卒業研究

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 卒業研究
科目番号 3037 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 12
開設学科 電子システム工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 12
教科書/教材 指導教員により個別に指示される
担当教員 長岡 史郎,三崎 幸典,矢木 正和,三河 通男,ジョンストン ロバート,月本 功,清水 共,天造 秀樹,森宗 太一郎,岩本 直也,吉岡 源太,大西 章也

到達目標

専門的な技術を習得し,同時に研究の方法を体験的に学び,研究態度を身に付ける。1 年間の研究計画を立て計画的に継続して研究を進め,自主性と自己を律して継続して研究する姿勢を身に付ける。また,研究を通して,問題発見能力や問題解決能力を培う。研究の経過及び研究論文の作成によって論述能力を磨く。卒業研究発表を通してプレゼンテーションの能力を磨く。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
コミュニケーションを取りながら研究を遂行できるコミュニケーションを取りながら指導に従って取り組み,着実に研究を進めた概ね,コミュニケーションを取りながら指導に従って取り組めたしばしば指導に従わず,まじめに取り組まなかった
研究に関する基礎知識を身につけている研究に用いた基礎技術・基礎知識に関する十分な記述がある基礎技術・基礎知識に基づいた研究がなされている基礎技術・基礎知識に基づいていない
文献調査などの情報収集ができる参考文献が明記され、本文中に適切に引用されている参考文献が記されている文献調査していると認められない
研究過程で生じた問題を解決できる研究過程で生じた問題とそれを解決した内容の記述がある研究目的を概ね達成できている(生じた問題を解決してきたと考えられる)問題解決に取り組んでいると認められない
継続して研究に取り組むことができる1年間の研究として、充実した内容の研究がなされている1年間の研究として、標準的な内容の研究がなされている1年間の研究として認められない内容である
研究内容を文章や口頭で論理的に説明できる研究内容が論理的に述べられ、よくまとまっている研究内容が概ね論理的に述べられている論理性が認められない
情報機器を活用して報告書や資料を作成できる学術誌投稿レベルと同等の,完成度の高い文書が作成できている各種ツールを用いて作成された表、グラフ、図、数式を含む文書が作成できている各種ツールを用いて作成された表、グラフ、図、数式を含む文書が作成できていない
口頭発表で,研究内容・成果等を報告できる情報機器を用いた口頭発表で,研究内容・成果等を正確に分かりやすく報告できる情報機器を用いた口頭発表で,研究内容・成果等を概ね正確に分かりやすく報告できる情報機器を用いた口頭発表で,研究内容・成果等を報告できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
これまでの学びの総まとめとして,各研究室に所属して担当教員の指導の下に独自のテーマについて研究を行う。これまでに学んだ広範囲な知識や技術を基礎として,特定の専門分野の内容を掘り下げ理解するとともに,新たな問題の発見・解決に向けた取り組み方や自立的で継続的な研究の進め方などを習得する。さらに,科学技術の社会的役割を理解し,研究成果の発表の意義やその方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
指導教員との意思の疎通を図り,自主的に継続して,計画的に取り組む。卒業論文を作成し,口頭発表する。
注意点:
この科目は指定科目です。この科目の単位修得が進級要件となりますので,必ず修得して下さい。
オフィスアワー:各指導教員と相談してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 研究テーマの決定,情報セキュリティの基礎 研究を実施する研究室を選択し,適切な研究テーマを決定する。
情報セキュリティの3要素(機密性,完全性,可用性)やインターネットリテラシーの基礎を理解し,説明できる。D2:1,3
2週 研究計画の立案 研究計画を立案することができる。
E1:2
3週 研究計画の立案 同上
4週 研究計画の立案 同上
5週 研究計画の立案 同上
6週 研究の実施 研究に関する基礎知識を身につけている。
コミュニケーションを取りながら研究を遂行できる。  B1:2, B2:2, B3:2
文献調査などの情報収集が出来る。
C1:1, D5:2
研究課程で生じた問題を解決できる。
E5:2
継続して研究に取り組むことができる。   E6:1
7週 研究の実施 同上
8週 研究の実施 同上
2ndQ
9週 研究の実施 同上
10週 研究の実施 同上
11週 研究の実施 同上
12週 研究の実施 同上
13週 研究の実施 同上
14週 研究の実施 同上
15週 研究の実施 同上
16週 研究の実施 同上
後期
3rdQ
1週 研究の実施 同上
2週 研究の実施 同上
3週 研究の実施 同上
4週 研究の実施 同上
5週 研究の実施 同上
6週 研究の実施 同上
7週 研究の実施 同上
8週 研究の実施 同上
4thQ
9週 研究の実施 同上
10週 研究の実施 同上
11週 卒業論文の作成 情報機器を活用して報告書や資料を作成できる。    C2:1-2 C3:1-3
研究内容を文章で論理的に説明できる   B2:2
12週 卒業論文の作成 同上
13週 卒業論文の作成 同上
14週 卒業研究発表の準備 情報機器を活用して報告書や資料を作成できる。
15週 卒業研究発表の準備 同上
16週 卒業研究発表 情報機器を活用して口頭発表ができる。    C4:1-7
研究内容を口頭で論理的に説明できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前1
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前1
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
共振について、実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
論理回路の動作について実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
ディジタルICの使用方法を習得する。4前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3前1,前2,前6,後11,後14,後16
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前1,前2,前6,後11,後14,後16
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3前1,前2,前6,後11,後14,後16
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3前1,前2,前6,後11,後14,後16
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前1,前2,前6,後11,後14,後16
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前1,前2,前6,後11,後14,後16
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前2,前6
合意形成のために会話を成立させることができる。3前2,前6
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前2,前6
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前2,前6,後11,後14
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前2,前6,後11,後14
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前2,前6,後11,後14
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前2,前6,後11,後14
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前2,前6,後11,後16
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前2,前6,後11,後16
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3前2,前6
複数の情報を整理・構造化できる。3前2,前6
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3前2,前6
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前6,後11,後14,後16
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3前6,後11,後14,後16
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前6,後11,後14,後16
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前6,後11,後14,後16
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前6,後11,後14,後16
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前6,後11,後14,後16
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前6
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前6
目標の実現に向けて計画ができる。3前2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前6
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前6
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3前6
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前6
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前6
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前6
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前6
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前6
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前6
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前6
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前6
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前6
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3前6
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3前6
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3前6
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3前6
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3前6
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3前6
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3前6
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3前6
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3前6
企業には社会的責任があることを認識している。3前6
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3前6
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3前6
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3前6
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3前6
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3前6
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3前6
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3前6
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3前6
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3前6
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前6
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前6
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3前6
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3前6,後11,後14,後16
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3前6,後11,後14,後16
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3前6,後11,後14,後16

評価割合

研究発表報告書取組内容(指導教員による評価)姿勢・態度その他合計
総合評価割合2020402000100
基礎的能力0020200040
専門的能力20202000060
分野横断的能力0000000