応用物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用物理Ⅱ
科目番号 4019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:小暮陽三編集「高専の応用物理」森北出版
担当教員 福間 一巳

到達目標

1. ラグランジュ形式,ハミルトン形式,拘束系の扱いなど,解析力学の基礎を理解する。 D1: 1, 2
2. 静止流体の圧力,連続の式,ベルヌーイの定理など,流体力学の基礎を理解する。D1: 1, 2
3. 熱平衡,気体の状態方程式,内部エネルギー,熱力学の第一法則,第二法則,熱機関など,熱力学の基礎を理解する。D1: 1, 2
4. 気体の分子運動論,スマックスウェル分布など,統計力学の基礎を理解する。D1: 1, 2
5. 反射,屈折,分散,回折,干渉など,光学の基礎を理解する。D1: 1, 2
6. 光速不変性,ローレンツ変換など,特殊相対性理論の基礎を理解する。 D1: 1, 2
7. 物質の波動性と粒子性,物質波,波動関数,シュレディンガー方程式,物理量の期待値など,量子力学の基礎を理解する。 D1: 1, 2

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 ラグランジュ形式,ハミルトン形式,拘束系の扱いなど,解析力学の基礎を理解し、応用できる。 ラグランジュ形式,ハミルトン形式,拘束系の扱いなど,解析力学の基礎を理解している。 ラグランジュ形式,ハミルトン形式,拘束系の扱いなど,解析力学の基礎を理解していない。
評価項目2静止流体の圧力,連続の式,ベルヌーイの定理など,流体力学の基礎を理解し、応用できる。静止流体の圧力,連続の式,ベルヌーイの定理など,流体力学の基礎を理解している。静止流体の圧力,連続の式,ベルヌーイの定理など,流体力学の基礎を理解していない。
評価項目3熱平衡,気体の状態方程式,内部エネルギー,熱力学の第一法則,第二法則,熱機関など,熱力学の基礎を理解し、応用できる。熱平衡,気体の状態方程式,内部エネルギー,熱力学の第一法則,第二法則,熱機関など,熱力学の基礎を理解している。 熱平衡,気体の状態方程式,内部エネルギー,熱力学の第一法則,第二法則,熱機関など,熱力学の基礎を理解していない。
評価項目4気体の分子運動論,スマックスウェル分布など,統計力学の基礎を理解し、応用できる。 気体の分子運動論,スマックスウェル分布など,統計力学の基礎を理解している。気体の分子運動論,スマックスウェル分布など,統計力学の基礎を理解していない。
評価項目5反射,屈折,分散,回折,干渉など,光学の基礎を理解し、応用できる。反射,屈折,分散,回折,干渉など,光学の基礎を理解している。反射,屈折,分散,回折,干渉など,光学の基礎を理解していない。
評価項目6光速不変性,ローレンツ変換など,特殊相対性理論の基礎を理解している。光速不変性,ローレンツ変換など,特殊相対性理論の基礎を知っている。光速不変性,ローレンツ変換など,特殊相対性理論の基礎を知っていない。
評価項目7物質の波動性と粒子性,物質波,波動関数,シュレディンガー方程式,物理量の期待値など,量子力学の基礎を理解し、応用できる。 物質の波動性と粒子性,物質波,波動関数,シュレディンガー方程式,物理量の期待値など,量子力学の基礎を理解している。 物質の波動性と粒子性,物質波,波動関数,シュレディンガー方程式,物理量の期待値など,量子力学の基礎していない。 

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
他の専門科目を学習する際に必要となる物理学の各分野を学習する。各分野の対象を理解して,専門分野を 学ぶ際に必要に応じて何を参考にすればよいかが判断できるようにする。基礎的な数学の講義も交え,各分野での物事の考え方を理解することに重点をおく。
授業の進め方・方法:
学習項目毎に講義を行った後,例題を示し、レポート課題を出す。レポート課題を解くのに時間がかかるかもしれないが,自力で解く努力をすること。
注意点:
学生の理解度を教員が知ることができるので,分からない箇所はその場で質問を行い授業時間内に理解するように努めること。
評価方法:定期試験80%,レポート20%の比率で評価する。
オフィスアワー:月曜日放課後17:00まで

