電気電子計測Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気電子計測Ⅰ
科目番号 2014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 通信ネットワーク工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 菅野 充 「改訂 電磁気計測」 コロナ社
担当教員 一色 弘三

到達目標

1. 計器精度や測定誤差の定義,単位の成立ち等,計測の基礎について説明できる。
2. 電気諸量の測定法および,測定上の注意点について説明できる。
3. 各種測定方法の原理を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測の基礎について十分理解した上で,説明できる。計測の基礎について説明できる。計測の基礎について説明できない。
評価項目2電気諸量の測定法および測定上の注意点について,安全面も含めて説明できる。電気諸量の測定法および測定上の注意点について説明できる。電気諸量の測定法および測定上の注意点について説明できない。
評価項目3各種測定方法の原理を電気・電子関連の理論に基づいて説明できる。基本的な測定方法数種について,その測定原理を説明できる。基本的な測定方法数種について,その測定原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気・電子計測に関する理論や電気・電子計測に必要な知識と手法を習得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
測定原理を深く理解できるように測定器の背後にある物理法則を意識した講義を行う。実際の測定や解析に対処できるように演習問題を多く取り入れる。演習問題はレポートとして課し,成績評価に取り入れる。アナログ測定だけでなくディジタル測定の基礎についても学ぶ。
注意点:
試験80%,レポート・演習等20%の比率で評価する。
オフィスアワー:月曜日 放課後~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 測定法 測定方法の分類を説明できる。D2:3
2週 誤差の種類と原因 誤差の種類と原因を説明できる。D2:3
3週 統計処理 誤差を含んだ測定データの処理方法を説明できる。D2:3
4週 近似計算 精度と誤差を理解し,近似計算の有効性を説明できる。D2:3
5週 誤差伝播 精度と誤差を理解し,誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。D2:2
6週 有効数字 精度と誤差を理解し,有効数字を考慮した計測値の処理が行える。D2:1,2
7週 前期中間試験 前期中間試験
8週 答案返却・解説 答案返却・解説
2ndQ
9週 単位と標準 共通の単位と標準の必要性が説明できる。D2:3
10週 国際単位系 SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。D2:3
11週 電気単位標準 計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。D2:3
12週 可動コイル形計器 可動コイル形計器の動作原理および適用計器について説明できる。D2:3
13週 各種指示計器 可動鉄片形等各種指示計器の動作原理および適用計器について説明できる。D2:3
14週 電圧,電流,抵抗の測定 電圧,電流,抵抗の測定について,その原理を説明できる。D2:3
15週 前期期末試験 前期期末試験
16週 答案返却・解説 答案返却・解説
後期
3rdQ
1週 インピーダンスの測定 インピーダンス測定の概要を説明できる。D2:1,2
2週 交流ブリッジ回路 ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。D2:2,3
3週 Q値とQメータ Qメータの原理,取り扱い,測定方法を説明できる。D2:1
4週 電力の測定 有効電力,無効電力,力率の測定原理を説明できる。D2:3
5週 オシロスコープ オシロスコープの動作原理を説明できる。D2:3
6週 オシロスコープ オシロスコープを用いた波形観測(振幅,周期,周波数の測定)を説明できる。 D2:2,3
7週 後期中間試験 後期中間試験
8週 答案返却・解説 答案返却・解説
4thQ
9週 負帰還増幅回路 計測における増幅器の必要性を理解している。D2:1
10週 オペアンプ 基本的な演算増幅回路の構成を理解している。D2:1
11週 アナログ電子電圧,電流計 アナログ電子電圧・電流計の動作原理を理解している。D2:1
12週 A/D変換,D/A変換回路 各種A/D変換,D/A変換の原理を理解している。D2:1
13週 ディジタル電圧計 A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。D2:3
14週 磁気測定 ホール素子等について理解している。D2:1
15週 後期期末試験 後期期末試験
16週 答案返却・解説 答案返却・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4前1,前2
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4前4,前5,前6
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4前9,前10
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4前11
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4前12,前13
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4前14
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4後12,後13
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4前14
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4後2
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4後4
電力量の測定原理を説明できる。4後4
オシロスコープの動作原理を説明できる。4後5,後6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000