電気磁気学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気磁気学
科目番号 4024 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 安達 三郎,大貫 繁雄 共著 「電気磁気学【第2版・新装版】」 森北出版
担当教員 河田 純

到達目標

1.静電界における電荷,電界,電位等を説明でき,それらを計算できる。
2.電流による磁界を説明でき,各種法則を用いて,磁界の計算ができる。
3.導体,誘電体,磁性体を説明できる。
4.静電容量及びインダクタンスを説明でき,それらを計算できる。
5.電磁誘導を説明でき,誘導起電力,自己誘導,相互誘導についての計算ができる。
6.電気磁気学に関連する,基礎的な英単語を覚えており,使用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静電界における電荷,電界,電位等を説明でき,それらに関する応用問題が解ける。静電界における電荷,電界,電位等を説明でき,それらを計算できる。静電界における電荷,電界,電位等を説明できず,それらを計算できない。
評価項目2電流による磁界を説明でき,各種法則を用いて,磁界に関する応用問題が解ける。電流による磁界を説明でき,各種法則を用いて,磁界の計算ができる。電流による磁界を説明できず,各種法則を用いて,磁界の計算ができない。
評価項目3導体,誘電体,磁性体を説明でき,応用問題が解ける。導体,誘電体,磁性体を説明できる。導体,誘電体,磁性体を説明できない。
評価項目4静電容量及びインダクタンスを説明でき,それらに関する応用問題が解ける。静電容量及びインダクタンスを説明でき,それらを計算できる。静電容量及びインダクタンスを説明できず,それらを計算できない。
評価項目5電磁誘導を説明でき,誘導起電力,自己誘導,相互誘導に関する応用問題が解ける。電磁誘導を説明でき,誘導起電力,自己誘導,相互誘導についての計算ができる。電磁誘導を説明できず,誘導起電力,自己誘導,相互誘導についての計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気磁気系領域では,静電界,電流と磁界等の電気磁気現象に関する理論と,それらを表現する数学的記述法を修得し,電気・電子工学を履修するために必要な基本的能力を養うことを目標とする。
この科目は、企業の工場開発部で、ブラウン管ディスプレイへ地磁気が及ぼす影響を研究していた教員が、その経験を活かし、電気磁気学の基礎、日常生活・最新デバイスにおける電気磁気現象・電気磁気学、等について、講義・演習形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
各学習項目について,その内容の講義を行う。講義内容に関する小テストを毎時間行う。平常時,定期的に課題を与える。長期休暇中にも,課題を与える。試験前,土曜日等を利用して,試験前の復習講義を行う。
注意点:
特になし。
定期試験などの成績に応じて補講を行う。オフィスアワ-:月曜日 放課後~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ク-ロンの法則 電荷及びク-ロンの法則を説明でき,点電荷に働く力等を計算できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
2週 静電界と電気力線 静電界,電気力線,電束を説明できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
3週 電位差と電位 電位差,電位を説明でき,これらを用いた計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
4週 ガウスの法則 ガウスの法則を説明でき,電界,電束密度の計算などに用いることができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
5週 静電界の計算(具体例) ガウスの法則を説明でき,電界,電束密度の計算などに用いることができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
6週 帯電導体の電荷分布と電界 導体の性質を説明でき,導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
7週 電気双極子と電気二重層 電気双極子と電気二重層について,説明できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
8週 前期中間試験 学習した内容を確認する。
2ndQ
9週 試験問題の解答,コンデンサと静電容量,コンデンサの接続 静電容量を説明でき,平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。コンデンサの直列接続,並列接続を説明し,その合成静電容量を計算できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
10週 各種の形状の静電容量の計算 各種の形状の静電容量を計算できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
11週 静電界におけるエネルギ-と力 静電界における静電エネルギ-と力を説明でき,関連する計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
12週 誘電体の分極 誘電体と分極,及び,電束密度を説明できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
13週 誘電体中のガウスの法則 誘電体中のガウスの法則を説明でき,電界,電束密度の計算などに用いることができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
14週 誘電体境界面の境界条件 誘電体境界面の境界条件を説明でき,関連する計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
15週 誘電体中におけるエネルギ-と力 誘電体中における静電エネルギ-と力を説明でき,関連する計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
16週 前期末試験 学習した内容を確認する。
後期
3rdQ
1週 静磁界,電流による磁界と磁束(ガウスの法則) 磁界,磁位,磁力線,磁束を説明できる。磁界に関するガウスの法則を説明でき,磁界,磁束密度の計算などに用いることができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
2週 ビオ・サバ-ルの法則 電流が作る磁界をビオ・サバ-ルの法則を用いて説明でき,磁界,磁束密度の計算などに用いることができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
3週 アンペアの周回積分の法則 電流が作る磁界をアンペアの周回積分の法則を用いて説明でき,磁界,磁束密度の計算などに用いることができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
4週 磁界の計算(具体例) 磁界に関するガウスの法則を説明でき,磁界,磁束密度の計算などに用いることができる。電流が作る磁界をビオ・サバ-ルの法則およびアンペアの周回積分の法則を用いて説明でき,磁界,磁束密度の計算などに用いることができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
5週 電磁力 磁界中の電流に作用する力やロ-レンツ力,トルクを説明でき,関連する計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
6週 磁化・磁界の強さと透磁率 磁性体と磁化,及び,磁束密度を説明できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
7週 磁性体境界面の境界条件,磁気回路 磁性体境界面の境界条件を説明でき,関連する計算ができる。磁気回路を説明でき,回路方程式を計算できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
8週 強磁性体の磁化 強磁性体の磁化について説明できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
4thQ
9週 後期中間試験 学習した内容を確認する。
10週 試験問題の解答,電磁誘導 電磁誘導を説明でき,誘導起電力を計算できる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
11週 自己インダクタンスと相互インダクタンス 自己誘導と相互誘導を説明でき,自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
12週 磁界におけるエネルギ-と力 静磁界における磁気エネルギ-と力を説明でき,関連する計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
13週 インダクタンスの計算(具体例) 自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。静磁界における磁気エネルギ-と力に関連する計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
14週 マクスウェルの方程式 マクスウェルの方程式を説明でき,関連する計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
15週 平面電磁波,ポインチングベクトル 平面電磁波を説明でき,関連する計算ができる。ポインチングベクトルを説明でき,関連する計算ができる。D1:1-3, D2:1-3, D3:1,2, D4:1, D5:1,2
16週 後期末試験 学習した内容を確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。4
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度レポート小テスト合計
総合評価割合700002010100
基礎的能力3500010550
専門的能力3500010550
分野横断的能力0000000