弾塑性力学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 弾塑性力学
科目番号 202114 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学専攻(機械工学コース)(2023年度以前入学者) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:Excelによる有限要素法 吉野雅彦著
担当教員 木原 茂文

到達目標

・微小変形弾塑性FEMの概念を理解でき,弾塑性応力場を計算できる
・各種応力とひずみの関係を理解でき,説明できる
・ミーゼスの降伏条件を理解でき,説明できる
・はりの弾塑性曲げと引張り圧縮時の弾塑性挙動を理解でき,残留応力の発生メカニズムを説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1微小変形弾塑性FEMの概念を理解でき,弾塑性応力場を計算できる弾塑性応力場を計算できる微小変形弾塑性FEMの概念を理解できない.
評価項目2各種応力とひずみの関係を理解でき,説明できる各種応力とひずみの関係を理解できる各種応力と必身の関係を理解できない
評価項目3ミーゼスの降伏条件を理解でき,説明できるミーゼスの降伏条件を理解できるミーゼスの降伏条件を理解できない
評価項目4はりの弾塑性曲げと引張り圧縮時の弾塑性挙動を理解でき,残留応力の発生メカニズムを説明できるはりの弾塑性曲げと引張り圧縮時の弾塑性挙動を理解できるはりの弾塑性曲げと引張り圧縮時の弾塑性挙動を理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は企業で連続体力学に関する数値シミュレーションを研究していた教員が,その経験を活かし微小変形有限要素法等について講義と演習形式で授業を行うものである。
固体力学の概念を基礎として、弾塑性塑性力学の力学的なメカニズムを学習する。
応力場を評価する際のアプローチの仕方の違いについて材料力学や弾性学と関連させて理解出来る能力を身に付ける。応力やひずみの定義について塑性力学の観点から理解でき、曲げ変形時の応力状態を弾塑性力学の概念をもとに評価することが出来る能力を身につける。
授業の進め方・方法:
講義形式で進めると共に演習を随所に取り入れることにより理解度の定着を図る.弾性力学の内容とも関連させながら授業を進める.40%が座学、60%が計算力学特論で学修した小テストとPCを活用した演習となる。
注意点:
計算力学特論を履修していること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明,微小変形弾塑性FEMの操作方法解説 Excelによる有限要素法入門の書籍のソフトを活用して,微小変形弾塑性FEMを計算できる
2週 微小変形弾塑性FEMを用いた演習 微小変形弾塑性FEMを計算できる
3週 真応力と真ひずみ, 弾塑性力学分野における真応力と真ひずみの必要性が説明できる
4週 各種応力ひずみ関係 弾塑性挙動を表現するための各種構成式を理解できる
5週 各種応力ひずみ関係,降伏条件の概要 各種構成式の降伏条件の概要を理解できる
6週 降伏条件の諸説,最大主応力説の演習 各種降伏条件を説明できる
7週 ミーゼスの降伏条件と物理的意味,演習 ミーゼスの降伏条件を理解でき,説明できる
8週 ミーゼスの降伏条件と最大主応力説の演習 ミーゼスの降伏条件を理解でき,説明できる
2ndQ
9週 トレスカの降伏条件,演習 トレスカの降伏条件を理解でき,説明できる
10週 ミーゼスとトレスかの降伏条件の演習 複雑な問題の降伏状態を判定できる
11週 弾塑性体の圧縮引張り 弾塑性挙動を理解でき,残留応力の発生メカニズムを説明できる
12週 弾塑性体の圧縮引張り,実際の数値を入れてのレポート 弾塑性挙動を理解でき,残留応力の発生メカニズムを説明できる
13週 はりの弾塑性曲げ 弾塑性挙動を理解でき,残留応力の発生メカニズムを説明できる
14週 はりの弾塑性曲げの演習 弾塑性挙動を理解でき,残留応力の発生メカニズムを説明できる
15週 試験の解説,はりの弾塑性曲げの演習 弾塑性挙動を理解でき,残留応力の発生メカニズムを説明できる
16週 試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。5前2
応力とひずみを説明できる。5前3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。5前4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。5前5
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。5前7

評価割合

試験小テスト,レポート合計
総合評価割合4060100
微小変形弾塑性FEMの概念51520
各種応力とひずみの関係5510
ミーゼスの降伏条件203050
はりの弾塑性曲げと引張り圧縮.残留応力のメカニズム101020