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 解析力学の基礎:力学の復習 質点の運動の数学的な扱いを復習する。D1:1,2
2週 解析力学の基礎:変分原理 変分原理を学び、適用する。D1:1,2
3週 解析力学の基礎:ラグランジュ形式 ラグランジュ形式を理解する。D1:1,2
4週 解析力学の基礎:拘束系 ラグランジュの未定乗数法を学ぶ。D1:1,2
拘束条件のある系の扱いを学ぶ。
5週 解析力学の基礎:ハミルトン形式 ハミルトン形式の基礎を理解する。D1:1,2
6週 解析力学の基礎:例題 解析力学の基礎を理解し、適用できる。D1:1,2
7週 解析力学のまとめと演習 解析力学の基礎を理解し、適用できる。D1:1,2
8週 試験の返却と解説
流体力学の基礎:静止流体
流体運動の扱い方を知る。静止流体の圧力が計算できる。D1:1,2
2ndQ
9週 流体力学:ベルヌーイの定理 ベルヌーイの定理が説明でき、適用できる。D1:1,2
10週 熱力学の基礎:熱力学の第一法則 理想気体の状態方程式、熱力学の第一法則を理解する。D1:1,2
11週 熱力学の基礎:状態変化 気体の状態変化について説明ができる。D1:1,2
12週 熱力学の基礎:カルノーサイクル カルノーサイクルの熱効率の計算ができる。D1:1,2
13週 熱力学の基礎:熱力学の第二法則 不可逆変化について理解し、例を挙げることができる。D1:1,2
14週 流体力学と熱力学のまとめと演習 流体力学の基礎を理解する。熱力学の基礎を理解する。D1:1,2
15週 試験の返却と解説
統計力学の基礎:気体の分子運動論
気体の分子運動論を理解する。D1:1,2
16週
後期
3rdQ
1週 統計力学の基礎:カノニカル分布 カノニカル分布について学ぶ。D1:1,2
2週 統計力学の基礎:マックスウェル分布
光学の基礎:光の性質
速度分布に関する計算ができる。D1:1,2
光学の基礎を理解する。
3週 光学の基礎:反射と屈折、フェルマの原理 反射、屈折の法則について説明、計算ができる。D1:1,2
4週 光学の基礎:干渉
光の干渉について理解し、条件を計算できる。D1:1,2
5週 光学の基礎:回折、偏光
特殊相対性理論の基礎:ガリレイ変換
光の回折、偏光について説明できる。D1:1,2
特殊相対性理論の基礎を理解する 。D1:1,2
6週 特殊相対性理論の基礎:ローレンツ変換、相対論的力学 特殊相対性理論の基礎を理解する 。D1:1,2
7週 統計力学、光学、特殊相対性理論のまとめと演習 統計力学の基礎を理解する。D1:1,2
光学の基礎を理解する。
特殊相対性理論の基礎を理解する 。
8週 試験の返却と解説
量子力学の基礎:物質の構成
原子・分子の存在を理解する。D1:1,2
4thQ
9週 量子力学の基礎:電子、原子の構成、原子スペクトルと定常状態 原子の構造、スペクトルについて学ぶ。D1:1,2
10週 量子力学の基礎:粒子性と波動性 電子や光が、粒子性、波動性の両方をを持つことを示す現象を知る。D1:1,2
11週 量子力学の基礎:波動関数、シュレディンガー方程式 波動関数の導入とシュレディンガー方程式を学ぶ。D1:1,2
12週 量子力学の基礎:井戸型ポテンシャル 量子力学を井戸型ポテンシャル問題に適用する。D1:1,2
13週 量子力学の基礎:水素原子 量子力学を水素原子へ適用する。D1:1,2
14週 量子力学のまとめと演習 量子力学の基礎を理解する。D1:1,2
15週 試験の返却と解説 量子力学の基礎を理解する。D1:1,2
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前10
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前10
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前10,前11
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前9,前10
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3前13
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前12
波動2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3後4
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3後3,後5
自然光と偏光の違いについて説明できる。3後5
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3後3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000