電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 3011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子システム工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 山口昌一郎著 「基礎電気磁気学」
担当教員 森宗 太一郎

到達目標

電荷、電界、電束、電位、静電容量、誘電体などの概念に習熟し, その概念のイメージ作りをする。 なお定量計算ができるように様々な問題を解く能力をつける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
クーロンの法則を理解する。電荷およびクーロンの法則を説明でき、点電荷同士に働く力を計算できる。電荷およびクーロンの法則を説明できる。電荷およびクーロンの法則を説明できない。
ガウスの法則を理解する。ガウスの法則を使って、簡単な形状の帯電導体周囲の電界を計算できる。ガウスの法則を説明できる。ガウスの法則を説明できない。
電位の概念を理解する。簡単な形状の帯電導体周囲の電位を計算できる。電位の定義を説明できる。電位の定義を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2 学年にわたる電気磁気学の学習により,電気磁気現象を定量的に扱う能力を身につけることが大きな日標である。この第3 学年の授業では静電界に関する現象を主に扱う。
授業の進め方・方法:
基本的な事項を講義し,まず定性的に内容を理解させるようにする。次に関連する例題を示し,その定量的な解析の仕方を示し,具体的な問題解決方法の基本を示す。最後にいくつかの基本事項がまとまった単元毎に演習問題を解かして定量解析の能力を身につけさせる。
注意点:
第二級陸上無線技術士国家試験「無線工学の基礎」の科目免除には、本科目の単位取得が必要。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 1年間を通した学習内容とその必要性について知る。
2週 クーロンの法則 クーロンの法則の概念を理解する。
3週 ベクトル演算(力の合成)の復習 演習を通してベクトル演算に関する計算能力を定着させる。
4週 複数点電荷同士の静電気力の計算 演習を通して複数点電荷同士の静電気力の計算ができるようになる。 D2:1-3
5週 帯電体による電界 電界の概念を理解する。
6週 複数の点電荷が存在するときの電界の計算 演習を通して複数点の点電荷同士が生成する電界を計算できるようになる。D2:1-3
7週 ガウスの法則 ガウスの法則の概念を理解する。
8週 ガウスの法則の応用(導体球) ガウスの法則を用いて、導体球周辺の電界の大きさを計算できるようになる。 D2:1-3
2ndQ
9週 ガウスの法則の応用(無限平板) ガウスの法則を用いて、無限平板周辺の電界の大きさを計算できるようになる。 D2:1-3
10週 ガウスの法則の応用(無限円筒) ガウスの法則を用いて、無限円筒周辺の電界の大きさを計算できるようになる。 D2:1-3
11週 電位の概念と定義 電位の概念と定義を理解する。
12週 点電荷に対する電位の計算 単一、もしくは複数の点電荷周辺の電位の大きさを計算すできるようにする。
13週 導体球、平行平板間に対する電位の計算 導体球、平行平板間に対する電位の計算ができるようになる。
14週 同心球導体周辺の電位分布(接地有、無) 同心球導体周辺の電位分布(接地有、無)の計算ができるようになる。
15週 同軸無限円筒周辺の電位分布 同軸無限円筒周辺の電位分布の計算ができるようになる。
16週 前期期末試験 試験を通して復習と確認をする。
後期
3rdQ
1週 電位の計算手法の復習 演習を通して前期で学習した電位の概念や計算手法を復習する。
2週 静電容量 静電容量の定義と計算方法を理解する。
3週 静電容量の計算(無限平板) 静電容量(無限平板)の計算できるようになる。D2:1-3
4週 静電容量の計算(同心球) 静電容量(同心球)の計算できるようになる。D2:1-3
5週 静電容量の計算(同軸無限円筒) 静電容量(同軸無限円筒)の計算できるようになる。D2:1-3
6週 静電容量の計算(平行導線) 静電容量(平行導線)の計算できるようになる。D2:1-3
7週 電界に蓄えられるエネルギー 電界に蓄えられるエネルギーを計算できるようになる。D2:1-3
8週 総合演習 演習を通して、静電容量に関する理解を深める
4thQ
9週 誘電体 誘電体と分極現象の概念を理解する。D2:1
10週 電束密度 電束密度の概念を理解する。D2:1
11週 誘電体内の電界と電束密度 誘電体内における電界と電束密度を計算できるようにする。D2:1-3
12週 誘電体に蓄えられるエネルギー 誘電体内に蓄えられるエネルギーを計算できるようになる。D2:1-3
13週 誘電体境界面での電界 異なる誘電体境界面での電界の変化を計算できるようになる。D2:1-3
14週 異なる誘電体を挿入したときの電極間電位 異なる誘電体を挿入したときの電極間電位を計算できるようになる。D2:1-3
15週 総合演習 演習を通して、誘電体の性質に関する理解を深める。
16週 後期期末試験 試験を通して復習と確認をする。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気電場・電位について説明できる。3前7,前11
クーロンの法則が説明できる。3前2
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3前4
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4前4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4前2,前8,前11
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4前7,前8,前10
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4前8,後10
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4前8,後6,後12
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4後3,後4,後5,後6
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4後2,後8
静電エネルギーを説明できる。4後7,後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000