応用物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用物理Ⅱ
科目番号 3019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子システム工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:小暮陽三編集「高専の応用物理」森北出版
担当教員 清水 共

到達目標

1.振動の基礎を学び,基本的な問題を理解する。
2.波動の基礎を学び,基本的な問題を理解する。
3.反射,屈折,回折,干渉など,光学の基礎を理解する。
4.分子の運動について理解する。 
5.熱力学の第1,2法則などの熱力学の基礎を理解する。
6.物質の波動性と粒子性,波動関数,シュレーディンガー方程式など,量子力学の基礎を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1振動・波動の基本的な問題を理解でき、説明できる。 振動・波動の基本的な問題を理解できる。振動・波動の基本的な問題を理解できない。
評価項目2反射,屈折,回折,干渉などの光学の基礎を理解でき、説明できる。反射,屈折,回折,干渉などの光学の基礎を理解できる。反射,屈折,回折,干渉などの光学の基礎を理解できない。
評価項目3熱力学の第1,2法則などの熱力学の基礎を理解でき、説明できる。熱力学の第1,2法則などの熱力学の基礎を理解できる。熱力学の第1,2法則などの熱力学の基礎を理解できない。
評価項目4物質の波動性と粒子性など,量子力学の基礎を理解でき、説明できる。物質の波動性と粒子性など,量子力学の基礎を理解できる。物質の波動性と粒子性など,量子力学の基礎を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
他の専門科目を学習する上で必要となる物理学の基礎となる振動,波動,光,熱,分子運動,電子物性を学習する。自然界の様々な現象を物理法則から論理的に理解できることを目標とする。
授業の進め方・方法:
授業形式は講述と演習を併用する。教科書に沿って授業を行うが,理解に必要な内容については,適宜補足説明する。講義で学んだことは,さらに演習・レポートにより復習させ習熟度を高める。
注意点:
試験を70 %,レポートを10%,演習等を20 %の比率で評価する。但し,未提出レポートがある場合はレポートの評価を零とする。
前期試験成績不良者に対して夏休みに課題を与え試験成績最大60点までのフォローを行う。
オフィスアワー:火曜日(16:15-16:50)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 振動:振動の基本的性質 振動に関する諸量を求めることができる。D1:1,2
2週 振動:単振動 単振動が説明できる。
3週 振動:等速円運動 等速円運動に関する計算できる。
4週 振動:いろいろな単振動 いろいろな単振動に関する計算ができる。
5週 波動:波動の基本的性質 波動に関する基本的性質が説明できる。D1:1,2
6週 波動:波動方程式 波動方程式が理解できる。
7週 波動:定在波と反射波 定在波と反射波が理解できる。
8週 前期中間試験 到達度を確認する
2ndQ
9週 答案返却・解答
光:基本的性質
光の基本的性質が理解できる。
10週 光:伝搬 ホイヘンスの原理について説明できる。
11週 光:反射と屈折 波の反射の法則について説明できる。D1:1,2
12週 光:反射と屈折 波の屈折の法則について説明できる。
13週 光:反射と屈折 光の反射角、屈折角に関する計算ができる。
14週 光:回折 波の回折について説明できる。
15週 光:偏光 光の偏向について説明できる。
16週 前期期末試験
熱と分子運動:温度と熱
到達度を確認する
熱と温度の関係が理解できる。
後期
3rdQ
1週 熱と分子運動:熱平衡と温度 熱平衡が理解できる。
2週 熱と分子運動:比熱と熱容量 物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。
3週 熱と分子運動:熱量保存の法則 熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。
4週 熱と分子運動:気体の状態と分子運動 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。D1:1,2
5週 熱と分子運動:熱力学の第1法則 熱力学の第1法則が理解できる。D1:1,2
6週 熱と分子運動:熱力学の第2法則 熱力学の第2法則が理解できる。
7週 熱と分子運動:熱機関の効率 熱機関の効率が計算できる。
8週 後期中間試験 到達度を確認する
4thQ
9週 答案返却・解答
量子力学の基礎
量子力学の基礎が理解できる。D1:1,2
10週 量子力学:粒子性と波動性 波動性と粒子性が理解できる。
11週 原子の電子状態:ボーアモデル 原子の電子状態を求めることができる。
12週 前期量子論 前期量子論の基本的問題を計算することができる。
13週 量子力学とその応用:シュレーディンガー方程式と波動関数 シュレーディンガー方程式と波動関数の関係が理解できる。
14週 量子力学とその応用:時間と空間に依存するシュレーディンガー方程式 時間と空間に依存するシュレーディンガー方程式が理解できる。
15週 量子力学とその応用:井戸型ポテンシャル問題 井戸型ポテンシャル問題を計算することができる。
16週 後期期末試験 到達度を確認する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前1
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前2
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3後4
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3後1
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3後3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3後4
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3後5
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3後5
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3後6
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3後7
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3前5
横波と縦波の違いについて説明できる。3前5
ホイヘンスの原理について説明できる。3前10
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3前11,前12,前13
自然光と偏光の違いについて説明できる。3前15
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3前13

評価割合

試験レポート演習合計
総合評価割合701020100
基礎的能力0000
専門的能力701020100
分野横断的能力0000