対性から,各種定理の双対定理を考えられる。D2:1
|
12週 |
接点解析と接点方程式(node equation) |
接点方程式を書き出せる。ノートンの等価回路を接点解析に応用できる。回路方程式を解くことができる。D2:1,2
|
13週 |
網目解析と網目方程式(mesh equation) |
網目方程式を書き出せる。テブナンの等価回路を網目解析に応用できる。回路方程式を解くことができる。D2:1,2
|
14週 |
閉路解析と混合解析 |
回路図から閉路方程式を導出できる。また,混合解析について知っている。D2:1
|
15週 |
後期末試験 |
後期末試験
|
16週 |
試験返却と解説 |
試験返却と解説
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | 前1 |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | 前1 |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | 前9 |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前3 |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前3 |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 4 | 前2 |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前3 |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前3 |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 4 | 前14,後1,後2 |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 4 | 後4,後5 |
理想変成器を説明できる。 | 4 | 後6,後7 |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 4 | 前10 |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 4 | 前5 |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | 前4 |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | 前4 |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 4 | 前6 |