数値解析

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 数値解析
科目番号 4022 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:柳田英二,中木建幸,三村昌泰著「数値計算」裳華房
担当教員 川染 勇人

到達目標

1.計算機上での数値の表現方法が誤差に関係することを理解する。
2.非線形方程式を解くとは何かを再確認し、数値解法を理解する。
3.常微分方程式を解くとは何かを再確認し、数値解法を理解する。
4.実際にC言語によるプログラミングを行う事により、数値解法の必要性を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数値解法とそれにより生じる誤差を理解できる。数値解法を理解できる。数値解法を理解できない。
評価項目2連立方程式を解く複数のアルゴリズムを理解できる。連立方程式を解くアルゴリズムを理解できる。連立方程式を解くアルゴリズムを理解できない。
評価項目3常微分方程式を解くとは何かを再確認し、複数のアルゴリズムを理解できる。 常微分方程式を解くとは何かを再確認し、アルゴリズムをを理解できる。常微分方程式を解くとは何かを再確認し、数値解法を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学分野の研究や開発では、計算機を利用して設計や数値シミュレーションを行うことが多く、問題解決のための必須の手段である。数値解析はそれらの基礎を成すものとして重要である。本科目では、数値計算の各種代表的な解法を説明し、C言語による演習を通じアルゴリズムの理解を深めると共に、コンピュータ上で数値を表現したり計算したりする際に発生する誤差が処理結果に与える悪影響を理解し、実際の数値計算に応用できる基礎知識を身につけることを目的とする。
この科目は、研究所において、光線追跡等の数値計算に関する研究を行なっていた教員が、その経験を活かし、数値計算の基礎と具体的問題に対する応用等について、講義・演習形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
 教科書を基に数値解法のさまざまアルゴリズムについて講義した後、演習を行う。主に、教科書の例題をレ ポート課題とするが、単に計算結果を出力するのではなく計算過程やアルゴリズムによる計算速度、計算精度 の違いについても考察すること。
注意点:
オフィスアワー:月曜日放課後。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスを用いたガイダンス
ファイル出力の演習
ファイル入出力を行うプログラムが作成できる。
2週 数値計算とは
誤差とは
数値計算と誤差を理解できる。D2:1
3週 2分法 2文法を理解できる。D2:1
4週 2分法の演習
ニュートン法とは
2分法のプログラミンを作成できる。ニュートン法を理解できる。D2:1
5週 ニュートン法のレポート作成(1) ニュートン法のプログラムを作成できる。D2:1
6週 ニュートン法のレポート作成(2) ニュートン法のプログラムを作成し、それをレポートにまとめることができる。E2:2, E3:3
7週 前期中間試験の演習問題 演習問題を解く。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の解答と解説
試験で理解できていなかった箇所を見直す。
10週 行列の計算 行列の計算を理解できる。D2:1
11週 ガウスの消去法(1) ガウスの消去法を理解できる。D2:1
12週 ガウスの消去法(2) ガウスの消去法のプログラムを作成できる。E2:2, E3:3
13週 ガウスの消去法(3) ガウスの消去法のプログラムを作成できる。E2:2, E3:3
14週 ピボット選択法 ピボット選択法を理解できる。D2:1
15週 前期期末試験の演習問題 演習問題を解く。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 期末試験の解答と解説
LU分解法
試験で理解できていなかった箇所を見直す。
LU分解法を理解する。
2週 LU分解法のプログラミング(1) LU分解法をプラグラムを作成できる。E2:2, E3:3
3週 LU分解法のプログラミング(2) LU分解法をプラグラムを作成できる。E2:2, E3:3
4週 台形公式
シンプソンの公式
台形公式とシンプソンの公式を理解できる。D2:1
5週 常微分方程式(オイラー法)(1) オイラー法を理解できる。D2:1
6週 常微分方程式(オイラー法)(2) オイラー法のプログラムを作成できる。E2:2, E3:3
7週 後期中間試の験演習問題 演習問題を解く。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の解答と解説 試験で理解できていなかった箇所を見直す。
10週 連立常備分方程式(1) 連立常備分方程式を理解する。D2:1
11週 連立常備分方程式(2) 連立常備分方程式のプログラムを作成できる。E2:2, E3:3
12週 ルンゲ・クッタ法. ルンゲ・クッタ法を理解できる。D2:1
13週 高階常微分方程式 高階常微分方程式を理解できる。D2:1
14週 減衰振動 減衰振動のプログラムが作成できる。E2:2, E3:3
15週 期末試験
16週 期末試験の解答と解説 試験で理解できていなかった箇所を見直す。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4前4
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4前2
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4前2
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。4前10,前11,後4,後6,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力80000200100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000